十和田市サッカー協会 女子委員会

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チューダーの人気コレクションのひとつ、「ブラックベイ クロノ」。

クロノグラフ好きなら見逃せない逸品だ。今回はブラックベイ クロノの魅力と、おすすめの人気モデルを紹介する。ブラックベイ クロノの魅力を知ることで、自身に合ったモデルも見つかるはずだ。

ブラックベイ クロノの魅力とは?
ブラックベイ クロノ
ロレックスの普及版として名を馳せたチューダーは、ロレックスのモデルをほうふつとさせるラインナップも多く、「似ているから好きだ」という声も聞く。

しかし、チューダーはもはやロレックスの弟分などではなく、チューダーならではの独自の路線もまた魅力的だ。この独自路線を代表するモデルのひとつが、ブラックベイ クロノと言える。

ブラックベイ クロノは2017年に誕生し、往年のチューダーの腕時計からクラシカルな意匠を受け継いでいる点が最大の特徴だ。

ケースや文字盤、リュウズ、針といったディテールに、過去モデルの面影を感じる。特に厚みのあるケースや、個性的なスノーフレーク針は、2019年のモデルチェンジや2021年のアップデートでも、伝統的な意匠をしっかりと引き継いでいることが分かる。

レトロかつスポーティーなデザインに目が行きがちだが、機能面においても非常に優れた実力を持つモデルだ。

ダイバーズウォッチとしての実用性を確保すべく、200mの防水性能を実現し、約70時間のパワーリザーブや、高い耐磁性を誇る。

チューダースーパーコピー 代引きブラックベイ クロノは、デザインと性能を兼ね備えた、男心をくすぐる魅力的な1本だ。

ブラックベイ クロノのバリエーション
続いて、ブラックベイ クロノのバリエーションを紹介する。デザインによって腕時計全体の印象が大きく変わるので、ぜひ見比べて参考にしてほしい。

チューダー「ブラックベイ クロノ S&G」Ref.M79363N-0007
ブラックベイ クロノ S&G M79363N-0007
チューダー「ブラックベイ クロノ S&G」Ref.M79363N-0007
C.O.S.C.認定クロノメータームーブメントCal.MT5813を搭載したモデル。なおMT5813は、ブライトリングのCal.01をベースに、改良が加えられている。自動巻き(Cal.MT5813)。41石。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径41mm)。SS×18KYGブレスレット。200m防水。118万9100円(税込み)。
文字盤とブレスレットのセンターリンクに18Kイエローゴールドを使用した、煌びやかなモデルだ。

ゴールドをあしらった腕時計は派手に見えてしまいがちだが、ベゼルのタキメーターのブラックが腕時計全体のイメージをグッと引き締め、悪目立ちしないデザインを実現している。

チューダー ブラックベイ クロノ
チューダー「ブラックベイ クロノ S&G」Ref.M79363N-0008
メタルブレスレットのみならず、レザーまたはファブリックストラップのバリエーションも展開されている。レザーは台座が付いており、ミリタリーテイストが加わっている。なお、台座は取り外しが可能だ。自動巻き(Cal.MT5813)。41石。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径41mm)。SS×18KYGブレスレット。200m防水。96万300円(税込み)。
バリエーションとして、ブラウンのレザーストラップやブラックのファブリックストラップを付けたモデルも展開されている。ストラップが異なると雰囲気も大きく違ってくるので、好みのタイプを選びたい。なお、ストラップタイプの定価は96万300円(税込み)である。

チューダー「ブラックベイ クロノ S&G」Ref.M79363N-0001
ブラックベイ クロノ S&G M79363N-0001
チューダー「ブラックベイ クロノ S&G」Ref.M79363N-0001
自動巻き(Cal.MT5813)。41石。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径41mm)。SS×18KYGブレスレット。200m防水。118万9100円(税込み)。
こちらは文字盤がブラックのモデル。ゴールドの面積が減ったことにより、より引き締まった印象を与える。

派手すぎず、落ち着きすぎていない、万人受けしやすい人気のデザインだ。

ブラックベイ クロノ S&G M79363N-0003
チューダー「ブラックベイ クロノ S&G」Ref.M79363N-0003
ブラックカラーのファブリックストラップを搭載することで、ブラックの占める割合が大きくなり、シックなテイストが備わる1本だ。自動巻き(Cal.MT5813)。41石。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径41mm)。SS×18KYGブレスレット。200m防水。96万300円(税込み)。
こちらもレザーまたはファブリックストラップのモデルが展開されており、定価はそれぞれ96万300円(税込み)である。ベルト全体が黒くなるだけで、イメージもぐんと変わることが分かる。ベルトの変更により、価格も少しリーズナブルになっている。

チューダー「ブラックベイ クロノ」Ref.M79360N-0002
ブラックベイ クロノ M79360N-0002
チューダー「ブラックベイ クロノ」Ref.M79360N-0002
自動巻き(Cal.MT5813)。41石。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径41mm)。200m防水。81万6200円(税込み)。
こちらは文字盤がホワイトで、派手さを抑えたダンディなデザインが魅力だ。

ステンレススティール&ゴールドデザインと比べて価格がかなりリーズナブルになっているのも特徴的だが、性能差はないため、好みのデザインで選ぶと良いだろう。

チューダー ブラックベイ クロノ
チューダー「ブラックベイ クロノ」Ref.M79360N-0006
ステンレススティール製モデルのレザーストラップはブラックカラーが組み合わされた。ファブリックストラップモデルもラインナップされているので、好きな方を選びたい。自動巻き(Cal.MT5813)。41石。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径41mm)。200m防水。77万円(税込み)。
ステンレススティール製モデルにも、レザーまたはファブリックストラップのバリエーションが展開されている。ホワイト文字盤とのコントラストがよりはっきりとして、手元で存在感を放ってくれることだろう。

チューダー「ブラックベイ クロノ」Ref.M79360N-0001
ブラックベイ クロノ M79360N-0001
チューダー「ブラックベイ クロノ」Ref.M79360N-0001
自動巻き(Cal.MT5813)。41石。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径41mm)。200m防水。81万6200円(税込み)。
こちらは文字盤がブラックのモデル。紹介した中では一番どっしりと重厚感のある印象だ。

チューダー ブラックベイ クロノ
ファブリックストラップは水や湿気にも強いため、オールシーズンで使えるのがうれしい。
ビジネス、カジュアルを問わず、どんなシーンにも合わせやすいデザインが魅力的なモデルでもある。

チューダー「ブラックベイ クロノ “フラミンゴブルー”」Ref.79360N-0024
ブラックベイ クロノ フラミンゴブルー
チューダー「ブラックベイ クロノ “フラミンゴブルー”」Ref.79360N-0024
自動巻き(Cal.MT5813)。41石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径41mm)。200m防水。83万1600円(税込み)。
鮮やかなターコイズブルーが目を引く新作「ブラックベイ クロノ“フラミンゴブルー”」も紹介しよう。

本作は2025年2月にチューダーからリリースされたばかりのブラックベイ クロノだ。ダイバーズウォッチを出自とするため、ツールウォッチの印象が強かった同コレクション。しかしこのターコイズブルー文字盤のバリエーションの登場によって、このコレクションは新しい顔を見せることとなった。

もっともブラックベイらしい、高い機能性は受け継がれている。ブライトリングのCal.01をベースとした堅牢なムーブメントCal.MT5813を搭載していることはもちろん、200m防水もそのまま。また、バックル部分に工具なしでサイズの微調整ができる“ T-fit ”クラスプを備えるなど、利便性にも優れている。

ブラックベイ クロノ ピンク
チューダー「ブラックベイ クロノ “ピンク”」Ref.M79360N-0019
ちなみに2024年には、ピンク文字盤のバリエーションがブラックベイ クロノに加わっている。自動巻き(Cal.MT5813)。41石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径41mm)。200m防水。83万1600円(税込み)。
このように、チューダーは同じコレクションの中でも文字盤カラーやストラップでバリエーションを付けている。ひとくちにブラックベイ クロノと言っても、好みに合った1本は人それぞれだ。

クラシカルな見た目の最新モデル「ブラックベイ クロノ」で男らしさを演出
チューダーの中でも特に人気の高いブラックベイ クロノ。

ロレックスのゴージャスさに対して、チューダーのブラックベイ クロノには、スポーティーとクラシカルをな大人の魅力がある。

パッとした明るさを演出したい場合はゴールドをあしらったデザイン、落ち着いた格好良さを演出したい場合は、ブラックを基調としたデザインが映えるはずだ。

伝統を受け継ぎつつ、クロノグラフとしての優れた実用性を確保しながら進化を続けることが、チューダーのクロノグラフ人気の秘訣だろう。

ブラックベイ クロノの魅力に触れ、ぜひともクロノグラフにどっぷりと浸かってみてはいかがだろうか。

ロゴを印さないという自信。H.モーザーは品質を腕時計そのもので語る

現代において、買い物をする時、何を手掛かりにして購入しているだろうか? ロゴ(商標)は大きな判断基準のひとつである。ラグジュアリーの世界ではなおさらだ。だが、H.モーザーの「エンデバー・センターセコンド コンセプト ライムグリーン」では、あえてそれをしない。すなわち、文字盤上にはロゴが印されていないのである。腕時計としては異例のことだ。ロゴがなくとも、腕時計のデザインだけでH.モーザーであると認識させる自信があるのだ。『ウォッチタイム』アメリカ版に携わるライター・編集者のマーティン・グリーンが、その魅力を深掘りする。

文字盤に「ロゴ」のないH.モーザーの腕時計
現代において、人気のスーパーコピーブランド 代引き専門店名を明示せずに製品を発表するには、相当な覚悟が求められる。好むと好まざるとにかかわらず、ブランドとその認識は現代人の生活に深く根差しており、とりわけラグジュアリーの分野では、ブランドそのものが製品の主要な価値を成すこともある。

H.モーザーは、伝統を重んじながらも、革新的なマーケティング手法を採用している。その姿勢は、モデルによっては、一切のロゴやブランド名を記さないという大胆なアプローチにも表れている。自らのデザインがブランドのアイデンティティを雄弁に語ると確信しているからである。

この姿勢を象徴するのが、「エンデバー・センターセコンド コンセプト ライムグリーン」である。直径40mmのステンレススティール製ケースを採用した本作は、「エンデバー」コレクションに属する。H.モーザーの定義では、このコレクションは現代的なスタイルを指向するものとされている。

エンデバー・センターセコンド コンセプト ライムグリーン
H.モーザー「エンデバー・センターセコンド コンセプト ライムグリーン」Ref.1200-1233
自動巻き(Cal.HMC 200)。27石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径40mm、厚さ11.2mm)。3気圧防水。447万7000円(税込み)。
鮮烈なライムグリーンの文字盤
エンデバー・センターセコンド コンセプト ライムグリーン

透明感のあるグラン・フー・エナメルのこの文字盤を完成させるまでは、合計で12回も焼き入れを行う必要がある。また、文字盤のベースはゴールドのベースに打痕模様を打ち出すことから始まるのだ。

ケースも洗練されているが、もっとも目を奪うのは鮮烈なライムグリーンの文字盤である。H.モーザーは3種類の顔料を用いて、フュメ効果を伴ったエナメルを製作。この文字盤にはハンマー仕上げが施されており、グラン・フー・エナメルにさらなる光の変化をもたらし、見る角度によってさまざまな表情を見せる。この魅惑的な効果は、インデックスやロゴなどの要素を省いたミニマルな構成によって、さらに際立っている。そこにあるのは、時・分・秒を示す3本の針のみである。

ブランド名がなくとも認識できるデザインコード
ブランド名の記載なしでここまでの存在感を放つことができるのは、H.モーザーが築いてきた明確なデザインコードゆえである。唯一ブランド名が確認できるのは裏蓋側で、シースルーバックを通してムーブメントが姿を見せる。

ダブルヘアスプリングを備えたCal.HMC 200
搭載されるムーブメントは自社製Cal.HMC 200である。H.モーザーの象徴であるダブルヘアスプリングを備え、審美性と堅牢性を兼ね備える。大型のローターを搭載し、最大約72時間のパワーリザーブを実現する。この優れたムーブメントによって、エンデバー・センターセコンド コンセプト ライムグリーンは、その名にふさわしい「自信」の結晶たるタイムピースとして成立している。視覚的なブランディングを必要としないのも、当然の帰結といえる。

仕事用の腕時計を探している30代男性に向けて、オメガからオススメモデルを選んだ。

実用性に優れることはもちろん、オメガは同一コレクションの中でもバリエーションが豊富であるため、自身の好みや使用シーンに合った1本を選びやすい。毎日の仕事に寄り添ってくれる腕時計と出合うために、オメガの世界をのぞいてみよう。

ビジネスシーンに使える腕時計とは?
 30代男性が仕事用に使える腕時計を選ぶ時、「どれが正解か」を探し始めると意外と難しい。仕事の立場やファッションの好み、周囲の目線まで含めて考えたくなる年齢だけに、迷いが増えてくる。だからといって、正解はこれだと断言するのも少し違う。オメガ スーパーコピー代引き腕時計は本来、自分の気分や美意識を映すものだし、「好き」という感情を大切にして選ぶのが一番だ。とはいえ、どのモデルにしようか悩んでいるなら、いくつかのポイントを目安にしてみるのもひとつの方法だ。本記事では、3つのポイントから選び方を提案する。

①ケースサイズ
 ビジネスシーンで腕時計に求められる要素としてよく挙げられるのは、ジャケットの袖口から目立ちすぎないかということだ。そのため、ケースのサイズ感は重要だ。大きすぎず、厚みも抑えられていて、ジャケットの袖口にきちんと収まるかどうかをチェックしたい。あまりに大きすぎると、スポーティーさやカジュアルさが強調される傾向にある。

 なお、見た目の印象のみならず、小ぶりなケースは大ぶりなものに比べて、良好な着用感を得やすい。デスクワークが多いというユーザーも、仕事中にずっと着用し続けるのであれば、PC作業に干渉させないよう、薄く、あまり大きすぎないケースの腕時計が良いだろう。

②デザイン
「ビジネスシーンでの着用」を前提にするなら、文字盤の色やデザインが派手すぎない方が無難である。ベーシックなカラーやインデックスの種類は、シーンを選ばず使えるという安心感につながる。また、ドレスウォッチのようにシンプルで上品な仕立ての腕時計であれば、身に着ける人の信頼感を自然と引き立ててくれるだろう。あくまで主張しすぎず、けれどしっかりと品格を感じさせる腕時計を選びたい。

③実用性
 毎日使うのであれば、実用性もチェックしておこう。特に防水性能は重要だ。外回りで汗をかいたり、手洗いをしたりすることを考慮して、最低でも5気圧以上の防水性能は持たせたいところだ。

 また、耐磁性能もチェックしておこう。スマートフォンやPCなど、現代社会には磁気を発するデバイスがあふれている。特に機械式時計にとって、磁気は大敵だ。一度磁気帯びした時計は専用機器で脱磁が必要となってくるため、元々耐磁性能を備えたモデルを買っておけば、安心だろう。

 そのほか、機械式時計にするのか? クォーツ式時計にするのか? ベーシックな3針にするのか、クロノグラフにするのかなど、自身のライフスタイルに合わせて選択していきたい。そうして選ぶことで、自然と「長く付き合える1本」が見えてくるはずだ。

では、オメガは仕事用の腕時計たりえるか?
 では、30代男性がビジネスシーンに使う腕時計として、オメガはどうなのか? 実のところ、オメガのラインアップは全体的にビジネスシーンでの使いやすさに優れている。「スピードマスター」や「シーマスター」といったスポーティーなモデルもデザインに品があり、ケースの厚みも程よく抑えられているため、スーツにも違和感なくなじむ。ドレッシーな装いが好みであれば「デ・ヴィル」や「コンステレーション」も選択肢になる。

 さらに、近年のオメガの機械式時計の多くがコーアクシャル脱進機を備えており、メンテナンスの期間が通常のものよりも長く、加えてマスター クロノメーターによって1万5000ガウス超もの磁場下においても優れた精度が保証されるなど、毎日のビジネスでの着用において、頼もしい存在と言える。

「どのモデルを買うか」に正解はないけれど、「迷っているならこのあたりを意識してみては?」という提案はできる。サイズ感、落ち着いた色味、使い勝手。この3点を軸に、自分のスタイルや生活に合ったモデルを選べば、オメガの時計はきっと頼れるパートナーになってくれるはずだ。時計選びに正解がないからこそ、迷いながら選んだ1本が、最終的に自分にとっての“正解”になる。オメガは、その過程すらも楽しませてくれるブランドである。

ビジネスシーンでお勧めしたいオメガ5選
 ここでは、オメガの中からビジネスシーンにふさわしいモデルを5本厳選して紹介する。スーツに合うデザインや実用性の高いスペックを踏まえ、自分のスタイルに合う1本を見つけやすくなる内容だ。選び方に迷う人こそぜひ参考にしてほしい。

「スピードマスター ムーンウォッチ」Ref.310.30.42.50.01.001
スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル マスター クロノメーター
オメガ「スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル マスター クロノメーター」Ref.310.30.42.50.01.001
手巻き(Cal.3861)。26石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径42mm、厚さ13.2mm)。50m防水。107万8000円(税込み)。
「スピードマスター ムーンウォッチ」は、宇宙という極限環境を制した伝説を持ちながら、現代のビジネスシーンにも違和感なく溶け込む稀有な存在だ。月面着陸の公式装備として採用された実績は広く知られているが、このモデルの魅力は、そうしたストーリー性だけにとどまらない。装着した瞬間に伝わるバランスの良さと、細部にまで行き届いた作り込みが、プロフェッショナルな場にふさわしい品格を自然に演出してくれる。

 42mmというケースの直径は、一見大きく感じられるかもしれない。しかし全長は47.5mmと長すぎず、ケース厚も抑えられているため、扱いやすいサイズ感となっている。ブレスレットもしなやかで、手首に優しく巻き付いてくれる。なお、コンフォートセッティング付きフォールディングクラスプであるため、工具なしでクラスプ部分でサイズの微調整が可能なところもうれしいポイントだ。

 搭載されている手巻きムーブメントは、マスター クロノメーター認定を受けたCal.3861。高い耐磁性や携帯精度を備えており、日常の信頼性を支えるスペックに進化している。

 スピードマスター ムーンウォッチは、NASAの公式装備品として月面着陸を果たした第4世代からデザインが大きく変わっておらず、そのスタイルはアイコニック。時計好きなら誰が見ても「オメガのスピードマスターを着用している」と分かる、そのステータスも、ビジネスシーンにおいては魅力に数えられるだろう。

「スピードマスター 38」Ref.324.30.38.50.01.001
オメガ スピードマスター 38 Ref.324.30.38.50.01.001
オメガ「スピードマスター 38」Ref.324.30.38.50.01.001
自動巻き(Cal.3330)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約52時間。SSケース(直径38mm、厚さ14.7mm)。10気圧防水。85万8000円(税込み)。
「スピードマスター 38」は、同コレクションの伝統を受け継ぎながら、ビジネスシーンに調和する洗練を備えた1本だ。なぜなら直径38mmとケースサイズが小ぶりになっていることに加えて、リュウズガードのないケースフォルムがスッキリとシンプルな印象を与えるためだ。ケース、ブレスレットともにサテン仕上げとポリッシュ仕上げがコンビネーションされており、小ぶりとはいえ手元できらりと存在感を放ってくれる。

 掲載モデルはブラック文字盤にブラックのアルミニウム製ベゼルインサートを合わせた意匠を持っており、定番スピードマスターを思わせつつも、スポーティーさも漂わせる。

 ムーブメントは自動巻きのCal.3330。コーアクシャル脱進機とシリコン製ヒゲゼンマイを搭載したフリースプラングテンプを採用しており、メンテナンススパンの長さや耐磁性能、耐衝撃性などといった実用性を備えている。ちなみに自動巻きとは、着用中の腕の動きを利用して、主ゼンマイが巻き上げられる機構である。着け続けていれば主ゼンマイの巻き上げや頻繁な時刻操作が必要ないため、忙しい30代男性にとっては重宝するだろう。10気圧という十分な防水性能もうれしいところだ。

 なお、スピードマスター 38はバリエーションも豊富であり、18Kゴールドやダイヤモンドをセッティングした、エレガントなモデルもラインナップされている。女性の手元も華やかに彩ってくれるため、パートナーとおそろいにしたり、シェアウォッチとして使用したりするのも楽しいだろう。

「シーマスター アクアテラ 150M」Ref.220.10.41.21.10.001
シーマスター アクアテラ
オメガ「シーマスター アクアテラ」41mm Ref.220.10.41.21.10.001
自動巻き(Cal.8900)。39石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径41mm、厚さ13.2mm)。15気圧防水。96万8000円(税込み)。
「シーマスター アクアテラ 150M」は、ビジネスと日常を自然につなぐ1本だ。シーマスターと聞くとダイバーズウォッチの印象が強いかもしれないが、“アクアテラ”はその中でもタウンユースを意識したラインであり、スーツにもシャツにもすっとなじむ、洗練された佇まいが魅力となっている。過度な装飾を避けた端正なデザインは、シンプルながらも確かな個性を感じさせる。

 直径41mmのステンレススティール製ケースは適度な存在感を保ちつつも、ジャケットの袖口にきれいに収まり、ビジネスシーンでのイメージも良好。掲載モデルは深みのあるグリーン文字盤を備えており、アクアテラの象徴である「チークコンセプト」と呼ばれる横ストライプとともに、個性を演出できる意匠となっていることもポイントだ。なお、この文字盤にはサンレイ仕上げが施されているため、光が当たる角度によって表情が変化する。その動きは控えめながらも印象的で、派手にならずに視線を集める仕上がりになっている。

 ムーブメントは自動巻きのCal.8900。マスター クロノメーター認定機となっているため、耐磁性や防水性、耐久性が高水準で裏付けられている。約60時間という実用的なパワーリザーブは、週末に腕時計を外していたとしても、月曜日の朝、主ゼンマイの巻き上げや日付妖精の必要なく、使い続けられることを意味している。

 なお、シーマスター アクアテラ 150Mもまた、バリエーションが豊富だ。素材やカラー、デザイン、サイズが多岐にわたっているため、自分のお気に入りの1本を選ぶ楽しみがある。豊富なラインナップの中から、自身に合ったモデルを探してみてほしい。

「コンステレーション」Ref.131.13.39.20.06.002
オメガ コンステレーション Ref.131.13.39.20.06.002
オメガ「コンステレーション」Ref.131.13.39.20.06.002
自動巻き(Cal.8800)。2万5200振動/時。パワーリザーブ約55時間。SSケース(直径39mm、厚さ12.4mm)。5気圧防水。99万円(税込み)。
「コンステレーション」は1952年に誕生した高精度な自動巻きモデルから歴史が続く、オメガのロングセラーシリーズである。高精度の象徴としてジュネーブ天文台のレリーフや星のモチーフがあしらわれた意匠で知られており、ドレッシーながら個性も感じさせるアイコンとしてのスタイルと相まって、30代男性のビジネスシーンに合わせたい腕時計である。

 コンステレーションもさまざまなバリエーションが展開されており、掲載モデルのケース径は39mmとジャケットの袖口に収まりつつも、手元で存在感を放つサイズ感だ。ルテニウム製のグレー文字盤はサテン仕上げによってツヤが抑えられており、落ち着いた印象を醸し出している。インデックスや針、ロゴ、文字盤のローマ数字、そしてストラップがブルーで統一されているため、グレートの相性は抜群だ。

 ドレッシーさが際立つ意匠でありながら、マスター クロノメーター認定の自動巻きムーブメントCal.8800を搭載し、防水性も5気圧を備えるなど、実用性は十分だ。

 スピードマスターやシーマスターと比べると、コンステレーションは静かな印象を持つかもしれないが、オメガの高精度の歴史を象徴する本作はベゼルの両サイドの“爪”やローマ数字と相まって、アイコンと言える。オメガという時計ブランドが好きなユーザーは、コンステレーションを候補に加えてみてはいかがだろうか。

「デ・ヴィル プレステージ パワーリザーブ スモールセコンド 41mm」Ref.434.23.41.21.09.001

オメガ「デ・ヴィル プレステージ パワーリザーブ スモールセコンド」Ref.434.23.41.21.09.001
自動巻き(Cal.8810)。35石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約55時間。SS×18Kセドナ™ゴールドケース(直径41mm、厚さ10.8mm)。3気圧防水。134万2000円(税込み)。
 オメガのシーマスターから派生し、「街」「都会」というフランス語がコレクション名になっている「デ・ヴィル」。その中でも「デ・ヴィル プレステージ」は1994年に登場し、薄型でドレッシーなスタイルを特徴としている。

 Ref.434.23.41.21.09.001は、スモールセコンドとパワーリザーブ表示を備えた実用性の高い構成が特徴となっている。落ち着いたドーム型のPVDによるリネンカラー文字盤に、シルバーとPVDセドナ™ゴールドカラーの要素がバランス良く組み合わされており、華美に見せず上質さを感じさせる仕上がりだ。なお、ベゼルに18Kセドナ™ゴールドが使われているため、ラグジュアリーさも感じられるだろう。

 現行デ・ヴィル プレステージの機械式モデルはマスター クロノメーター認定であるため、ドレスウォッチであることと実用的であることが両立されているのもうれしいポイントだ。

 ストラップにはブラウンのグレインカーフレザーが組み合わされ、シックな装いをさらに引き立てる。艶を抑えた質感がビジネススタイルにしっくりとなじみ、場の空気を壊すことなく手元にさりげない個性を添えてくれる。バックルの操作性や着け心地のよさも、日々使う道具としての完成度を高めていると言える。

時計ジャーナリスト篠田哲生が選ぶ【2025年新作時計ベスト5】

日本、そして世界を代表する著名なジャーナリストたちに、ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ 2025で発表された時計からベスト5を選んでもらう企画。今回は時計ジャーナリストの篠田哲生氏が選出したモデルを紹介する。2025年は創業やコレクション初出の周年を迎えるブランドが多く、そのため良作もまた多かったとしつつ、篠田氏がナンバーワンに選んだのはヴァシュロン・コンスタンタン。しかし「本当に気になった」という2本の腕時計も一緒に取り上げる。

1位:ヴァシュロン・コンスタンタン「レ・キャビノティエ・ソラリア・ウルトラ・グランドコンプリケーション -ラ プルミエール-」
ヴァシュロン・コンスタンタン「レ・キャビノティエ・ソラリア・ウルトラ・グランドコンプリケーション -ラ プルミエール-」

ヴァシュロン・コンスタンタン「レ・キャビノティエ・ソラリア・ウルトラ・グランドコンプリケーション -ラ プルミエール-」Ref.9600C/000G-231C
自動巻き(Cal.3655)。204石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。18Kホワイトゴールドケース(直径45mm、厚さ14.99mm)。ユニークピース。(問)ヴァシュロン・コンスタンタン Tel.0120-63-1755
唯一無二という点で、今年のナンバーワンモデル。IWC スーパーコピー時計に触れることもでき、大感激。天文関係の機構はかなり難解だが、つまるところ時計や時間というのはロマンであり、1分1秒を争って生きてはいけないのだと実感。

2位:パルミジャーニ・フルリエ「トリック パーペチュアルカレンダー」
パルミジャーニ・フルリエ「トリック パーペチュアルカレンダー」Ref. PFH952-2010002-300181
パルミジャーニ・フルリエ「トリック パーペチュアルカレンダー」Ref. PFH952-2010002-300181
手巻き(Cal.PF733)。29石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。18KRGケース(直径40.6mm、厚さ10.9mm)。30m防水。世界限定50本。8万5000スイスフラン。(問)パルミジャーニ・フルリエ pfd.japan@parmigiani.com
一目見てため息、じっくり見てため息、ムーブメントを見てため息。とにかく美しい時計だ。永久カレンダーという見慣れ過ぎた機構も、デザインセンスでこれほどまでに上品になるものなのかと感心した1本です。

3位:ジャガー・ルクルト「レベルソ・トリビュート・モノフェイス・スモールセコンド」
ジャガー・ルクルト レベルソ・トリビュート・モノフェイス・スモールセコンド
ジャガー・ルクルト「レベルソ・トリビュート・モノフェイス・スモールセコンド」Ref.Q713216J
手巻き(Cal.822)。19石。2万1600振動/時。18KPGケース(縦45.6×横27.4mm、厚さ7.56mm)。3気圧防水。642万4000円(税込み)。(問)ジャガー・ルクルト Tel.0120-79-1833
ここ数年盛り上がっているゴールドブレスレット。どのブランドも気合を入れているジャンルだが、今年はこれが最上級。繊細で美しく、しかも存在感もある。ケースを反転させ、ソリッドバックのままブレスレットとして使いたい。

4位:ウブロ「ビッグ・バン 20th アニバーサリー」
ウブロ「ビッグ・バン 20TH アニバーサリー キングゴールド セラミック」Ref.431.OM.1338.RX
ウブロ「ビッグ・バン 20th アニバーサリー キングゴールド セラミック」Ref.431.OM.1338.RX
自動巻き(Cal.HUB1280)。43石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。18Kキングゴールド+ブラックセラミックケース(直径43mm)。100m防水。世界限定250本。526万9000円(税込み)。(問)LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン ウブロ Tel.03-5635-7055
ウブロが時計界に衝撃を起こした5つのスタイルに合わせた、5モデルを同時リリースという手法がうまい。個人的にはキングゴールド×セラミックモデルが好み。ふたつ目のデザインも新鮮だ。

5位:A.ランゲ&ゾーネ「1815」
A.ランゲ&ゾーネ 2025年新作
A.ランゲ&ゾーネ「1815」Ref.220.028
手巻き(Cal.L152.1)。21石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。18KPGケース(直径34.0mm、厚さ6.4mm)。3気圧防水。385万円(税込み)。(問)A.ランゲ&ゾーネ Tel.0120-23-1845
直径34㎜というサイズ感が素晴らしい。小ぶりだがぎゅっと濃縮された雰囲気があり、ムーブメントのみっちり感も素晴らしい。深いブルーのダイアルとゴールドケースの組み合わせはとっても華やか。スーツに合わせたい。

総評
毎回のことではあるが、各時計ブランドの企画や開発、デザインに関わる人々の情熱と才能には驚かされる。時計という小さな世界の中で、もはやできることなんて無いんじゃないのと思いながらスイスに行くのだが、きちんとワクワクさせてくれる時計がリリースされる。今年は周年ブランドや周年モデルが多く、気合が入っているせいか良作が多かった。

ジュネーブ到着日に本社で極秘プレゼンを受けたヴァシュロン・コンスタンタン「レ・キャビノティエ・ソラリア・ウルトラ・グランドコンプリケーション -ラ プルミエール-」はその筆頭。41の機構を搭載した世界で最も複雑な腕時計は、創業270周年にふさわしいマイルストーンだ。もうひとつの重要なアニバーサリーといえばウブロの「ビッグ・バン」の20周年。時計史に残る大傑作の記念碑モデルは、ウニコ2を搭載した正常進化。ふたつ目レイアウトで端正に見せる手腕も好感が持てる。そしてアニバーサリーモデルではないが、創業者生誕210周年のA.ランゲ&ゾーネの小さなケースの「1815」も気になる存在だ。

でも本当に気になったのは、上品なラグジュアリーを体現した2モデル。パルミジャーニ・フルリエの「トリック パーペチュアルカレンダー」とジャガー・ルクルトの「レベルソ・トリビュート・モノフェイス・スモールセコンド」は上質な時間を楽しみたい大人のための時計であり、こういう時計が似合う大人になりたいものである。

オーデマ ピゲが考える新世代の⾊表現

オーデマ ピゲは外装の内製化を推進してきた。そこにはダイヤルもむろん含まれ、優れた質感と多彩なカーリングで個性を確立している。

ファンにはお馴染みのメガタペストリーダイヤルが、かつてないスモークディープレッドに染まった。この「ロイヤル オーク オフショア ダイバー」の新色ダイヤルは、日本からの要望で生まれたのだという。中央付近では艶感があり、最外周ではほぼブラックとなるディープレッドのグラデーションは、ダークチェリーのよう。ダイビングスケールを刻む逆回転防止インナーベゼルも、同色のツートンでコーディネート。新たなダイヤルの色表現に挑んだ日本限定モデルは、ケースはホワイトゴールド製、ベゼルはブラックセラミック製とし、リューズトップと針、インデックスにはピンクゴールドをあしらうことで、華やかなラグジュアリー感と頑強な印象との融和が巧みに図られた。


ロイヤル オーク オフショア ダイバー 42mm Ref.15720CN.OO.A002CA.02 984万5000円(税込) 日本限定100本

18KWGケース&ブラックセラミックベゼル。42mm径、14.3mm厚。30気圧防水。自動巻きCal.4308(2万8800振動/時)、パワーリザーブ約60時間。

最信頼性の日本オーデマ ピゲスーパーコピー時計代引き専門店!色表現に息づく哲学とは1993年に生まれた「ロイヤル オーク オフショア」は、1998年のチタン採用を皮切りに、オーデマ ピゲによる素材の実験場として機能してきた。その後、セラミック、ラバー、フォージドカーボンなど、彼らが用いた素材は多岐に渡る。それはダイヤル表現においても同じだ。1996年にはレッド、イエロー、グリーン、パープルといった、メゾンにそれまでなかったビビッドなカラーリングも登場。2001年にはエンボス加工が初導入され、現在のメガタペストリーが実現された。


 現行の37mmの“オフショア”のダイヤルパターンには、ギヨシェによるグランドタペストリーとエンボス加工を施したレディタペストリーを展開。またライトブルーやサーモンピンクといった、かつてあったビビッドな色調が復活する兆しを見せている。一方で、楽器用アンプのイコライザーを模した“ミュージック エディション”のような大胆なダイヤルも登場している。多様なダイヤル表現は、内製化を進めた結果、実現することが可能になった。一部の特殊なダイヤルを除いて大半が自社製となったことで、コストを考慮することなく、納得が行くまで試作を繰り返すことができるようになったからだ。今回の日本限定のスモークディープレッドダイヤルでも、かなりの数の試作品が作られたという。


 グラデーションダイヤルは近年、その数を増やしており、バーガンディダイヤルもまた然り。しかし、この日本限定モデルほど深い赤が黒に移ろうような色表現は今までなかった。これをダークチェリーのようだと前述したが、実は黒みを帯びた赤は飛鳥時代から高貴な色として使われてきた色で、深緋(こきひ)、黒緋(くろあけ)などと呼ばれる伝統色である。それをグラデーションに仕立てることで、日本人が好む控えめな華やかさが表現された。


“オフショア”を含むロイヤル オークコレクションのダイヤルは、長らくメッキやガルバニックによる着色が多用されてきた。前に述べた、1996年に登場したビビッドカラーのダイヤルは数少ない例外で、ラッカー仕上げであった。ラッカーが少なかったのは、タペストリー装飾の立体感を損なうからであったが、日本限定の“オフショア ダイバー”もそうであるように、近年はラッカーによる色表現が盛んに試されるようになっている。


 オーデマ ピゲによれば、どのラッカーダイヤルも8層以上塗料を重ねているとか。グラデーションとなれば、層の数はさらに増す。それでもなお、メガタペストリーの繊細で上質な仕上げが見て取れるのは、予想するにエンボス加工の深さをコントロールしているからであろう。これも内製化の、賜物の1つだ。


 そしてすべてのカラーダイヤルは、酸化や紫外線による色褪せを防ぐためラップ塗装を施している。しかしその厚みは、おそらくかなり薄い。他社では、凹凸模様を埋めるほどにラップ塗装を厚く施す。インデックスやロゴをプリントする平滑面を得るためだ。しかし“オフショア”は、植字インデックスである。またAPマークを配する部分と、“オフショア ダイバー”だけに配される300m/1000ft AUTOMATICのプリント文字のスペース分は、最初から平滑に作られている。これによってグランドタペストリーを埋めるほどラップ塗装を厚くする必要がなく、美しい装飾と色表現を邪魔しない。

ロイヤル オーク オフショア日本限定を見る

 
優れた文字盤を作るには自社で完璧にコントロールする必要がある
 来年、創業150周年を迎えるオーデマ ピゲは、長い歴史において顧客のオーダーに応えた1点もののダイヤルを作り続けてきた。優れたダイヤルメーカーとタッグを組み、また2000年以降は内製化を進め、さまざまな表現が試みられてきた。内製化のきっかけとなったのは、2000年のリシュモングループによる、ダイヤル会社スターン・クレアシオン社の買収劇だった。同社とオーデマ ピゲとの長い信頼関係が、ここで崩れ、その後10年をかけてダイヤル内製化の設備と人材を整えたのだ。その中には、プチタペストリーを織り成すギヨシェマシンと、その技術者も含まれる。


 幸いにも、メゾンにはダイヤルメーカーと協業した時代の膨大な資料が残っていた。そこからダイヤル製造のノウハウと、色やデザインに関する哲学を継承。また内製化によって前述したエンボス加工、さらにPVDも導入された。


 今年登場した限定モデル「ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー “ジョン・メイヤー”」の、方向・サイズがランダムな無数の突起が光を乱反射するクリスタルスカイダイヤルは、エンボス加工とPVDによる産物である。昨年、「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」初のSSモデルで試みられたエンボスダイヤルは、ギヨシェ職人ヤン・フォン・ケーネルの手彫りを原型とする。またアニタ・ポルシェのエナメル工房にダイヤル製作を委ねた限定モデルも生まれている。


 内製化と、外部の才能とが組み合わされ、メゾンのダイヤル表現は無限に広がる。そしてユニークピースのオーダーや各国からの特別仕様の要望に、今も柔軟に応えている。


(左)ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ 43mm、(右)ロイヤル オーク オフショア オートマティック43mm

“オフショア”のレギュラーモデルにおいても、2021年に、新たなメガタペストリーのモチーフが生まれている。各スクエアを十字の“ミニアーム”でつなげ、さらに縦方向のスネイルパターンを加えて、模様を一段と複雑にしたのだ。この新メガタペストリー誕生に伴い、グラデーションも初めて試みられた。装飾とカラーリングの進化によって、表情は一層ニュアンス豊かになった。


 上の2つは、新メガタペストリーとグラデーションとを受け継ぐ新作。右のスモークブルーも、左のスモークブロンズもラッカー仕上げであり、繊細な色の移ろいを表すために10層以上が塗り重なる。しかしスクエアよりも浅く繊細な縦方向のスネイルパターンがクッキリと目にできるのが、見事である。ダイヤルの内製化を進めて、およそ四半世紀。オーデマ ピゲのラッカー技術は、驚くほどの高みに至った。

AP オーデマ ピゲ公式サイトを見る

 

ロイヤル オーク オフショア オートマティック 37mm

オーデマ ピゲはまた、ガルバニックやメッキ技術も研鑽してきた。前述したように、ロイヤル オーク ファミリーのダイヤルに多用してきたからである。その技術が、上の新作「ロイヤル オーク オフショア オートマティック」に結実した。

ケース径は37mm。ダイヤルは、グランドタペストリーのギヨシェであり、その表面は針が写り込むほどに完璧なポリッシュに仕上げた上から、ロジウムメッキを施している。しかも元来は銀白色であるロジウムが、ほのかなアイボリーの色合いを浮かべているのが、不思議だ。その技術的なアナウンスは一切されていないが、鏡面状に輝くアイボリーダイヤルは、これまでになかったまったく新しい表現である。

グランドタペストリー装飾の上に載るAPロゴは、植字。ピンクゴールド製の針と植字インデックスには、白いスーパールミノバが載せられ、淡いアイボリーと絶妙にカラーコーディネートされている。ダイヤルも針もインデックスも光に輝くが、色のコントラストで視認性は失われない。インナーベゼルはグレーとし、象徴的な八角形ベゼルをグレーラバーでコートして、ダイヤルとは一変、色と輝きをなくしたことで全体をグッとシックな雰囲気に寄せた。

オーデマ ピゲのダイヤル表現は、時計としての機能を失うことなく美を追求し、身に着ける人が主役になるよう配慮されるのだ。


新作ロイヤル オーク オフショア ギャラリー

ロイヤル オーク オフショア ダイバー Ref.15720CN.OO.A002CA.02 984万5000円(税込) 日本限定100本18KWGケース&ブラックセラミックベゼル。42mm径、14.3mm厚。30気圧防水。自動巻きCal.4308(2万8800振動/時)、パワーリザーブ約60時間。


ロイヤル オーク オフショア オートマティック Ref15605SK.OO.A350CA.01 396万円(税込) SSケース&ブルーラバーコートベゼル。43mm径、14.4mm厚。10気圧防水。自動巻きCal.4302(2万8800振動/時)、パワーリザーブ約70時間。


ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ Ref.26420ST.OO.A828CR.01 599万5000円(税込) SSケース。43mm径、14.4mm厚。10気圧防水。自動巻きCal.4401(2万8800振動/時)、パワーリザーブ約70時間。


ロイヤル オーク オフショア オートマティック Ref.77605OK.OO.A101CA.01 682万円(税込) 18KPGケース&グレーラバーコートベゼル。37mm径、12.1mm厚。5気圧防水。自動巻きCal.5900(2万8800振動/時)、パワーリザーブ約60時間。

【AP LAB Tokyo】

5種類の体験型ゲームと仕上げ体験が可能な、体験型エデュテインメント施設。予約優先制の施設。1階のフロアでは、「時間」「素材」「機構」「音」「天体」をテーマとしたゲームで遊びながら知識を得られる。この5つをクリアするとマスタークラスに進むことが可能で、過去のイベントでも提供されたサテンとペルラージュ仕上げに加え、フロステッド加工の体験が可能。加工体験をクリアした方はさらにムーブメントのアッセンブリ体験も行うことができる(別日の予約が必要)。5つのゲームをクリアできなかった場合でも、後日、何度でも再挑戦が可能となっている。

住所:東京都渋谷区神宮前5-10-9
営業:11:00〜19:00(火曜定休)
料金:無料(予約優先、予約無し入場も可能)以下、リンクより予約が可能。

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