〜 順不同 ゆるり九州旅語り ベストエックス vol.1 〜

 

*湯布院の「御宿吉祥」

以前おうち日記で報告したように、宿を決めるというのは本当に大変だった。いい宿に泊まりたい。でも高すぎると困る。ガイドブックを見る。インターネットを見る。「これだけじゃわからない」「掲載料もらってるから載せてるんじゃないの?」「人気がありすぎて混み過ぎてるんじゃない?」優柔不断のいちゃもんつけの私に、全日程の宿を決めるというのは、とても困難なことだった。それでも努力の甲斐あって、文句なしの計画がたった。実際に大失敗という宿はなかった。正直期待はずれはあったけど、ほとんどが「もう一回泊まりたい」宿だった。なかでも山口の楊貴館と湯布院の吉祥は、「泊まりにだけでも行きたい」

大体、湯布院の宿は高い。九州のガイドブックをパラパラとめくっていて湯布院が出てくると 「えっ 何が起こったん?」という位、ずば抜けて高い。「でも湯布院行くんだから、優雅にすごしたい」という夢は誰もが抱く。「思い切って湯布院だけ奮発しちゃおっかなー」 こうして湯布院インフレは維持されるのだろうが、妥協を知らない私はついに「吉祥」を見つけた。ここは穴場である。お勧めである。治外法権である。(?)

なんと部屋は「離れ」である。一日3組限定である。部屋には骨董品やさんが涎を垂らしそうな粋な調度品がさりげなく用いられ、こんなにレトロモダンなのにトイレは洋式で新しい。(トイレ事情は意外と大切だ 特に年配の母は部屋に洋式トイレ希望)
若おかみさんも、とてもきれいで品のある方で、どうやら私より少しだけ年上らしい。「お若いのに立派ですね」と私が言うと 「いえ、そんなには若くないんですよ」と答えてから、お互い一瞬顔を見合わせて、一瞬沈黙があった。 5秒ほどたってから思わず「えっ?」と聞き返してしまった。私達はお互い「気になるお年頃」なのだ。

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21世紀旅日記〜冬の九州へ!

Copyright (C) 2004 Yuka Hoshino