■2004年6月号

今月の潮流
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今月のできごと


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バイオジャーナル

ニュース


●遺伝子組み換え作物
モンサント社がGM小麦延期!

 5月10日、モンサント社はGM小麦販売を延期すると発表した。事実上の撤退宣言である。同社は、2002年に米国とカナダでGM小麦を認可申請し、2005年の商業栽培開始を目指してきた。しかし、世界中の生産者・消費者の抵抗に直面し、とくに最大の消費国である日本と韓国の消費者の強い反対によって、このたび延期に至った(詳細 は、前号と今号掲載の「GM小麦をめぐる北米の状況」を参照)。

花粉症予防効果稲の説明会開かれる

 5月8日、平塚のJA圃場で、農業生物資源研究所などが開発した「スギ花粉症予防効果稲」の説明会が開かれた。この稲は、スギ花粉症の原因タンパク質遺伝子から7種類のエピトープ(抗原決定基)をピックアップして連結した人工遺伝子をつくり、免疫療法に用いるもので、同圃場で実験する稲としては、ヒトラクトフェリン産生稲に次ぐものである。
 スギ花粉症予防効果稲は新しい技術を用いているため、稲自体に未知の変化が起こる可能性や、遺伝子汚染によって周辺の稲と交雑した場合の影響なども未解明であるし、遺伝子汚染の補償等も決まっていない。なお、農業生物資源研は6月1〜10日に作付けを予定している。