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Realms of Unreal: The works of Henry Darger (Hyde Park
Art Center, Chicago, 1977).
ダーガーの最初の個展のパンフレット。超レア。薄いぺなぺなな紙にダーク・ブラウンで印刷されていて、何とも言えない雰囲気がある。極貧のうちに生涯を送ったダーガーの現実を知ってほしい、華美にしたくない、というネイサン・ラーナー氏の意志によるものだとか。
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Nathan Lerner "A Personal Recollection"
C.L.Morrison "Realms of the Unreal"
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"The New Art Examiner"October 1979 vol.7 No.1
ハイドパーク・アート・センターでの展覧会評。ダーガーの作品をサイモン・ロージャの「ワッツ・タワー」やクラランス・シュミットの「鏡の家」と並ぶ傑作と評してシカゴの芸術的遺産が失われてはならないと訴えている。ダーガー作品が発見されて間もない時期の、シカゴの美術関係者の反応や動向がわかる記事。
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Jack Burnham "The Henry
Darger Collection: Another Art Treasure Lost to Chicago?" |
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モーリス・タックマン、キャロル・S・エリエル編、日本語版監修:世田谷美術館『パラレル・ヴィジョン:20世紀美術とアウトサイダー・アート』(淡交社、京都、1993)。ISBN4−473−01301−4.
日本に、そして世界にダーガー・アートを衝撃的に知らしめた世界巡回展「パラレル・ヴィジョン」展の大冊カタログ。ダーガー以外のページもすさまじい迫力。執筆陣も『蒐集』のロジャー・カーディナル、『病と表象』のサンダー・L・ギルマン他と錚々たる面々。
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5点
ジョン・M・マグレガー
「私は世界の中に世界を見る:私は目覚めている時、夢を見る」
(木村久美訳)。
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『芸術新潮』(新潮社,1993.12月号)、「病める天才たち」特集。
「パラレル・ヴィジョン」展に連動したもの。小出先生も「アウトサイダー・アートの系譜」、「水爆と悪夢と愛妻の日々:ユージン・ヴォン・ブルチェンハイン」を執筆。アール・ブリュット収集館のキュレーター、ジュヌヴィエーブ・ルーラン氏や「パラレル・ヴィジョン」展のキュレーター、モーリス・タックマン氏のインタビューもあり、ひじょうにもりだくさん。(カンケイナイけど、ゾンネンシュターンが、「日本から来てくれたのに、何も見せる物がなくってすまんね、とかわりにおちんちんを見せてくれた」という写真があっておかしい。カンケイナイね、すまん)。
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5点
(資料図版13点)
ジョン・M ・マグレガー「非現実の王国にて」
(小出由紀子訳)
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Frank Maresca and Roger Ricco,American Self-Taught(Alfred
A. Knopf, New York, 1993). ISBN0-394-58212-8.
アメリカのセルフトート・アートのアンソロジー。著者ふたりはNYのリコ・マレスカ・ギャラリーのオーナー。この本の収録作品は逸品揃いで、ポジの都合であきらめた作品が2点。
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7点 |
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John M. MacGregor, Henry J. Darger Dans les Royaumes de
l'Irreel(Collection l'art brut, Lauzanne et Fondazione Galleria
Gottardo, Lugano, 1996).ISBN2-88406-022-7.
作品社版の原書。アール・ブリユット収集館の所蔵品によるダーガーの個人画集。戦争が終わった後の「庭の子供たち」を描いた作品が主体。B4ベースの横長画集で、ダーガーの作品を細部までじっくり楽しめる。詳しくはOriginalへ。
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32点
(資料図版26点)
作品社版に収録されたジョン・M・マクレガー「非現実の考古学」(仏語)とダーガーの小説「非現実の王国で」(抄・英仏語)。
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The University of Iowa Museum of Art,Henry Darger: The
Unreality of Being, (The University
of Iowa Museum of Art,1996).
アメリカ5美術館を巡回し、大反響を巻き起こしたHenry
Darger: The Unreality of Being展のパンフレット。このパンフレットの内容はHPで見ることができます。
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10点
Nathan Lerner ,"A Personal Recollection.
Stephen Prokopoff, "Henry Darger", "A
Few Observations About Darger's Paintings".
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"RAW VISION" no.13, 1995/96(RAW VISION, New York
/London).
「ロウ・ヴィション」はアウトサイサー・アートの専門誌。(HPもあり。 http://rawvision.com/
)。ダーガー・アートは女の子を養子にしたかったダーガーの代償行為と論じるマクレガー博士のエッセイが鋭い。マグレガー博士の写真も載ってるぞ!(赤いタータン・チェックの蝶ネクタイがおしゃれだ!)。
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7点
(資料図版5点)
John M. MacGregor "Art by Adoption"
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『ル・ミレニュム』18号「ヘンリー・ダーガー」特集(資生堂ザ・ギンザアートスペース、東京、1997)。
「ヘンリー・ダーガーが生んだ少女たちの王国」展に連動したもの。一枚の紙を折りたたむというスタイルで、ダーガーの絵がびっちりとレイアウトされていてわくわくする。作品社版でモノクロ掲載の資料図版もカラーで掲載されています。ことにエヴァンス少年大佐(左書影の最下段中央。小さくてわかんねいよ!ーごめんね)はカラーでお見せしたかった。
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14点
(資料図版20点)
ジョン・M・マグレガー
「"なぜダーガーなのか"という問いに関する考察」
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"Juxtapoz"summer, 1997(High Speed Productions. inc,
SnFrancusco).
「ジャクスタポーズ」は、コミックとアート満載のたいへん怪しげなポップ・カルチャー・マガジン(パワーあり!)。他のおどろな記事のなかで、ダーガー作品が清涼感をもたらしているのがコワイ。エッセイは
Germs, 45 Grave, Celebrity Skin などのドラマーとして知られるドン・ベルによるダーガー私論で、TVゲームやネットサーフィンに興じる我々よりはるかに豊かな人生を送ったと論じて痛快。
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5点
Don Bolles
"At War with the Vivian Girls"
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Art Unsolved(Irish Museum of Art, Dublin, 1998).ISBN0-85331-772-0.
ロンドンのアウトサイダー・アート・アーカイヴが所蔵する作品を公開した展覧会のカタログ。ダーガーの絵はちょっと小さいです。でも他の画家の絵はおもしろい。
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2点 |
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Museum of American Folk Art, New York, Self-Taught Artists
of the 20th century: an American Anthology.(Chronicle Books,
San Francisco,1998).ISBN0-8118-2099-8.
同名の展覧会(1998-99年にアメリカ6美術館を巡回)のカタログ。アメリカン・フォーク・アート・ミュージアムはダーガー作品の収蔵に力をいれてきており、「ダーガーの部屋」の移設展示にも積極的、というウワサも。どうか保存してください!
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5点
text by
Ellen Handler Spitz
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John Ashbery, Girls on the Run : A Poem (Farrar Straus
& Giroux
April 1999). ISBN0-374-16270-0
ジョン・アシュベリーはパルミジャニーノのマニエリスム画『楕円形の鏡の中の肖像』にインスパイアされた"Portrait
in the Convex Mirror" というエクフラーシス(画文一致)詩で知られる詩人・美術評論家。あまりに知的でアメリカでよりヨーロッパで人気が高く、その筋ではアメリカでNo.1と評価されているのだとか。ダーガーの絵から、どんな詩が書かれたのか、読んでみたい! amazon.com で売ってます。
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M |
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Obsession (Kolnischer Kunstverein, Koln, 1999). ISBN3-7701-5269-7.
アウトサイダー・アートのアンソロジー。ドイツ語なので内容わからず。でも表紙絵のセレクトからもわかるように、なかなかアブナイです。
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9点 |
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Self-Taught Outsider Art Brut: Masterpieces from the Robert
M. Greenberg Collection (Ricco/Maresca Gallery, New York,
1999).ISBN0-9669498-0-3.
NYのリコ・マレスカ・ギャラリーで開かれたグリーンバーグ氏のアウトサイダー・アート・コレクションによるギャラリー展のカタログ。いやもう、グリンバーグ氏はほんとうにセンスが良くて、氏の所有するダーガー作品は、ダーガーのモノスゴク洗練されたアート・センスを見せつけるものばかりなんだ。それもそのはず、氏は世界で屈指のデジタル・グラフィックスのクリエイター。その眼力と財力ですばらしい個人コレクションを築きあげているお方(このカタログに載っている氏のポートレートもたいへんシック)。作品社版にも快く協力してくださいました。ありがとう、グリーンバーグさん!この表紙のダーガー作品もすばらしい!(作品社版pl.25にもいる水玉ウマがここにもいるのさ。この作品も掲載すべきだったか!?)。
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5点 |
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「アサヒグラフ」2000.2.18号(朝日新聞社)。
第2特集が「ヘンリー・ダーガーを索めて」。四方田犬彦先生のダーガーの部屋探訪記と現在の部屋の様子やダーガーのお墓を撮りおろした写真(撮影:北島敬三)が満載。ダーガーのスクラップ・ブックや『非現実の王国で』の登場人物のリストを書き込んだノートなどを見ることが出来る。第二次ダーガー・ブーム来るか!?(来てください!)。書店か朝日新聞販売所で注文すれば入手可能。残部僅少とのことなので急がれたし!
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7点
写真9点
四方田犬彦
「ヘンリー・ダーガー
を索めて」
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