■2004年6月号

今月の潮流
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バイオジャーナル

今月の潮流●各地でGM作物栽培実験始まる


 生物多様性条約国内法が今年2月に施行されたことに伴い、生態系への影響評価実験栽培が各地で始まった。また、農水省関係研究機関を対象にした栽培指針が施行されたため、各地で説明会が開かれた。
 今回の実験は、実験者と栽培者が別であること、同じ遺伝子組み換え(収量向上)ジャガイモの実験がつくば市(環境影響評価実験)と西東京市(基礎実験)の2カ所で行われることなど、従来とは異なっている。栽培実験は、平塚市と西東京市を除くとすべて茨城県内で行われ、牛久市で行われるシンジェンタの実験は、トウモロコシを300本栽培され、デュポンと合わせると400本という大規模栽培となる。

 その後、西東京市の東大の圃場で予定されていた遺伝子組み換えジャガイモは、責任者の大杉農場長が東大で2度、都議会で1度、計3度行った説明会で質問に答えられず、栽培は中止されることになった。以下の実験のうち、自社の圃場で行うモンサント社だけは、説明会を開いたという話は聞かれない。

表1 遺伝子組み換え作物の栽培実験一覧
中止
実験作物 実験場所 開発者
害虫抵抗性トウモロコシ 植物調整剤研究協会圃場(牛久市) シンジェンタ・シード
除草剤耐性綿 モンサント社圃場(茨城県河内町) モンサント
直立葉半矮性稲 農環研圃場(つくば市) 農業生物資源研
半矮性稲 農環研圃場(つくば市) 農業生物資源研
除草剤耐性・害虫抵抗性
トウモロコシ
農環研圃場(つくば市) ダウ・ケミカル
植物調整剤研究協会圃場(牛久市) デュポン
トリプトファン高蓄積稲 中央農業総合センター圃場(つくば市) 作物研究所
収量向上ジャガイモ 農環研圃場(つくば市) 農業生物資源研
同上 東大農場(西東京市) 同上
スギ花粉症予防効果稲 JA圃場(平塚市) 農業生物資源研