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今月の潮流●米国からアジアに輸出される遺伝子組み換え穀物
米農務省発表によれば、米国から輸出される遺伝子組み換え穀物の半分近くが、日本などアジアの国々に流れている実態が明らかになった。
米国産トウモロコシの消費先は、国内での飼料が約60%、食品・工業が約20%、輸出が約20%である。国内での飼料用が群を抜いているが、輸出量も4800万トンに達している。最大の輸出先が日本で、全輸出量の約30%となっている。次いでメキシコ12%、台湾11%、エジプト9%、韓国7%となっており、日本・台湾・韓国を合わせると48%と約半分に及ぶ。
大豆の消費先は、食用油が約58%、種子その他が6%、輸出が36%である。収穫された大豆の多くが国内で消費される食用油になっているが、輸出量も2700万トンに達している。最大の輸出先はEUで、全輸出量の約25%となっているが、これは食品ではなく飼料として用いられている。次いで中国21%、日本13%、台湾7%の順番になっており、中国・日本・台湾を合わせると41%に達し、これは食品にも用いられる。
米国での遺伝子組み換え作物の作付け割合は増えつづけており、アジアの人々の食料や飼料になりつつある実態が明らかになった。 |
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