http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/index.html 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃_┌───┐ 中学英単語 第455回 uncle ┃ ┃_│\☆/│ ┃ ┃ └───┘ 20130930 毎週月曜日発行 Chick Tack ┃ ┗━━┳┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┳┳━━┛ ┃┃ ┃┃ ┗┛ ┗┛ ∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩ 455.uncle <発音>──────────────────────────────── ★[∧ηkl アンクル;アンコー] <品詞と意味>───────────────────────────── ★[名詞] {複数形:uncles[-z アンクルズ;アンコーズ]} {対になる語:aunt「おば」} ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ☆(1)おじ、伯父、叔父 He's my uncle.「彼は私の伯父[叔父]です」《中1》 英語は兄弟でも長幼の区別をしませんが、日本語の漢字表記では区別があり ます。おじにも当てはまります。 父親の男兄弟で、父親よりも年上のおじは「伯父」と書きます。父親よりも 年下のおじは「叔父」と書きます。 母親の男兄弟も同様です。母親よりも年上ならば「伯父」、年下ならば「叔 父」です。 伯母や叔母の夫も「伯父」「叔父」と言っています。 My uncle was the mayor of Memphis...《中2》 (“Collins コウビルド英英辞典 改訂第5版”トムソンコーポレーション) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html#cobuild 「私のおじはメンフィスの市長だった」 エジプトに、古代王朝の遺跡のあるメンフィスという場所がありますが、こ れは「市」ではありません。 合衆国のテネシー州にメンフィス市があります。ミシシッピ川沿いの都市で、 Martin Luther King, Jr. が暗殺されたところでもあります。 Will you pass me the soy sauce, Uncle? 「おじさん、醤油取ってくれる?」 ←「私にその醤油を渡していただけますか、おじさん」 Father や Mother と同じように、呼びかけるときに使用できます。名前と 同じような気持で使うため、冠詞や所有格は付けません。また、書くときは 大文字で始めます。 Uncle Edward died before he was grown up, didn't he?《中2〜3》 (“The Railway Children”by Edith Nesbit) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer03.html#railway 「エドワードおじさんは、大人になる前に死んだんだよね?」 “be grown up”で「成長する」「大人になる」という意味です。 , didn't he? の部分を〔付加疑問〕と呼んでいます。言った言葉に確信が 持てないので確認したり、質問に変えたりするときに使います。 この文の before は〔接続詞〕です。 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/017before.html 「〜おじさん」(〜は名前)と書くときには、文中でも Uncle 〜 と大文字 で始めます。Edward Uncle の語順にはしません。 My Uncle Edward という表現も可能です。 <教科書採用状況>─────────────────────────── ★★★★★☆ 5/6 Sunshine と Crown は1年から出してきています。Columbus と One world, Total は2年初出です。 Horizon の本文中には見当たりません。 <語源>──────────────────────────────── 中英語期にノルマン人のフランス語 uncle が入り、使われ始めました。 ノルマン・フランス語は、古フランス語の oncle からでき、この oncle は、ラテン語の avunculus「母親の男兄弟」から来ています。 avus というのは「おじいちゃん」というラテン語で、avunculus というの は「小さいおじいちゃん」くらいの意味になる語です。 _ 古英語期にはゲルマン語起源の eam「母親の男兄弟」が使われていました。 「おじいちゃんと一緒に住んでいる人」という意味からできた語だそうです。 ゲルマン語起源の語の「父親の男兄弟」は faedera(aeは1文字)でした。 ゲルマン語系では現代オランダ語の「おじ」oom が古英語と似ています。 同じゲルマン語系でも、ドイツ語は Onkel、ノルウェー語も onkel と uncle に似ています。 現代フランス語は古フランス語と変わらず oncle です。 インド・ヨーロッパ祖語にまでさかのぼると、「父親を除いた親戚の男」と いう意味に行き着くようです。 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ 日本語の「おじ」は、小父(おぢち)が略されてできたと説明するものに引 かれます。 祖父の「おじい(さん)」は、大父(おおぢち)くらいが説明しやすいので すが、祖父(おおじ)が変化したものだということです。『大言海』では、 祖父(おほぢ)の約だとしています。 ──────────────────────────────────── 次回は understand です。 ──────────────────────────────────── このメールマガジンは、“まぐまぐ!”を利用して配信されています。 http://www.mag2.com/ 当メールマガジンは、無料でお読みいただけます。 このメールマガジンの登録・解除は、下記のページからお願いします。 http://www.mag2.com/m/0000139181.html バックナンバーは、下記のページのリンクからご覧ください。 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/index.html もっと難しいものをお読みになりたい方は、『英語の文法と語法』の配信を申 し込んでください。 http://www.mag2.com/m/0000190027.html ∈≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡∋ <(` ) Chick Tack ( ) E-Mail Address : mit_desde1994@ hotmail.com / | 魔笛を観に行こう: http://tatsuku.web.fc2.com/ ∋ ∈ Chick Tack 英語5文型: http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/ 愛知哲仁 の ギリシア哲学への招待状:http://philos.fc2web.com/ ∈≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡∋ メール・アドレスは、コピーして、あて先欄に貼り付けてから、@ と hotmail の間の半角スペースを削除してください。面倒かけます。 ┛ おすすめ英会話・英語教材や無料サービスなどの紹介ページ ┛ http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/recommend.html ┛ ┛ ◆あとがき◆ 「まいったか?」「まいったって言え」「降参しろ!」と言いたいとき、合衆 国では“Say uncle!”や“Cry uncle.”と言います。「おじさんと言え!」と いうわけなのです。uncle が to give up の意味で使われています。 この表現は20世紀の初めごろから使われ始めたのですが、起源は古くからある と言われています。 1つは、古代ローマまでさかのぼるとされる説です。古代ローマで拳闘ごっこ をしている子供や若者は、降参するとき「おじさん。おじさんの中で一番のお じさん」と言ったのだそうです。 これは、おじさんに助けを求めているのでしょうか。そういう解釈もあります が、勝った相手を「これからあなたを一番のおじさんと呼んで尊敬します」と 宣言しているのだと説明する人もいます。 アイルランド起源とする説もあります。古アイルランド語に anacol という単 語があります。「防御姿勢」「防護体制」「容赦」という意味なのだそうです。 この語の発音が uncle に似ているのです。 こんな話もあります。1891年のアイオワ・シチズンという新聞に、こんなジ ョークが掲載されました。原文と少し話が変わってきているかもしれませんが、 こんな内容です。 ある男がオウムを飼っていた。男は、自分のオウムが、どんな言葉 でも繰り返す能力があると自慢していた。あるとき、いつものよう に友人の前でオウム返しを実演していたが、どうしても uncle と いう言葉だけは言おうとしなかった。男は恥をかき、腹を立てた。 家に帰ると、「おいこら! uncle って言え。こいつめ! こいつ め!」と、オウムの首をねじりながら言った。特別扱いもやめ、鶏 小屋に放りこんだ。そこには10羽のニワトリがいた。 少しあとで鶏小屋に見に行くと、9羽の鶏が首を折られて横たわっ ているではないか。オウムは残った1羽のニワトリの首の上に乗っ かって、こう言っていた 「おいこら! uncle って言え。こいつめ! こいつめ!」 ・・・‥‥……──────────────────────……‥‥・・・ (c) Matsumiya Institute of Thinking 2013 ・・・‥‥……──────────────────────……‥‥・・・ |