■2001年9月号

今月の潮流
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バイオジャーナル




今月の潮流●アジアに売り込まれる遺伝子組み換えイネ

 遺伝子組み換えイネの登場する日が近づいている。作付けや輸入が農水省によって相次いで承認されており、その中で厚生労働省に食品として申請が出されるのは11品目の見込みだ。モンサント社の除草剤耐性イネ(カリフォルニア米6品目)、アベンティス社の除草剤耐性イネ(LLライス2品目)、オリノバ社の酒造用イネ(コシヒカリ)、農水省と三菱化学共同開発の縞葉枯病ウイルス抵抗性イネ(キヌヒカリ)、モンサント社と愛知県農業試験場共同開発の除草剤耐性イネ(祭り晴)である。
 これまで承認された作物は、大豆、ナタネ、トウモロコシなど、日本でほとんど自給していない作物であり、大半が飼料で、食品としては食用油である。コメは、主食として日常的に食卓に上るだけでなく、自給率が高いので国内作付けが進むであろう。
 多国籍企業によって、多くの遺伝子組み換えイネが開発され、米国では200品目を越えた。彼らはコメを主食とするアジアへの売り込みをはかっている。日本の農水省・企業もまた開発に邁進している。その中で、もっとも早く登場するであろう品種が、除草剤耐性イネとゴールデンライスで、加えてBBライスがある。開発には農水省の研究機関もかかわっている。