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今月の潮流●韓国で広がるGM食品反対運動
韓国で、食用GMトウモロコシの輸入量が増えていることが、7月1日、政府筋によって明らかになり、消費者の間で反発が強まっている。同国のトウモロコシ自給率は1%であり、多くを米国から輸入している。トウモロコシ価格高騰のあおりを受けて、食用コーンスターチを非GMトウモロコシからGMトウモロコシに切り換えるメーカーが続出し、それがさらに拡大していることを意味する。
韓国では、米国産牛肉解禁をめぐり食の安全に対する関心が高まり、食用GMトウモロコシの輸入の開始を受け、GM食品に対する議論が白熱した。消費者団体は「食品は安全が一番」としてGM食品反対運動を繰り広げ、それを受けてGMトウモロコシを原料としない食品企業が韓国内で徐々に増え始めている。 〔The Chosun Ilbo 2008/7/28〕
7月11日、韓国の李明博大統領は、国民からの信頼回復のために、 2012年までに国内を流通する食品の95%をモニターし、EUと同等の食品安全試験を導入する、と国会で発言した。そのために大統領直轄の民間人からなる機関をつくるという。 〔The Korea Times 2008/7/11〕
しかし、いったん火がついた消費者の動きは止まりそうにない。日本と並ぶ穀物輸入大国韓国の行方は、日本の消費者にも影響するだろう。
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