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[4]第4文型(S+V+O+O)

11. He gave me a nice present.
12. My father bought me a new car.

この文型では、Oが2つ出てきます。動詞の直後のOを【間接目的語】といい、IOの記号で表すときがあります。2つ目のOは【直接目的語】といい、DOの記号で表します。IOは、Indirect Object、DOは、Direct Object の略語です。

日本語に訳すときの基本は、「SはIOにDOをVする」です。学校では、「誰々は人にものを動詞する」と習うかもしれません。

   
11. Hegave mea
nice
present.
IO
形容詞─DO

第4文型の場合、Vの後に、前置詞が前にない名詞・代名詞が2つ出てきます。11.の例文では、me と present がそうです。その場合、me=present かどうか考えてみてください。=が成り立てば、その部分はO=Cで、第5文型になります。この文では、me≠present なので、O≠Oの関係で、第4文型となります。
 「SはIOにDOをVする」という訳し方の基本に当てはめて、「彼は私にプレゼントを与えた」という骨組みになります。nice は形容詞で、名詞present を修飾しているので、その前に訳して、

彼は私に素敵なプレゼントを与えた。
─→彼は私に素敵なプレゼントをくれた。

11.の例文は、下のように第3文型で表現することもできます。

 
11-2.
He
gave
a
nice
presentto me.
形容詞
O(名詞)
副詞句
  ━━━━━━━━━━━━━┛

IO(間接目的語)だった me が、前置詞to をともなって全体で【副詞句】になった文です。Oが present 1つなので、“S+V+O”の第3文型になります。

骨組みが、「SはOをVする」なので、「彼はプレゼントを与えた」となり、nice が present を、to me が gave を修飾します。ですから、やはり、

彼は私に素敵なプレゼントを与えた。
─→彼は私に素敵なプレゼントをくれた。

という意味になります。

「同じ意味なのに、どうして2つ目の文では、to が必要なの?」という疑問は、わいてきて当然です。

実は、名詞や代名詞は、文の中に登場するときに、資格が必要なんです。S(この文では he )の資格を取得した名詞・代名詞は、普通大いばりで、文句なしにVの前に登場します。まあ主役ですから。O(この文では present )もVの後ですが、顔パスです。準主役級ですか。Cも同様です。

しかし、上記のS・O・Cになっていない名詞・代名詞は、文に登場するときに、入場券が必要なんです。それが前置詞なんです。この文では、me がVの直後に置かれるなら、IOの資格を取得でき、そのまま入場できますが、DOの present より後方に置く場合、Oとしては、認められなくなってしまったんです。IOは常にDOの前に置かなければならないという決まりがあるんです。そこで、うっかり後ろにまわった me は、入場券の前置詞to を購入して、この文に入場することができたんです。

この説明がわからなければ、

“S+V+人+もの”=“S+V+もの+to 人”

とでも丸暗記してください。

このように、第4文型を第3文型に書きかえたときに、もとのIOの前に、前置詞to を置いて副詞句を作るVは、

give「与える」 pass「渡す、まわす」 send[送る」 teach[教える」
tell[教える、話す」 bring「持ってくる」 lend「貸す」
read「読んできかせる」 sell「売る」 show「見せる、示す」 sing「歌う」

などです。


次に to を使ってはいけない例を紹介します。

   
12. My fatherbought mea
new
car
.
IO
形容詞→DO

me=car かどうか考えてみてください。=が成り立てば、その部分はO=Cで、第5文型になります。この文では、me≠carなので、O≠Oの関係で、第4文型ですね。

「SはIOにDOをVする」という訳し方の基本に当てはめて、私の父は私に車を買ったという骨組みになります。new は形容詞で、名詞car を修飾しているので、その前に訳して、

私の父は私に新しい車を買った。
─→父は私に新しい車を買ってくれた。

[注意]Myは代名詞の所有格で、後の名詞father を修飾する形容詞のような働きをしていますが、今回は、まとめて名詞句とみて、Sにしておきました。

12.の例文は、下のように第3文型で表現することもできます。

 
12-2.
My father
bought
a
new
car
for me.
形容詞
→O(名詞)
副詞句
   ━━━━━━━━━━━━━┛

IO(間接目的語)の me が、前置詞for をともなって全体で【副詞句】になった文です。Oが car 1つになってしまうので、“S+V+O”の第3文型になります。
 11-2.と同様に、骨組みが、「SはOをVする」なので、「彼は車を与えた」となり、new がcar を、for me が bought を修飾します。ですから、やはり、

私の父は私に新しい車を買った。
─→父は私に新しい車を買ってくれた。

という意味になります。

このVのタイプは、

“S+V+人+もの”=“S+V+もの+for 人”

となります。

このように、第4文型を第3文型に書きかえたときに、もとのIOの前に、前置詞for を置いて副詞句を作るVは、

buy「買う」 find「見つける」 make「つくる」
sing「歌う」 cook「料理をつくる」 get「手に入れる」

などです。そんなにないので覚えてしまいましょう。

「与える(give)「教える(tell/teach)」「見せる(show)」など、前置詞to を前において副詞句を作らせる動詞は、「与える相手」「教える相手」「見せる相手」がいるはずです。必ずしも文中でその相手を登場させる必要はありません。相手(IO)が出てきていなくてもいるはずです。そういう動詞の場合は、toになります。

それに対して、前置詞for を置いて第3文型を作る動詞は、「買う」「見つける」「つくる」のように、必ずしもやってあげる相手がいるとは限りません。ただ「買った」だけで、誰かにやらなければいいし、何かを見つけただけで、誰かのために見つけたわけでもない場合もあるわけです。

for が付くと従来教えてきた sing ですが、to の例もたくさんあります。辞書でも「for または to」と書かれているものが多くなりました。英英辞典の中には to の例文はあるものの、for の例文を載せていないものも複数あります。
 We all sang “Happy Birthday” to her.
 Oxford ADVANCED AMERICAN Dictionary 8th edition Oxford University Press
 「私たちはみんな、彼女に『ハッピー・バースディー』を歌ってあげた」
上記辞書では sing something to someone の項目見出しはあるものの、sing something for someone の見出しはありません。


これはちょっとやりすぎだとは思うんですが、ask「たずねる」というVを使った第4文型は、

May I ask you a question?
私はあなたに1つの質問をたずねてもいいですか。
─→あなたに1つ質問していいですか。

は、もちろん you がIOで、question がDOなんですが、第3文型にしたとき、

May I ask a question of you?

と前置詞of を使うんです。


もう少しお付き合いください。

第4文型を作ることができるVというのは、限られていて、どんなVの後にでもIO+DOをつなげられるわけではないんです。

例えば、「彼は私に何か言った」という日本語は、

(×)He said me something.
(×)He spoke me something.
(×)He talked me something.

とはできません。say, speak, talk には、第4文型を作る資格がないんです。英語ではそう決まっているんです。だからこの文型で、この文章を書こうとすれば、

(○)He told me something.

と tell を使ってやらなければいけないんです。どうしても、say を使いたかったら、第3文型で、

(○)He said something to me.

としてやればいいんです。

少々強引な説明をしましたが、動詞によって「できること」と「できないこと」があることをわかってください。

大学入試センター試験に挑戦

問題(2014年外国語英語第2問A問6)

(  )内に入れるのに最も適当なものを、1〜4のうちから一つ選べ。

 Could you (  ) me who is planning Dan's birthday party?

  1.say to  2.talk to  3.teach  4.tell

解答は広告の下にあります。

解答

解答:

解説

who is planning... は間接疑問です。中3で習います。こちらのページの2つ目の例文の下に説明があります。文法的にはこのページで説明した something と同じだと考えてください。
問題文の意味は「誰がダンの誕生会のプランを練っているのか、私に教えてくださいますか」となります。
He said to me,“Who is planning Dan's birthday party?”という形は可能です。しかし、問題文のように使うことはできません。
“talk to 人”という形は可能ですが、“talk to 人 about something”などとするのが普通です。「教えて」と頼むときに使うのも、まずありません。
teach は、この形が可能です。
Could you teach me how you make them?「あなたはどうやってそれらを作るのか、私に教えてくださいますか」
しかし、teach はある程度の時間や労力を必要とする場合です。
名前や道などを教えるのは tell の役目です。したがって、4の tell が最適です。 

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