■2026年7月号

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バイオジャーナル

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●欧州事情
●欧州議会がゲノム編集食品NGT-1は規制なしを可決

 欧州議会は6月17日、ゲノム編集食品を規制なしで容認する規則案を可決した。これまで遺伝子組み換え食品に対して厳格な姿勢をとってきたEUが、日本同様、ゲノム編集技術NGT-1(日本のSDN-1に当たる)で改変した植物由来の食品に関して基本的に規制なしで容認する。これにより世界的にゲノム編集食品は、通常の食品と同じ扱いとなることになったといっていい。 EUがゲノム編集食品を規制なしで容認する動きの起点は、2023年7月5日の欧州委員会による、ゲノム編集食品(植物)の規制を全面的に緩和する提案から始まった。そして2025年12月3日、欧州議会、欧州理事会、欧州委員会の三者協議が開催され、ゲノム編集食品について従来の遺伝子組み換え食品の規制は適用しない方針が成立した。そして欧州議会での決議にその決定が委ねられた。 このたび欧州議会が、三者協議の合意を容認したのである。賛成431、反対201、棄権29だった。この決定は、農民、消費者、中小の種苗業者、有機食品を扱う流通産業などの多くの人たちを裏切り、生物多様性や食の安全を脅かす、と多くの団体が抗議声明を発表した。この新たなEUのゲノム編集食品をめぐる規則は、2年間の移行期間を経て、施行される。〔Save Our Seeds 2026/6/17など〕

●英国高等裁判所が政府のゲノム編集食品の政策を否定

 6月4日、英国高等裁判所は、ゲノム編集食品の規制緩和政策について、市民団体Beyond GMなどの訴えを認め、政府の政策は違反と判断した。英国政府は、ゲノム編集食品はGM食品と異なるとして、GM食品に長年適用されてきた透明性、追跡性、表示、規制の監督といった安全策を撤廃した。判決では、英国政府による安全策の撤廃は、実際の影響を十分に調査したものではなかった、としている。市民団体の訴えが通った画期的な判決だった。〔Beyond GM 2026/6/4〕

●ベルギーは120日限定でRNA農薬の使用を認める

 ベルギーは、EUでは認められていないRNA農薬の使用を承認した。使用が認められたのは、米国グリーンライト・バイオサイエンス社が開発した「カランサ」。主成分はレドプルナと呼ばれるRNAで、そのRNAが害虫の体内に入り、遺伝子の働きを妨げ、害虫を殺す仕組みである。主に、既存の殺虫剤に耐性を獲得したジャガイモの害虫コロラドハムシを標的生物としている。EUでは承認されていないが米国ではすでに承認されており、EUでも現在審査している段階である。ベルギーは、120日間という期間限定ながら、このEUではまだ認められていない農薬の使用を認めた。そのため市民団体PollinisとNature & Progres Belgique協会が抗議し、許可取り消しを求めベルギー国務評議会に訴えた。〔Pollinis 2026/5/20〕