He is as fair and good within, as he is without, replied Critias.
Then, before we see his body, should we not ask him to show us his soul, naked and undisguised? he is just of an age at which he will like to talk.
That he will, said Critias, and I can tell you that he is a philosopher already, and also a considerable poet, not in his own opinion only, but in that of others.
He is as fair and good within, as he is without, replied Critias.
コンマが途中に入るが、これは“as...as...”の〔原級比較〕。
within, without は対になる言葉。〔名詞〕とも取れそうに思うが、〔名詞〕ならば、「fair で good な内面」という意味になる。その場合、He is「fair で good な内面」では、おかしい。He has「fair で good な内面」ならばいいのだが。
〔副詞〕と見たい。「内面は fair で good」なのだ。
接続詞as の後ろは、he is fair and good without の fair and good が繰り返しを避けるため消えている。
within, without は〔名詞〕でも〔副詞〕でも、古いか。inside, outside くらいが、現代では一般的では?
「彼は内面も、外見と同じくらい美しくてすばらしいですよ」
Then, before we see his body, should we not ask him to show us his soul, naked and undisguised?
should we not ask...? の部分は、Shouldn't we ask...? と同じ。
soul, の後ろの naked and undisguised は、〔過去分詞〕の形容詞的用法。現在ではどちらも〔形容詞〕として辞書に出ている。とにかく、his soul を修飾しているように訳す。
“S ask O to不定詞”で、「SはOに…してくれるように頼む」。
「それでは、私たちは彼の体を見る前に、彼に隠したりしないありのままの彼の魂を見せてくれるように頼むべきではないかい?」
he is just of an age at which he will like to talk.
He is just of an age. + He will like to talk at his age.
くらいの合成。at his age は、at the age の方がいいのか。その感覚は分からない。
“be of an age to不定詞”“be at the age when S’V’〜”で「〜する年齢である」という使い方がある。at which=when なので、これに準じて意味を取っておけばいいだろう。the, an の不一致はあるが、これは許容範囲内。
「彼はちょうど喜んで話をするような年齢になった(んじゃないか)」
That he will, said Critias, and I can tell you that he is a philosopher already, and also a considerable poet, not in his own opinion only, but in that of others.
That he will, の That は、「先行の動詞によって示されたことを強意的に反復する使い方」。このように、しばしば〔倒置〕になる。
That=like to talk、つまり、He will like to talk.
「ええ、喜んで話すでしょう」
I can tell you that... は、「私はあなたにthat以降を言うことができる」
philosopher は「哲学者」だが、もともとの意味は「知を愛し求める者」のこと。当時のギリシャでは「哲学者」という概念は定着していないという意見があるので、どのように日本語にするか、迷う。
当時のアテネにおいて「詩」は「文学そのもの」で、演劇等も韻文で書かれた。a considerable poet といわれることは、文化人として認められることであったろう。
“not only A but B”は、「AばかりではなくBも」=“B as well as A”。
この文の場合は“not...only, but...”と not と only が離れているための分かりにくい。誤って“not A but B”の構文と取り違えると、「AではなくB」と、Aを否定してしまう。これは避けたい。
in that of others の that は、“the+名詞”の繰り返しを避けるための〔代名詞〕。この文では、that=the opinion。
The population of Tokyo is larger than that of Osaka. の that と同じ。
「彼はもうすでに哲学者で、かなりの詩人でもあります。これは彼自身の意見だけでなく、他の者の意見でもある、と私はあなたに言うことができます」
クリチアス:カルミデスは、外見と同じくらい美しくてすばらしい内面の持ち主ですよ。
ソクラテス:じゃあ、私たちは彼の裸体を見る前に、彼の飾らない素直な本心を私たちに見せてくれるように頼もうじゃないか。彼はもう、ちょうど議論をしたがる年齢になったんじゃないか。
クリチアス:喜んで議論してくれますよ。そして、自他共に認めていることですが、彼はもう知を愛し求めていて、相当な腕前の詩人でもあるということを、保証しますよ。