■2010年5月号

今月の潮流
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今月のできごと


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バイオジャーナル

できごと(3月11日〜4月10日)報道媒体発表時



12日 ・サリドマイドが四肢の短縮など胎児の奇形を引き起こす仕組みを、東京工業大と東北大が動物実験で解明した。四肢の形成に重要な役割を果たすタンパク質の働きを、サリドマイドが阻害していた。
16日 ・米バイオ企業イルミナ社、米女優の全遺伝情報(ゲノム)を解読した、と発表。全遺伝情報の解読は当初30億ドル(約2700億円)だったが、イルミナ社の技術では4万8千ドル(約430万円)だという。
・理化学研究所チーム、遺伝性疾患「ハンチントン病」の遺伝子治療にマウス実験で成功。
17日 ・国際環境保護団体グリーンピース中国支部の調査で、中国のスーパーマーケットに遺伝子組み換え米が流通していることが明らかになった。
18日 ・広島大の研究グループ、歯周病患者の骨髄液から、骨や筋肉のもとになる幹細胞を採取して培養後に患部へ移植し、歯ぐきを再生。
19日 ・がん化の危険のない安全な方法で作った人工多能性幹細胞(iPS細胞)から生まれたマウスを1年以上飼育すると、寿命より早く死ぬことが京都大学の山中伸弥教授らの研究でわかった。
23日 ・脳梗塞のマウスにiPS細胞を移植すると、脳に巨大な腫瘍ができることが、岡山大の実験でわかった。正常な脳では異変はなかった。
27日 ・独立行政法人・水産総合研究センターら、クロマグロのゲノム概要を世界で初めて解読。
30日 ・総合科学技術会議生命倫理専門調査会、あらゆる細胞になるヒトの胚性幹細胞(ES細胞)から精子や卵子などの生殖細胞を作る研究を認める指針改正案を了承。4月に開かれる同会議本会議で正式決定する。生殖細胞から受精卵を作ることは禁止され、個体が生まれないよう予防措置が取られる。
31日 ・カナダ政府、尿と糞に含まれるリンが通常のブタの65%以下という遺伝子組み換えブタの生産を条件付きで認可。
1日 ・香川大医学部、遺伝子を組み換えた大腸菌の培養液を、流しにそのまま廃棄する違法な処理をした疑いがあるとして、学内に調査委員会を設置した。
2日 ・米ワシントン大などの国際研究チーム、雄のキンカチョウ(スズメ目)のゲノムを解読。鳥類のゲノム解読は、2004年に論文が発表されたニワトリに続き2番目。
5日 ・独立行政法人・医薬基盤研究所と大阪大のグループ、iPS細胞から高純度な肝臓組織を作りだす方法を開発。ヒトのiPS細胞を培養したうえで、細胞に遺伝子を注入する働きをもつウイルスを使い、2種類の遺伝子を適切な時期に注入することで、iPS細胞を肝臓細胞に変化させた。
6日 ・厚労省研究班、改正臓器移植法7月施行に伴い実施可能となる小児脳死臓器提供について、2回行う脳死判定の間隔を「24時間以上」とするなど、基準案をまとめる。