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沢木耕太郎氏の「深夜特急」のＴＶドラマを見てバックパッカー海外貧乏旅行に憧れ、ついに2000年、21世紀になったと勘違いし、「新世紀の世界を旅しよう！」と仕事をやめて、南スペインからモロッコ、南仏、イタリア、ギリシャ、トルコと 地中海沿いにバス、フェリー、列車を使って約3ヶ月半、旅しました。 モロッコでは300円の宿に泊まり、南スペインでは100円の夕食を食べ、移動の 船の中では通路で眠る(安いチケットの為、席が無い）という、我ながらかなりハードな旅。 おまけにカメラの機材と数ヶ月分のフィルムはとんでもなく重く、足を引きずり、 荷物を引き摺りながらの毎日でした。 それから旅の魅力にはまってしまい、オーストラリアでは30日中16日間、 野外キャンプに参加、合間をぬって日本国内ではドライブ旅行と、2000年は365日中206日間も旅をしてしまいました。 2001年からは京都でバイトをしながらフイルム代とガソリン代を稼ぎ、逆季節労働者のように、桜と紅葉の季節は出来る限り日本国内を旅しています。重症の杉花粉症なので、いつも桜の季節は涙を流しながらの撮影旅行で、「今年こそは杉の無い国に海外逃亡するぞ」と決心していたのに、戦争が始まってしまい、又今年も泣きながら、桜巡礼に出ています。(2003年春・著）
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