■2011年4月号

今月の潮流
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バイオジャーナル

今月の潮流●沖縄、宮崎で未承認GMパパイヤが流通


 GMパパイヤの承認を目前に控え、国立医薬品食品衛生研究所が検査法を確立するため、沖縄県内でパパイヤの生果実と苗を昨年12月上旬に購入、試験的に分析したところ、8検体のうち1検体からGM遺伝子が検出されたと、農水省が2月22日に発表した。
 このGM遺伝子は、台湾で研究中のGMパパイヤと共通のDNAを持っていることから、台湾のGMパパイヤが混入した可能性が強いことがわかった。台湾でも作付けや流通は認可されていない。
 このGMパパイヤは、パパイヤ・リングスポット病を引き起こすウイルスに抵抗力を持たせている。ハワイではすでに栽培しており、以前にもハワイ産が日本の市場に流通したことがある。
 日本産のパパイヤは、JA宮崎中央が販売する、宮崎県総合農業試験場亜熱帯作物支場が組織培養した苗から挿し木で増やした品種をおもに栽培している。しかし、台湾やタイなどからも種子や苗を輸入していて、最大の輸入先が台湾である。また、パパイヤの果実も、フィリピンが多いものの台湾からも年間15トン前後(シェア約0.5%)輸入している。
 その後、2月23日に、宮崎食研が製造したパパイヤ茶からGMパパイヤが見つかり、回収命令が出された。宮崎市保健所の調査によると、このパパイヤ茶は2年前に製造されたものである。