POV用の支援ソフト


ここでは、簡単に都市景観を作れる「Citygen」と、
有機的なオブジェクトと海、空を作れる「Biowin」の簡単な使い方を解説します。
これらの支援ソフトは、POVの記述を意識せずにPOVを楽しめるものです。




POVで
遊ぼう!
POV用の
支援ソフト
手書きの
立体文字
他のソフトの
データインポート

1:CityGen (city generator)


これは通常のPOV用インクルードファイルと違って、このソフト単体でPOV用の町並みを作り上げて、POV形式に出力するソフトです。

入手先はall in a ditherです。

解凍したらフォルダ内の「Dskies.inc」「winsolid.inc」「wintxt.inc」の3つのファイルをCドライブのPOVフォルダ内のincludeフォルダ内にコピーします。
その後「CityGen.exe」をダブルクリックしてソフトを立ち上げます。

(解凍先は特に制限が無いようですが、他の支援ソフトやPOV形式のファイルは日本語の含まれる階層に有るとエラーが起こるので、CドライブのPOVフォルダ内に展開しておいた方が良いかもしれません。)

立ち上がったソフトの左上のメニューから Generate→new street layoutと押すと道ができます。

次に Generate→new building で町並みが出来ます。押すたびにランダム生成されます。

続いて file→export to POVRAY と押すと、保存ダイアログが開きます。

このダイアログBOXで時間帯を指定するメーターがありますので、朝、昼、晩のお好きな時間帯にして保存して、POVでそのファイルを開いてレンダリングです。

インターフェースは簡単な英語なので、他のパラメータも色々試してみましょう!

POVの記述に慣れてきたら、水面や、Galaxyの星空の記述などを追記すると、また趣きの違う都市景観が出来上がります。

CITY01.JPG - 10,607BYTES

Citygenデフォルトでのレンダリング

CITY02.JPG - 9,263BYTES

CitygenとGalaxyを使用したレンダリング




GWCITY.JPG - 13,285BYTES

1−(2):Citygenで星空と水面を!

←こんな感じの風景を Citygen で作れます。

説明の前に、Galaxyはインストールできましたか?

「何それ?」と言う方はPOVで遊ぼう!」を参照していただいてGalaxyをインストールしておいて下さい。
 
準備が出来たら、前項を参照してCitygenで都市のPOVファイルを作り、POV−Rayを立ち上げてそのファイルを開いて下さい。


続いて、開いた記述文の一番最後に以下の記述をコピーしてください。

―――――――― ここから ――――――――
plane { y, 0.01
texture {
pigment {color rgb <0.100, 0.100, 0.200> }
finish {
ambient 0.15
brilliance 5
diffuse 0.6
metallic
specular 0.80
roughness 1/100
reflection 0.65 }
normal {
waves 0.2
frequency 5000
phase 0
scale 800 } }
hollow }
―――――――― ここまで ――――――――
これは水面を表す記述式です。
plane { y, 0.01
この行の数字は水面標高で、単位は10mぐらいだと思います。ここでは0.01なので約10cmということになります。Citygenにおいてこの水面標高だと、道路が水路になります。
たとえばこの数字を2・・5・・・と上げて行けば、都市が水没して行きます。
pigment {color rgb <0.100, 0.100, 0.200> }
この記述は水面の色合いをRGBで表現しています。それぞれの数字を変えると、水面の色合いや明度が変わりますので試してみましょう。
他の記述については慣れてきたら色々変える事にして、最初の段階ではそのままにしておいて下さい。

次に、記述文の最初の方に戻って、以下の記述部分を探します。

/* --- Background --- */
記述文
 ・
 ・
記述文
/*-=-=-=-=-= End of Header =-=-=-=-=-=-*/

見つけたらこの「記述文・・記述文」の部分を以下の記述に置き換えてください。

―――――――― ここから ――――――――
declare galaxy_seed = 123456789;
#include "GALAXY.INC"
―――――――― ここまで ――――――――

お解りの方も居ますね?これは星空を作る為の記述文です。
この 123456789 の数字をランダムに変えれば色々な星空が表現できます。
お好きな数字に変えてください。
ここまできたら一度レンダリングしてみましょう。
「File」→「Save As」 と進んでこの記述ファイル(POV形式ファイル)を保存します。
保存先のフォルダ階層に日本語が含まれていない事を確認してください。
続いて「Render」→「Start Render」と進むとレンダリングが開始されます。
これで一応の完成ですが、カメラの位置を変えるともっと臨場感を出す事ができると思います。

そこで今レンダリングした記述文の最初の方にある、以下の記述を探し出します。

/* --- Standard Camera --- */

/* (Y is up) */
camera
{
location <200, 1, 100>
look_at <0, 5, 0>
}

これはカメラセッティングのための記述です。
location <200, 1, 100>
この記述はカメラの置かれている位置を表します。
look_at <0, 5, 0>
この記述はカメラの見る位置(焦点位置)を表します。
<>内の3つの数字はX、Y、Zの位置情報となっています。0,0,0を原点として±で表されます。
X=横方向、Y=高さ、Z=奥行、と考えると理解し易いと思います。
これを少しずつ調整しては試行レンダリングして、自分の思い描くアングルを探してください。
この試行レンダリングの時にはレンダリング画面サイズを小さくしておきましょう。





2:BioWin


これもソフト単体で動作して、POV形式で奇妙なオブジェクトを出力してくれます。

入手先はBioform projectです。

当サイトでLINKさせていただいている参面画廊さんにおいて、詳しいチュートリアルが掲載されていますので、是非参考になさって下さい。)

ここでは、簡単にBioオブジェクトを作る操作方法のみを記述します。

まず、解凍展開したBioフォルダ内の「Biopred.inc」をCドライブのPOVフォルダ内のincludeフォルダ内にコピーします。
要注意なのは、このソフトのフォルダは、日本語の含まれる階層に有るとエラーが起きるので、CドライブのPOVフォルダ内等に置く事です。


その後「Biowin.exe」をダブルクリックしてソフトを立ち上げます。

すると POV-Ray Path 「Enter full path of executable」 というBOXが開きます。
通常は「C:\Program Files\Pov-Ray for Windows v3.1\Bin\PVENGINE.EXE」となっているはずで、POVのインストール時に特別にインストール先を指定していなければそのまま「OK」を押してください。
もし、POVのインストール先が異なる場合は、ここに「pvengine.exe」が存在する階層のフルパスを記載します。
これを行なわないとプレビューが出来ません。

 

尚この解説は、事前にGalaxyインクルードファイルがインストールされている事を前提に説明しています。

Galaxyのインストールについては「POVで遊ぼう!」をご参照ください。

BIO01.JPG - 14,032BYTES

左がBiowinが立ち上がった状態です。

(1)プレビュー画面
(2)POVファイル保存ボタン
(3)プレビューボタン(F5でショートカット)
となっています。

初期状態では(4)しか表示されていないので、(5)にチェックを入れて(6)を表示させましょう。

(4)と(6)内それぞれの任意のBOX一つにチェックを入れて、(7)内のBOXに1〜複数、好きなだけチェックを入れます。

BIO02.JPG - 10,510BYTES

続いて、この選択パネル内で左記の三角のマークのある場所を探し当てて、クリックします。
このボタンはランダム生成ボタンです。
「Things」→「TPostproc」
「Textures」→「Pigment」,「Normal」,「Finish」
以上の4箇所にあるので、適当にクリックしましょう。

次に「Textures」→「General」と進み、TextureOverThingにはいっているチェックをはずし、TextureOverWormにチェックを入れます。
その後、すぐ下の「Worm/Thing」という横長のボタンを1回押します。


次は背景設定です。

「Backgrd」→「Sea」と進み、SeaのBOXにチェックを入れます。
その下のSeaLevelのBOXで海面の高さを設定します。デフォルトが-10mですが、経験上-5m〜-2m辺りが丁度良い感じだと思います。
さらに下のWavePigmentの列の鉛筆マークをクリックして、海面の色を設定できます。

このあとは天空面の設定です。
まず「Backgrd」→「Galaxy」と進み、GalaxyOnのBOXにチェックを入れます。
次にRandSeed欄にランダムな数字を入力します。
ここまで終わったら、F5キーを押すか、プレビューボタンを押して仕上がりを確認しましょう。
OKならば前述の「POVファイル保存ボタン」を押して保存し、POV-Rayを立ち上げて当該ファイルを読み込んでレンダリングすれば完了です。
仕上がったのが下の左側のCGです。

右側のような空を表現する場合は、GalaxyOnのBOXのチェックをはずして、「Backgrd」→「Sky」と進んでSkySphereにチェックを入れます。
CloudLayer1とCloudLayer2にもチェックを入れて、各鉛筆マークで空と雲の色合いを決めたらプレビュー、保存です。

CloudLayerとGalaxyは併用出来るのですが、しないほうが綺麗だと思います。

BIO03.JPG - 8,916BYTES

BackgrdのGalaxyを有効にした場合

BIO04.JPG - 8,349BYTES

BackgrdのSkyを有効にした場合

これらの支援ソフトで出力されたPOV形式の記述文を眺めていれば、何となく記述の法則が見えてきます。

メタセコイアで作ったオブジェクトや、メタセコイア経由のオブジェクトをPOV形式にコンバートして記述上で合体したり、いろいろ試しているうちに、結構楽しくなってきます。

先ずは気軽に触って遊んで慣れることが第一歩なのでしょう。

あなたの作った素敵な作品を是非見せてください。
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