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*高千穂の夜神楽 高千穂に初めて訪れたのは2003年の春だった。高千穂神社で毎晩約30分行われる夜神楽を見て、天岩戸神社、天安河原を歩き、とても賢くなったような晴れ晴れした気分を味わった。 ここは日本神話の中でも有名な「天の岩戸」の舞台。その昔、岩の洞窟に隠れてしまった天照大神に外に出て来てもらうため、岩戸の前で天ウズメノ命が面白おかしく踊り、その音に興味をもった天照大神がこっそり覗いた時、力持ちの手力雄命が力ずくで岩の扉を取り払い、外に出てきてもらったので世の中は再び明るくなった、というお話。その時、岩の扉は遠く信州の戸隠まで飛んだという。 天岩戸神社には今でもその洞窟だと言い伝えられている場所があり、その聖域を本殿の後ろから遠望できる。またこの作戦を神々が話し合ったという天安河原も15分程歩いた処にある。 夜神楽は冬季に各地区で行われる神事で、夜の6時位から翌朝8時位まで、夜通しかけて33番の舞いが奉納される。順番や踊り方、舞台天井にある切り絵の飾り方等、細かい点は各地区で異なるが、まあ似たような段取りで行われ、そのクライマックスが上記の神話の舞いなのだ。 (続く) |