■2007年10月号

今月の潮流
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今月のできごと


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バイオジャーナル

ニュース



●中東事情
●イスラム法学者がGM食品ボイコットを主張

 カタール大学のイスラム法学者アル.ムヒディーン・アル.カラダウィが、消費者はGM食品をボイコットすべきだと主張した。GM食品は、企業の汚れた取引によって成り立っており、「人道の罪」に当たるため厳しく取り締まるべきであり、そのためには厳しく規制した法律が必要だと述べた。〔GulfTimes,Qatar2007/8/25〕
●遺伝子組み換え作物
●Btトウモロコシはアブラムシの被害をより受けやすい

 Btトウモロコシが通常のトウモロコシよりもアブラムシの影響を受けやすい、という論文が発表された。アブラムシの糖蜜はハチなどの益虫を養うのに役立っているものの、アブラムシは主にウイルス感染によって被害をもたらす。Btトウモロコシではこの被害がより顕著に起きやすいというのである。〔ScienceDaily2007/8/30〕
●GMOフリー
●カナダのバンクーバー島がGMOフリーを宣言

 8月14日に開かれた農業者協会の会合で、カナダのブリティシュ・コロンビア州にあるバンクーバー島がGMOフリーを宣言した。同島は、シアトルの対岸にある自然が豊かな島で、中心都市はヴィクトリアである。宣言にはパウエル川流域も含まれている。〔CowichanNewsLeader2007/8/15〕
●企業動向
●三井物産が非GM大豆確保へブラジル企業買収

 三井物産が、サンパウロをベースにブラジルで収穫されるNON-GM大豆を扱っている、マルチグレイン社の株式25%を取得した。米国で収穫される大豆の91%がGM大豆となったことから、NON-GM大豆の確保を図ったものと思われる。〔Bloomberg2007/8/9〕


●モンサント社の次世代戦略作物は旱魃耐性?

 モンサント社が旱魃耐性の作物開発に力を入れている。現在、ミズーリ州チェスターフィールドにある同社の温室で、旱魃耐性トウモロコシを栽培している。旱魃耐性綿を開発してきた研究者ハイジ・ウィンドラーによるもので、旱魃耐性作物が同社の次世代戦略作物となることを目指しているようだ。〔U.S.News&WorldReport2007/8/19〕
●遺伝子組み換えホルモン
●米国でGM牛成長ホルモン剤不使用牛乳広がる

 米国クローガー社は、2008年2月までに牛成長ホルモン剤を使用した牛乳の販売を中止する、と発表した。同社は「これは消費者の要望に基づくものである」と述べている。米国の西半分で牛成長ホルモン剤不使用の牛乳の販売を始めていたが、それを全国に広げることになる。
 一方モンサント社は、米国連邦公正取引委員会に、牛成長ホルモン剤不使用牛乳の広告について、「消費者に誤解を与える」と訴えていたが、委員会は8月28日、訴えを退けた。〔TheIsland2007/8/15ほか〕
 現在米国では、牛成長ホルモン剤不使用牛乳が増えており、これによって一気に広がる可能性が強まった。
●皮膚移植
●厚労省、移植用培養皮膚の商品化を承認

 8月23日に開かれた厚労省の医療機器・体外診断薬部会において、愛知県のベンチャー企業ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J-TEC)が申請していた培養皮膚の製造・販売が承認された。再生医療を目的に、人の体の一部から作り出されたものが認められたのは国内初となる。今後、薬事・食品衛生審議会薬事分科会の承認を経て、市場に流通することとなる。培養皮膚とは、重症やけど患者の損傷していない部分の皮膚組織を採取し、それをマウスの細胞と一緒にウシの胎児血清で培養した移植用のシートのこと。約3週間培養すれば、8×10センチのシートが10数枚できるという。それを患者に移植する。J-TECは輸送から培養、検査までを請け負うことになり、現時点での培養皮膚の販売価格は1千万円。今回の承認は、再生医療がついに国内でも商業化の段階に入ったと注目を集めているが、同時に、人体の資源化・商品化が着実に進んでいることの現れでもある。〔朝日新聞2007/8/24〕
●幹細胞
●ヒト幹細胞臨床研究、指針施行後4件まとめて初承認

 8月29日、厚労省のヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会が開かれ、大阪大学、国立循環器病センター、京都大学(2件)が申請していた計4件の計画を承認した。対象疾患は、大阪大学が虚血性心疾患、国立循環器病センターが心原性脳血栓症、京都大学が難治性骨疾患となっている。2006年9月1日にヒト幹細胞臨床指針が施行されてから、今回が初の承認となる。〔BiotechnologyJapan2007/8/30〕





今月のGMO承認情報
表1 GM作物野外栽培承認(第1種使用規定)一覧
生物多様性影響評価検討会総合検討会
作物 性質 申請(開発者) 名称 認可日*
セイヨウナタネ 除草剤耐性 バイエルクロップサイエンス株式会社 T45,OECDUI:ACS-BN008-2 2007年7月26日
セイヨウナタネ 青紫色 サントリー株式会社 Bt11×GA21,OECDUI:SYNBT011-1×MON-00021-9 2007年7月26日
トウモロコシ 害虫抵抗性+2種の除草剤耐性 シンジェンタシード株式会社 Bt11×GA21,OECDUI:SYNBT011-1×MON-00021-9 2007年7月26日
トウモロコシ 害虫抵抗性+除草剤耐性 シンジェンタシード株式会社 MIR604×GA21,OECDUI:SYNIR604-5×MON-00021-9 2007年7月26日
*正式にはパブリックコメントの後に認可される。