■2012年4月号

今月の潮流
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バイオジャーナル

今月の潮流●Bt毒素が人間の細胞に害をもたらす


 フランス・カーン大学の研究チームにより、遺伝子組み換え作物の1つ、殺虫性作物が作りだす殺虫成分のBt毒素が、人間の細胞に有害な影響をおよぼす可能性が示された。実験に用いたトウモロコシはモンサント社の「MON810」で、そこに含まれるBt毒素が、人間の細胞の生存能力に有為な悪影響を与えるという。開発者のモンサント社などは、Bt毒素は特定の昆虫にしか作用せず、哺乳類や人間には影響しないと言ってきた。
 もうひとつ研究者が懸念しているのは、GM大豆栽培時に大量に散布する除草剤ラウンドアップの、食品や飼料への残留である。ラウンドアップの主成分グリホサートは、わずかな濃度の残留でも人体に有害なことが、さまざまな研究から明らかになっている。
 これまで影響がないとされてきたBt毒素が人間の細胞にどのように作用するのか、食品生産・製造・流通過程で他の要素と組み合わさった場合の影響など、詳しく検証する必要がある、と研究者は述べている。〔Food Freedom 2012/1/29〕