21世紀旅日記
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vol.5 　軽井沢の別荘にて：関西のお登りさん　(2002.Aug)
軽井沢の別荘に避暑に行った。
・・・というと私の目指す(?)マダムへの一歩が実現したかと勘違いされそうだが、アメリカ在住で軽井沢に使わない別荘を持っている知人が、貸してくれるというので、興味シンシンの両親を連れて3日間のせわしない日程で行ってみた、というだけの話。
関西人にとって軽井沢の別荘は、ドラマの中の場所、下手したらアメリカより遠い場所である。（と思う）
実際関西から行くにはかなり面倒くさい場所にあった。これが東京からだと簡単に行けて、「ちょっと週末に読書でもしに・・・」って感じなんだろうけど、私たちにとっては海外旅行に匹敵する位の行程だった。（ちょっと大げさだが）

だから行くまでは、「軽井沢でのんびり昼寝でもしてようか」と言っていたのに、着いた時には　「もう二度と来れないかも知れないから、軽井沢の全てを見て帰ろう」モードに変っていた。
休息に訪れるには、軽井沢はあまりに遠かったのである。
かくして私以上に「軽井沢マダム」の妄想を膨らませた母と、「遠くても行くと決めたからには行くんだ！」と意地になっている父を連れ、長時間の運転に慣れている私が運転手を務め、軽井沢ツアーは強行されることになった。
まさに「短い日数で見所一杯」の海外ツアー旅行、そのものだった。・・・すごく楽しかったけどね


まるで海外ツアー旅行・証言その１
運転手の私以外は、移動の時、ずっと後部座席で寝ていた。
行き帰りとも信州経由だったので、霧が峰や志賀高原などの見晴らしのいい所で停まると、父は起きてパシャパシャと写真を撮り（そんなんで、今、何処にいて、何を撮っているのかわかるのか？）、車が走り出すと又ウトウト・・・


まるで海外ツアー旅行・証言その２
別荘だからキッチンもちゃんとあるのに・・・
「旅行に来たからには一切家事はしたくない。外で美味しい物を食べるんだ」・・・と母が譲らず、ずっと外食だった。しかも「贅沢で美味しい物」を食べるわけで、当然、消化力の限界への挑戦が続いた。 だから二日間にしてガイドブックの中で行きたかった店の9割はクリアーできたが、週末の軽井沢渋滞の中、食べる為に車を走らせている（スピード的には歩く以下）ようなもんだった。消化剤を飲みながらの食べ歩き・・・なんか矛盾してる


まるで海外ツアー旅行・証言その３
窓の外の緑を眺めながら鳥の声に耳を傾け、本を読んだり、昼寝をしたり・・・するのが別荘であってほしかったが、朝早く別荘を出発し、暗くなってから戻ってくる。まるで寝るためだけに帰ってくるホテル。帰る前にお隣さんに挨拶に行ったら「一度お茶でもしてゆっくりお話できたらと思っていたのですが・・・」
帰る直前になって、本来の別荘らしい過ごし方に気づいた我々だった。


まるで海外ツアー旅行・証言その４
鳥が鳴いていればビデオをまわし、そこに建物があればカメラにおさめ、ありとあらゆる教会に入って見る。（祈るわけでなく）・・・その鳥って特別な鳥なの？そんな店、京都にもあったよね？きれいな教会も京都にもあったよね？・・・旅先だから特別に見える不思議

とある静かな別荘地で、教科書にも出てくる有名な小説家、故Ｋ端Ｙ成氏の別荘を見つけた時なんか、Ｋ端という表札も含め、夢中でパシャパシャ撮ってしまった。特に彼のファンでもないし、今は彼の子孫の単なる一別荘なのに、後になって考えると何故あんな行動にでてしまったのか自分でも不思議だ。（Ｋ端さん、ごめんなさい。悪用しないから許して）


(さすが軽井沢、マリア様の道祖神)

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