近藤英隆 コラム 飯田覚士選手と近藤英隆



ボクサーコンディショニング


1 はじめに

はじめにボクサーのコンディショニングをプロデュースするにするにあたり、少しコンディショニングについて簡単な説明をさせていただきます。

まずコンディショニングとは?近頃、コンディショニングという言葉をよく耳にするようになりましたが、コンディショニングとは、どういう意味でしょうか?身体や精神の状態を表すConditionと、その状態が現在進行形であるingが組み合わされた語である。言葉を換えると、選手が身体的・精神的能力を良い状態に調整し、試合で自身の運動能力を最大限に発揮できるようにするために、計画性を持って日ごろから鍛錬を積み重ねる事が大切です。

それではどの様な方法でコンディションを整えていけばいいかというと、いろいろな方法が有ります。

・ウォ-ムアップ
・クールダウン
・柔軟性の向上
・ウェイトトレーニング
・ランニングプログラム
・減量プログラム
・敏速性
・運動の協調性
・栄養
・ビジョントレーニング
・メンタルトレーニング等

これら全てをマスターする必要があります。そして、頚部痛や腰痛を繰り返し、苦しんでいるプロの選手やアマチュアの選手を見ていると、「コンディショニング」の必要性を痛感します。

ボクサーのコンディショニングについては、スパーリングやハードな練習に耐え得る筋バランスの構築から始めなければなりません。ボクシングの経験年数が長い程、あるいは練習時間が長い程、筋バランスの崩れや重篤な腰痛や頚部などの障害になり易くなっています。これは特に、斜め前を向いて片足を前に出したスタイルの運動を長年強く行った為に起こったもので、リコンディショニングも難しくなっている。よりパフォーマンスをUPする為の体づくりやオーバーユース(使いすぎ)による障害予防、動作特性や姿勢のアライメントの調整を主とした左右前後の筋バランスの構築を目的としたプロジェクトを作成しました。

チャンピオンベルトを腰に巻く事を目標にボクサーに必要な、心・技・体の調整についてお話していきます。私が言う筋バランスとは、全身の筋力と柔軟性のバランスのことで、個人の筋活動(ボクシングのスタイル・例:オーソドックスorサウスポー)によって異なります。これに対し、全身の姿勢と筋肉の柔軟性や左右前後の筋力差をチェックして姿勢や動きのバランスを整えて、より活動しやすい状態を作り、維持できるように選手自身でコンディショニングができるようにしていく事が大切です。筋バランスを調えるためには、特に左右前後の相対的な比較が重要で、それをチェックし、劣っている側を優れている側の状態と、より近づけることから始めます。それでは、チェックリストの作成から行ってみましょう。






トップページに戻る コラムメニューに戻る 次のページに行く