黒部ダムは、富山県東部の黒部川上流に建設されたアーチ式コンクリートダムです。水力発電を目的として関西電力によって建設されました。ダムの高さは186mで日本一、総貯水容量は約2億tで日本を代表するダムのひとつです。総工費は建設当時の費用で513億円。作業員延べ人数は1,000万人を超え、工事期間中の殉職者は171人で、建設工事は大変な難工事で昭和38年に完成しました。
長野自動車道豊科インターからは、大町アルペンライン経由で、約1時間程で黒部ダムの入り口「扇沢」に到着します。ここからは車を駐車場に置いて、トロリーバスを利用して関電トンネルを進みます。このトンネルは建設当時、資材を工事現場まで運搬する為に造られました。トロリーバスは、天井の架線から電気を供給してタイヤで走るため、排ガスがなく自然環境に配慮した交通機関です。
急勾配もある約5.4kmの関電トンネルを、15分ほど走ると黒部ダム駅に到着します。ダム連絡通路を抜けると目の前に黒部ダムと黒部湖が広がります。また、地中階段でダム展望台に登ると、目前にダムの雄大な姿と立山連峰の大パノラマを見ることが出来ます。
ダムの上は予想以上に広い歩道になっていて緩やかにカーブしながら黒部ケーブルカーの黒部湖駅に向かいます。
毎年6月26日から10月15日までの期間中、水煙をあげながらものすごい勢いで水が放出されます。その放水量は、毎秒10立方メートル以上にもなるそうです。迫力ある放水に、感動します。