《バイクのレストア作業記録》
〔Kawasaki Z650遍〕
◆その2 : 「現状把握」
とりあえず家に持って帰ってはきたZ650なんだけど、ノーマルのハンドルバーが
大きくて邪魔だと家族のひんしゅく買ってしまい。高校の頃に好きだったコンチハンに
替えることに決定し、かの鈴鹿市へ買いに行った。 バイクのメッカだけにいくらでも
バイクパーツ店はあるだろうと思ったのに、あんまり見つからない。ようやく「南海」
を見つけて店内へ。
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「おぉ〜、たくさんあるやん!!」店内いっぱいに並べられたバイク用品が凄い。久しぶり
に見たこともあって目がまわりそう。ハンドルバーもいろんな所にいろんなメーカーのが
あって店の中をうろうろしてしまった。やっとコンチタイプのを見つけて値段を調べると
「2200円」と印刷してあった。
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よかったぁ。5000円ぐらいしたらどうしようかと思ってただけにホッとした。この時、
5000円以上のハンドルバーはジュラルミン製と判り、スチール製は20年以上たっても
価格が変わってないので感心ひとしお。
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そんなこんなで店内を回る内に、去年のパーツリストがただで配布されてたので喜んで
もらって帰ることに。15年のタイムスリーパーには1年ぐらいの差は無いに等しいので
去年のものでもぜんぜん気にしない(笑)。
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(オートバイ用品専門店の南海部品は、近畿だけかと思ったら全国にも店を出してたん
ですねぇ、パーツリストカタログをみてびっくり。)
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早速、家に着いてZ650のハンドルスイッチとかを確認する。バーを購入する前は
寸法とかをちょいちょいと測っただけだったので、今回はじっくりと見てみたら、ケーブル
類がバー内を通していることに初めて気づき、ショックを受ける。
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高校の時、弟のCB400Fのハンドルを交換するときにケーブルをつける際、バー内に
ケーブルを通さなきゃいけなかったので「ホンダ車は難儀やったなぁ」という話をZ650
の搬送時、車の中で話していたのに「カワサキ車」もおんなじやん、かなわんなぁ。その日
に交換するのは諦めちまった。
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後日、元々ついていたハンドルをはずして、新しく購入したコンチハンドルにケーブルを
通す穴を開ける位置決めをし、早速穴開け作業を行った。まずは卓上ボール盤でドリル穴
を開け、次にフレキシブルワイヤーを介してロータリーヤスリで穴を広げた。
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今ではこういう道具があって、とても楽に作業を行うことができるけれど、高校の時に
ヨンフォア(CB400Fの事)のハンドル交換を行った際はどうやっていたんだろう。
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専用のハンドルバーを購入したので、そういう作業を行う必要が無かったのか、それとも
丸ヤスリでシコシコと気の遠くなる程時間をかけて穴を広げていったんだろうか・・・
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しかし、ケーブルを通す作業は相変わらず大変だった。なかなか通ってくれず、苦労の
連続。もっと穴を大きくしたほうが良かったかなぁ。
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<-- 新旧のハンドルと作業に使った工具
Z1やZ2の本とかはたくさんあるのにZ650に関する書籍はさっぱり無いので、
途方にくれながら本屋(なんと、鈴鹿で車の本の専門店を見つけてしまいました)で立ち
読みしていると、ゼファー750のエンジンはZ650の後継版だったとの記述を見つけた。
そうだったんですねぇ、知らんかった。
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ボアとカムチェーン部以外はほとんどいっしょみたいに書いてあったので、にわかに光明
がさしてきた。またサービスマニュアルも通販で入手できることが判ったし、なんとか
レストアも軌道に乗りそう。ポイント点火方式なのも、Z400GPや750FXとかの安い純正部品
でトランジスタ点火方式に換えれそうだし・・・。
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(エンスーじゃないから別にポイント点火にはこだわってないし。あ、いや、御免、ちょっとは・・・)
まずは現状を把握する為、細部のチェックからと思い、Z650のエンジンをじっくり
観ることにした。片手に「ゼファー」のエンジン分解写真を見つつ、Z650のを見てみると、
まぁよく似てること。20年以上たつのに基本構造は変えてないのでビックリ!!
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そのうち「もしかしてガソリン入れたらエンジン掛かったりして」なんて思っちゃった
もんだから、燃料系統の掃除をした後、タンクに4リットルくらいガソリンを入れて、
キャブレターのドレンバルブを緩めてガソリンが通るか確認してみた。
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ところが2番目キャブからは腐ったガソリンが何ccか出た後、そのまま続きのきれいな
ガソリンは出てこない。「あぁ、やっぱキャブも早々にOHせにゃならんか」と思った所で
止めりゃいいのに、「ま、現状把握、現状把握」と自分勝手に都合つけて、「1,34番でも
回りゃいいや」とポイントとかのチェックもせず、いきなり整備とかで使っている車用バッテリ
とブースタケーブルで繋ぐ。それも一発で掛かった時の事を期待してビデオまで用意する
有様(笑)。
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で、ドキドキしながらセルポタンを押すがウンともスンとも言わない。じゃあってんで
キックで掛けてみたけれどもやっぱり、スカッという音だけ。当然と言えば当然ながら
エンジンは沈黙したままだった・・・
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次回の「その3」こそはキャブレターの分解メンテナンスです。これがまた、大変な作業で・・・
<-- 取り外したキャブレター