■2009年12月号

今月の潮流
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バイオジャーナル

今月の潮流●カナダ産作物から相次いでGM品種検出


 
 世界的規模でカナダ産の未承認GM作物の食品への混入が発覚した。混入したのは、亜麻仁油の原料となる亜麻の種子で、亜麻仁油は日本を含めてほとんどの国で食品として用いられていない。EUでカナダから輸入した亜麻の種子を検査したところ、11の荷物からGM品種が見つかった。EU以外では韓国・ノルウェー・シンガポール・スリランカ・タイ・モーリシャス・スイスで見つかり、ドイツではGM亜麻の自生も確認された。

 この GM亜麻は、カナダで開発された「CDC Triffid」という品種で、世界中どの国も、食品としてはもちろん栽培も認められていない。カナダでは1998年に栽培が承認されたものの、一度も商業栽培に至らず、2001年に登録が取り消された。そのため、この度の流通は違法行為である。カナダは亜麻の種子の生産・輸出ともに世界一を誇るが、今回の違法流通によって価格が暴落した。〔ロイター 2009/10/5〕
 もう1つ問題となったのがカナダ産マスタードで、GMナタネが検出され、マスタードの価格も暴落した。有名なフランスのディジョン・マスタードも汚染されていたと、環境保護団体グリーンピースが報告している。〔Alberta Express 2009/10/8〕