■2009年2月号

今月の潮流
News
News2
今月のできごと


今号の目次へ戻る
ジャーナル目次へ戻る





























バイオジャーナル

ニュース


●GM汚染
●米国で未承認Bt綿汚染、すでに消費

 米国テキサス州で、未承認のBt綿実約250キロが、近隣で栽培されていた綿実60トンと一緒に刈り取られ、さらに穀物保管倉庫で2万トンの綿実に混入したことがわかった。綿実は綿実油やコットンミール、飼料に用いられ、混入が明らかになった時点ではすでに大半が消費されており、一部はメキシコにも輸出されていた。〔FDA 2008/12/3〕

●欧州委員会が遺伝子汚染を警告

 フランスの C.Lavigneらによる新たな研究で、GM作物栽培の際、隔離距離をとったとしても遺伝子汚染を防ぐのが極めて困難であることが示され、欧州委員会はGM作物がもたらす遺伝子汚染について警告を発した。論文は「Journal of Applied Ecology 45」誌に発表された。
 実験では、GMトウモロコシと非GMトウモロコシをパッチワーク状に栽培したと仮定したモデルをつくり、花粉の飛散状態を調査した。それによると、隣接した畑で高い割合で交雑が起きたが、この交雑にはかなり距離のはなれたトウモロコシから飛んで来た花粉も関与していた。調査を行った研究者は、ある程度の隔離距離をとったとしても、汚染はEUの基準である0.9%を超えるのは避けられない、と指摘した。〔欧州委員会 2008/12/10〕

●北米事情
●GM作物の実験場、ハワイ

 米国ハワイ州では、GM作物の試験栽培が活発である。現在、トウモロコシ、大豆、綿、ジャガイモ、小麦、アルファルファ、テンサイ、イネ、ベニバナ、ソルガムなどのGM品種が栽培され、世界のGM作物の実験場となっている。全体で2230を超える圃場1940haにGM作物は栽培され、その内の約90%でトウモロコシ、大豆、パパイヤの商業栽培が行われ、残る約10%で試験栽培が行われている。〔Scientific American 2008/12/8〕

●欧州事情
●EU環境相理事会、GM作物承認システム変更を提起

 2008年12月4日に開かれたEU環境相理事会で、現行のGM作物承認システムを変更すべきだ、という提案が採択された。環境や人間の健康に及ぼす影響について長期にわたる試験が必要、というのがその理由である。独立した第三者機関が試験を行うべきであり、また、Bt作物は米国同様、農薬として扱うべきだと述べている。その上で、自治体や地域によるGMOフリー宣言を認めるべきだとしている。〔Greenpeace International 2008/12/4〕

●欧州食品安全庁が動物実験結果を否定

 オーストリア・ウィーン大学が行った、モンサント社のGMトウモロコシを摂取したマウスの3〜4世代後の子孫に影響が出た実験(前号参照)について、欧州食品安全庁(EFSA)は、データの処理に誤りがあるとして、実験結果を否定する見解を発表した。素早い対応によって、事態の沈静化を急いだものと思われる。〔EFSA 2008/12/5〕

●英国で相次いでGM作物の違法栽培

 GMOフリーを宣言している英国ウェールズで、研究者が勝手にGMトウモロコシを栽培し、収穫したことが明らかになった。この研究者は、GM種子の入手先や収穫されたGMトウモロコシの行き先を明らかにすることを拒否している。〔Western Mail 2009/1/3〕
 また、スコットランドでもGMナタネが違法栽培されていたことがわかり、波紋を広げている。栽培したのはサマセット農場で、品種は除草剤耐性ナタネ(GT73)。地元の農家では、在来のナタネやアブラナ科の植物、ハチミツなどへの遺伝子汚染の広がりが懸念されている。〔The Dairy Mail 2008/12/19〕

●中米事情
●キューバがGM作物拡大路線へ

 キューバが、GM作物栽培を大規模に行おうとしている。すでに昨年1haの規模でGMトウモロコシの試験栽培を開始しており、今年50haに拡大する予定である。さらには、その50haの畑で得られる種子を用いて、栽培規模を6000haに拡大する計画である。〔ロイター 2008/12/2〕