■2007年3月号

今月の潮流
News
News2
今月のできごと


今号の目次へ戻る
ジャーナル目次へ戻る

























バイオジャーナル

今月の潮流●中国産輸入コメ製品に未承認GM米混入発覚


  1月26日、厚労省は中国産コメ加工製品から、未承認の遺伝子組み換え米が検出され、輸入した企業に対して廃棄・積み戻しの指示を行った、と発表した。検出されたGM米は、2005年4月に環境保護団体グリーンピースが明らかにした、中国で2年間にわたって不法栽培されていたBtイネで、承認している国はない。
 検出されたコメ加工食品は、森井食品(奈良県桜井市)が輸入したビーフン(5件)と三瀧商事(三重県四日市市)が輸入した米の粉末(1件)で、味の素の「ベトナムフォー」などの加工食品として販売されてきた。販売各社は自主回収の措置をとった。
 2006年9月5日、環境保護団体FoEとグリーンピースの調査によって、欧州各地で中国産コメ加工食品にBtイネが混入していたことが明らかになり、日本でも9月22日から半数検査を実施し、それによって検出された。
 このBtイネに用いられている殺虫毒素遺伝子がつくり出すタンパク質(Cry1Ac)は、アレルギーを引き起こす可能性があるため、問題となってきたものである。しかし厚労省は、すでに日本で承認されている同じ遺伝子を用いたトウモロコシは、安全性評価が終了しているというコメントを発表した。