エーゲ海の楽園  - ギリシャに行こう! -
ギリシャの島々のミニ画像と、簡単な旅日記を追加しました。

サモス島



サモス島は航路でトルコへ渡る人の通過点となる場所だ。ここからトルコのクシャダスヘ夏場は毎日2便ほどフェリーが出ていて便利なのだが、これまたギリシャらしいというかフェリーの到着が30分ほど遅れ、トルコ行きの船に乗り継ぐ人達はかなりあせっていた。それでも出国チェックは慎重?で、税関の小屋みたいな建物の外の長蛇の列は遅々として進んでいなかった。
サモスークシャダス間は船で一時間半という近さの割に8000ドラクマと高くつく。参考までにピレウス〜クレタ島は12時間で同じ8000ドラクマの安さだ。(約2500〜3000円)
またこれはどこから入っても同じなのだろうが、TAXもギリシャ側3000ドラクマ、トルコ側でまた4000ドラクマとけっこうお財布が痛い。

私は最初この島に一泊するつもりだったが、港に着いた途端「違うな・・」と感じたため、夜のフェリーでトルコへ渡ることに決め、それまでバスでピタゴリオへ行くことにした。幸いバスはすぐに来て、今までの島ではあまり見ることのなかった緑の木々を眺めながら山を越えた。この島は観光地としてはマイナーだが、土地はむしろ肥えているようだ。

ピタゴリオは数学で有名なピタゴラスの出身地で、私はここにある「エフパリノスの水道トンネル」を見に行った。町から歩いて約20分、この古代水道跡は入口が人ひとりしか通れないほど狭く、中は薄暗く、わずかな明りをたよりに歩かなければならない。雰囲気満点。


水道とピタゴラスの像を見ただけでサモスタウンへ戻る。サモスタウンはほとんど観光っ気のない町だった。海岸通から一本奥へ入った道にはパン屋や八百屋、雑貨屋が立ち並ぶ。教会の前には軽トラック一杯りんごを積んだりんご屋さんや、トラックを店にして松方弘樹が吊り上げたような鼻の長い魚をさばいてたり、道端に野菜や果実を並べて売っていたり。 ところが・・・というか当然なのだが、シェスタの時間には店は見事に閉まってしまう。私とした事がうっかりしていて、朝に買った細いドーナツ状のパンだけで、腹ぺこのまま船に乗らなければならなかった。


ところで、この後訪れたトルコで出会った日本の女の子二人連れから聞いた話だが、パロス〜サモス間の船のストのせいで、彼女達はパロスから一旦アテネへ行ってしまい、そこからサモスへ渡ってきたそうだ。ストは4日間続いたが、それが4日で終わるかどうかもわからなかったから仕方なかったそうだが、そういう無駄な行動をした人はとても多かったらしい。たしかに旅人にとって4日間の足止めはキツイ。私はサントリーニで一日足止めをくらい、パロスで開き直って一日ゆっくりしてるうちにストがおわってくれたけど、それでもストのストレス(駄洒落ではない)は充分味わった。

船関係の話をもうひとつ。これもトルコで日本人から聞いた話だが、丁度私がパロスを出た頃、その人はパロスの港で船を待っていたのだが、あいにく海の荒れた日だった。やっと船が見えてきたと思ったら、そのままスピードをゆるめずに、どんどん近づいてくる。どんどん、どんどん・・・そしてそのまま港に乗り上げた(ぶつかった)そうだ。 「もう怖くて怖くて・・・」
スト明けで、乗客が貯まっていたから、天候や整備に不安があっても船会社も多少の無理をしたのだろう。そう思うと、「またスト?ツイテへんな〜」と愚痴りながらも、知らぬが仏なだけで、自分がいかにトラブルをすり抜けてるかを実感した。感謝感謝

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〜地中海物語2もご覧下さい〜
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