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2002年、あじさいの咲く三千院を訪れた。アジサイ苑をぐるりとまわり、一番端っこあたりで、紅をさしたお地蔵さんを発見! 「うわ〜かわいい〜」 紫陽花を背に、小さいお地蔵さんが手を合わせている。 周りの人にもほとんど気づかれず、ひっそりとたたずんでいる姿は、いじらしいほどである。 ここ、三千院の苔の庭には、ポスターにも採用されている大人気の童子姿の石仏がいる。寄り添うポーズやねっころがって頬づえをついてるポーズのお地蔵さんを、ほとんどの観光客が写真を撮ろうと立ち止まる。それに比べて、このお地蔵さんは一人ぼっちで寂しいんじゃないかと、ちょっぴりかわいそうな気がした。 「また、会いに来るからな」 そんな気持ちで三千院をあとにした。 次に三千院に行ったとき、あのお地蔵さんは見つからなかった。 あれから4年、少なくとも3度は三千院に行ってるが、お地蔵さんはいなくなってしまった。 毎回、お寺の人をつかまえて、消息を聞いてみるが、あのお地蔵さんがいたことすら知らない様子である。 今、化粧地蔵がいたと思われるあたりには、小さいお地蔵さんが真っ赤な涎かけを着て座ってるが、 あのお地蔵さんの姿はない。その行方を誰も知らない。(知ってたら教えて〜) 京 遊び TOP > Ms.の京都 TOP > HERE Copyright (C) 2006 Yuka Hoshino |