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ニュース
●アフリカ事情
●GM綿から撤退するブルキナファソ
アフリカのGM作物栽培国は現在、南アフリカ、エジプト、ブルキナファソの3カ国だが、その1つブルキナファソがGM綿栽培を中止することが明らかになった。これは導入したBt綿の収量が振るわず、質も悪かったことに起因するもので、従来の綿に戻すことになるという。
〔Radio France 2012/5/10〕
●南米事情
●ブラジル裁判所、モンサントの特許権使用料に違法判断
ブラジルのリオグランデ・ド・スール州の裁判所は、モンサント社によるGM大豆種子特許権使用料への課金を暫定的に差し止める判決を下した。また、2003/04年シーズン以降の特許権使用料についても、ブラジルの栽培品種法に違反していたとして、返金を命じた。この裁判は、収穫した種子を採取して翌年に栽培するのを禁じるのはおかしいとして、ブラジルの大豆農家が2009年に集団訴訟を起こしていたもの。判決によって500万戸の農家へ約62億ユーロが返金される可能性があるが、モンサント社は控訴する構えを見せている。
〔Trace Consult 2012/4/18〕
●欧州事情
●イタリアでGMトウモロコシ無許可栽培農家訴えられる
GMトウモロコシを栽培した農家が訴えられた。農家は2010年4月、Btトウモロコシ「MON810」を12エーカー作付けしたが、栽培するのに必要なイタリア農務省の許可を得なかったため、イタリアの法律に違反したとして提訴され、2011年1月に裁判が始まった。栽培していた2カ所の畑のうち、1つの畑は環境保護団体によって作物が引き抜かれ、もう1つの畑の作物は当局によって収穫され保管されている。この農家は2011年春にも「MON810」を栽培しようとしたが、計画は検察庁によって阻止された。判決は2012年11月の予定。
〔Seed Quest 2012/4/20〕
●欧州への輸入米にGM稲混入増加
輸入食品の安全認証を行っているヨーロッパの会社が、輸入米にGM稲が見つかる事例が増えている、と注意を呼びかけた。インドやパキスタン産のバスマティ・ライスに、EUでは未承認のGM稲が含まれているという。バスマティ・ライスのGM品種はないため、収益増ために安価なGM稲が意図的に混入されている可能性なども考えられ、輸入米や米由来製品に付されている書類の情報を全面的に信頼するのは危険だと警告している。
〔Food manufacture.co.uk 2012/4/11〕
●英国のGM小麦をめぐる攻防
英国イングランド南東部ハートフォードシャー州にあるローザムステッド研究所圃場で行われているGM小麦の試験栽培をめぐり、緊張が高まっている。農民の中にはGMO汚染を恐れて、逮捕されてもGM小麦を引き抜くと宣言している人々がいる。また、試験栽培を支持する人たちの間で、GM小麦を守るキャンペーンも始まった。このキャンペーには、科学者など約4000人が署名した。 〔Farmers Guardian 2012/5/10〕
●アゼルバイジャン政府はGM食品輸入に反対
アゼルバイジャン農業大臣のIsmet Abbasovは、GM食品の輸入に強く反対すると述べた。「農業省はGM食品の輸入を認めないし、環境にやさしい農業を推進する」と表明した。
〔Xinhua 2012/5/6〕
●イタリアで違法GMオリーブなど廃棄命じられる
イタリアのジェネティック・ライツ財団が、違法にGMオリーブ、チェリー、キウイの野外栽培試験を行っていることが発覚し、廃棄が命じられた。場所はローマ近郊のヴィテルボ大学農学部の圃場で、1998年に10年間の約束で栽培が認められた。しかし期限が過ぎても栽培を続けていることがわかったため、所轄官庁が栽培延長を認めず、廃棄を命じた。
〔Genetic Rights Foundation 2012/5/18〕
●デンマークでGM飼料の安全性試験
デンマークの研究者Niels Kjeldsenが、豚を用いてGM飼料の食餌試験を行うことになった。豚にGM大豆と非GM大豆を与えて比較するもので、それぞれ100頭強を用いる予定である。試験期間は6カ月。
〔Agricultural and Rural Convention 2012/4/27〕
●オセアニア事情
●GMナタネとの隔離距離、1.1qで合意
隣人の農家が栽培するGMナタネで畑を汚染され、有機認証が取り消された西オーストラリア州の農家スティーブ・マーシュが、GMナタネ栽培農家である隣人を相手取り起こした裁判で、GMナタネ畑との隔離距離について1.1qで合意した。当初は2.5qを主張していたが、1.1qを受け入れた。
〔Australian Broadcasting Corporation 2012/5/16〕
●アジア事情
●ベトナムでGM作物が日常的に流通
ベトナムで日常的にGM食品が流通している実態が、改めて確認された。これまでにも流通は確認されており、一向に改善されていないことが明らかになった。今回の調査では、ホーチミン市にある17のマーケットで購入した323の大豆、トウモロコシ、トマト、ジャガイモの3分の1がGM作物だった。外国企業から直接、農家が種子を購入している実態が示されたといえる。
〔VietNam Net 2012/5/7〕
●Bt綿が他の作物の収量に影響を及ぼす
パキスタン国立農業研究会議は、Bt綿の栽培が他の作物の収量にマイナスの影響を与えている、と発表した。原因はBt綿が通常の綿に比べて発芽期間が長いため、他の作物の作付時期をずらしたことにより、主に小麦、サトウキビの収量に影響が出た。
〔Business Recorder 2012/5/9〕
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