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今月の潮流●北海道でGM大豆作付けの動き
1998年、99年に北海道でGM大豆が収穫・流通し、さらに来年新たに作付けされることが明らかになった。
札幌に近い長沼町「西南農場」(85ha)の宮井能雅によって、モンサント社の除草剤耐性大豆が98年には4.6haに作付けされ、販売されていた。栽培に関してはモンサント社と契約が交わされており、同社はこれまで栽培事実を隠していたことになる。収穫された大豆は、空知管内の民間業者に卸したという。
2年で打ち切った理由は、収量が25%減少し、価格も安い「その他」として扱われ、収益が通常の大豆と比べて40%減になったため。しかし品種の改良が進み、収量が増えてきたとして、来年からの本格的な作付けを公言している。
北海道では現在、一般圃場でのGM作物の栽培を規制する「条例」を準備しているが(前号参照)、同農家は、この条例を換骨奪胎しようとしている「推進派」の後押しを受けている。
現在のところ、4月から暫定的に発効させた指針に基づいて、道は栽培を自粛するように働きかけている。日本一の大豆生産地であることから、地元長沼町のJAも栽培しないように申し入れているが、受け入れようとしない。道はなんらかの形で栽培を中止させようとしており、当分事態の動向に目が離せない。 |
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