■2010年8月号

今月の潮流
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今月のできごと


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バイオジャーナル

できごと(6月11日〜7月10日)報道媒体発表時



6月21日 ・東大の研究チーム、木の堅さや繊維の方向など木質を左右するタンパク質を特定。
・農業生物資源研究所、コシヒカリのゲノム(全遺伝情報)を解読。
23日 ・群馬大と独ゲーテ大の共同研究グループ、「CIN85」と呼ばれるタンパク質の機能欠損が、子どもに多い「注意欠陥多動性障害」(ADHD)を引き起こす可能性があると発表。
25日 ・GM作物などの国境間の移動により生物多様性が悪影響を受けた場合、被害国は原因を作った事業者に対して原状回復を命令できる旨を、国連生物多様性条約に基づくカルタへナ議定書の補足議定書として、10月に名古屋で開かれるCOP10で採択を目指すことになった。
27日 ・東大の研究チーム、iPS細胞(人工多能性幹細胞)をマウスの体内に入れて血液のもとになる造血幹細胞を作りだし、それを別のマウスに移植して実際に血液を作らせた。
28日 ・川崎重工業と国立成育医療研究センター、産業技術総合研究所、iPS細胞を安全で大量に培養できる装置を世界で初めて開発。
29日 ・中部大学の研究チーム、重度の難聴を誘発する遺伝子を特定。
30日 ・厚労省の専門委員会、iPS細胞を臨床研究に使う際の指針の改正案をまとめ、素案とは異なりiPS細胞の他人への移植も容認。
7月2日 ・京都府立医大の研究グループ、幹細胞を心不全患者の心臓から採取して増殖させ、患者本人の心臓に移植。患者は心臓の機能が改善し、退院した。
2日 ・慶応大の研究チーム、血液の中にあるリンパ球の一種、T細胞からiPS細胞を作りだした。遺伝子の運び役に、がん化の危険のあるレトロウイルス用いず、センダイウイルスを採用。研究チームは完成した細胞を「TティップスiPS細胞」と命名。
4日 ・三重県の国道沿いに、GMナタネとアブラナ科のイヌガラシが交雑したとみられる植物を市民団体が発見。雑草との交雑は初めて。
5日 ・宮崎県で家畜伝染病の口蹄疫に感染した疑い、292例目。牛・豚・山羊・羊の処分頭数は計19万9301頭に。
7日 ・慶応大と京都大の研究チーム、腫瘍にならないiPS細胞を選び、脊髄を損傷したマウスに移植したところ、運動機能に回復が見られた。
8日 ・欧州司法裁判所、モンサント社が開発したラウンドアップ・レディー(RR) 大豆を使った大豆飼料の輸入に対する特許保護の問題で、モンサント社の訴えを退けた。GM作物の特許権は加工した飼料には及ばないという判断。
9日 ・米モンサント社と独BASF社、耐乾性を加えた高収量GM小麦の共同開発をすすめ、早ければ10年後に北米とオーストラリアで商業栽培をめざすことで合意。
10日 ・厚労省と文科省、研究を目的に人の受精卵を作る際、卵子は無償提供とし、提供者から文書による同意が必要とする倫理指針案を公表。研究に提供できるのは不要になった凍結卵子などに限定。ボランティアによる提供は認めない。また、作成した受精卵を人や動物の子宮に移植することや、組織や臓器に分化を始める受精後14日以降の取り扱いは禁止。