■2012年9月号

今月の潮流
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今月のできごと


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バイオジャーナル

できごと(7月11日〜8月10日)報道媒体発表時



11日 ・神戸市の「大谷レディスクリニック」、日本産科婦人科学会の指針に違反し、体外受精による受精卵を子宮に戻す前にすべての染色体を調べ、異常を見つけることができる新型の着床前診断を実施、これまでに16人が出産した。
・スペイン農業ゲノミクス研究センターなどの欧米チーム、メロンの全遺伝情報(ゲノム)を解読。
・ブリヂストンと国立遺伝学研究所など、天然ゴム(パラゴムノキ)の全ゲノムを解読。
12日 ・フランス農業研究開発国際協力センターなどの国際研究チーム、食用に栽培されるバナナの原種のゲノムを解読。
16日 ・東京大分子細胞生物学研究所、マウスの実験により、脳内の神経幹細胞から神経細胞が作られるのに関係するHMGA遺伝子を発見。人工多能性幹細胞(iPS細胞)を用いた、パーキンソン病などの脳神経変性疾患の治療に役立つと見られている。
17日 ・米食品医薬品局(FDA)、「ツルバダ(Truvada)」を、エイズウイルス(HIV)への感染予防薬として世界で初めて承認。
18日 ・厚生科学審議会疾病対策部会の造血幹細胞移植委員会、「さい帯血バンク」が保存するさい帯血の一部について、iPS細胞の実用化に向けた研究への提供を認める厚労省の提案を了承。
・国連合同エイズ計画、2011年の世界のエイズウイルス新規感染者数は約250万人、10年前(約320万人)から21.9%減少。死者はピークの05年(約230万人)から約170万人に。
19日 ・群馬県蚕糸技術センター、蛍光絹糸を作りだすGMカイコの飼育を今年度から始めた。今後、赤色に光る糸や、抗菌性の糸、「高機能絹糸」を作りだすGMカイコの実験飼育も行う予定。
23日 ・長野県の「諏訪マタニティークリニック」でも日本産科婦人科学会の指針に違反した着床前診断が行われ、7人が出産した。
27日 ・慶応大、健康なまま長寿で亡くなった人の細胞と、アルツハイマー病やパーキンソン病の患者のiPS細胞を作製、ともに神経細胞に変化させたところ、長寿の人の細胞と比べると、病気に関係する毒性の強いタンパク質が2倍近く作られていた。
28日 ・日本産科婦人科学会、指針に違反して受精卵診断を行った「大谷レディスクリニック」と「諏訪マタニティークリニック」への処分を検討する考えを表明。
・厚労省、生食用での提供を禁止した牛肝臓について、放射線を使った殺菌方法を研究することを決めた。
8月1日 ・米コロンビア大学、米東海岸で昨年160頭以上のアザラシが死んだのは、鳥インフルエンザ(H3N8型)の変異型ウイルスが原因だったとの調査結果を発表。
2日 ・京都大、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療薬開発につながる物質を、患者から作ったiPS細胞を使って確認。
6日 ・信州大、人の胚性幹細胞(ES細胞)からつくった心筋細胞を心筋梗塞のモルモットの心臓に移植し、治療効果を確認。
7日 ・国立精神・神経医療研究センター、デュシェンヌ型筋ジストロフィーの原因である遺伝子変異を取り除き筋力を回復させた。
10日 ・米疾病対策センター(CDC)、2009年に大流行した新型インフルエンザH1N1型の遺伝子の一部を持つ、新種の豚インフルエンザ(H3N2型)感染者を米国内で7月以降、新たに145人確認。