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...rather than...

英文

And in leaping and running and in bodily exercises generally, quickness and agility are good; slowness, and inactivity, and quietness, are bad?
That is evident.
Then, I said, in all bodily actions, not quietness, but the greatest agility and quickness, is noblest and best?
Yes, certainly.
And is temperance a good?
Yes.
Then, in reference to the body, not quietness, but quickness will be the higher degree of temperance, if temperance is a good?
True, he said.
And which, I said, is better--facility in learning, or difficulty in learning?
Facility.
Yes, I said; and facility in learning is learning quickly, and difficulty in learning is learning quietly and slowly?
True.
And is it not better to teach another quickly and energetically, rather than quietly and slowly?
Yes.

翻訳作業

And in leaping and running and in bodily exercises generally, quickness and agility are good; slowness, and inactivity, and quietness, are bad?

generally は、general という〔形容詞〕ではなく、〔副詞〕なのだから、exercises という〔名詞〕を修飾してはいない。コンマの後ろの〔主節〕2つを修飾。
「そして、跳躍やランニングや他の体を使った運動の中で、一般的に、すばやさ・機敏さは良くて、遅滞・不活発・静けさは悪いことだね」

That is evident.

That が指すものは、1つ前のソクラテスの発言全体。
「それは明らかです」

Then, I said, in all bodily actions, not quietness, but the greatest agility and quickness, is noblest and best?

“not A but B”の構文。「AではなくB」
「じゃあ、すべての身体活動の中で、静けさではなく、一番機敏で、一番すばしっこいのが、最も高貴で最もいいのですね」

Yes, certainly.

「はい、確かに」

And is temperance a good?

good は前に冠詞a があるので〔名詞〕。「善」と訳すことにする。 「そして、節制は善ですか」

Yes.
「はい、善です」

Then, in reference to the body, not quietness, but quickness will be the higher degree of temperance, if temperance is a good?

「それでは、体について言及するときに、もし節制が善ならば、静かさではなく機敏さが、より節制の度合いが高いことになる」

True, he said.

「そうです」

And which, I said, is better--facility in learning, or difficulty in learning?

骨組みは、“Which is better, A or B?”。
in はどちらも〔従事〕〔活動〕を表す働き。
「学ぶのがやさしい方と、難しい方では、どちらが良いですか」

Facility.

「やさしい方がいいです」

Yes, I said; and facility in learning is learning quickly, and difficulty in learning is learning quietly and slowly?

is の後ろの learning quickly と learning quietly and slowly は〔進行形〕の一部の〔現在分詞〕の句ではない。「易しさ」や「難しさ」が「学んでいる」わけではないからだ。
〔動名詞〕の句と考えられる。〔主格補語〕にあたる。「すばやく学ぶこと」「静かにゆっくり学ぶこと」。
「うん、じゃあ、学ぶのに簡単なものは、すばやく学ぶことではないですか。そして、学ぶのに難しいものは、静かにゆっくり学ぶことではないですか」

ん〜。ちょっと違うか。「学びやすいということは、すばやく学ぶということで、学びにくいということは、静かにゆっくりと学んでいる状態をさしている」という意味だろうか。

True.

「そうです」

And is it not better to teach another quickly and energetically, rather than quietly and slowly?

it は〔形式主語〕で、to teach quickly and energetically が〔本当の主語〕の“it...to...”の構文。
元来 rather が比較級なので、比較級なしで使えるのだが、“rather A than B”“A rather than B”で、「BよりもむしろA」
「そして、むしろ、すばやく熱心に他の人に教える方が、静かにゆっくりと教えるより良くはないですか」

Yes.
「はい、速く熱心な方がいいです」

暫定日本語訳

ソクラテス: 次に、跳躍や走ることの他、体を使った運動では、一般的にすばやくて機敏なのが善だね。逆に、遅いことや動きが鈍いこと、静かにしていることは悪だね。
カルミデス: 明らかにそうです。
ソクラテス: じゃあ、身体活動においては、静かなことではなくて、できる限り機敏ですばしこいのが、最高に尊くて善なのだね。
カルミデス: はい、確かに。
ソクラテス: それでは、節制は善だね。
カルミデス: はい、善です。
ソクラテス: じゃあ、節制が善だとすれば、身体について述べる限り、静かさではなく機敏さがの方が、節制の度合いが高いことになる。
カルミデス: そうですね。
ソクラテス: それでは、学びやすいことと、学びにくいことでは、どちらがより善かね。
カルミデス: それは、簡単な方です。
ソクラテス: 結構だ。さらに、学びやすいものは、すばやく学べるね。そして、学びにくいものは、静かにゆっくりと学ばなければいけないね。
カルミデス: そうです。
ソクラテス: さらに、他人に教えるときに、静かに教えるよりは、すばやく熱心に教えた方がいいのではないかい。
カルミデス: ええ、はやくて熱心な方がいいですね。

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うわー、「熱心に・精力的に(energetically)」と言っているところが、ずるい。「静かにゆっくりと」教えることは、「投げやりに」教えることではない。むしろ、「静かにゆっくりと」教えることの方が、より効果が出ることがある。カルミデスよ、納得するな。

体を使った活動に関しては、次のような論理の流れだ。
(1)はやい、機敏 → 善。おそい、静か → 悪。
(2)節制=善。
(3)(1),(2)より、「はやい、機敏」が「節制」により近い。「おそい、静か」は「節制」から遠い。
(4)よって、カルミデスの言っている「節制は平静である」はまちがいじゃないか。

体を使った運動に関してなのだが、ヨガや太極拳は、あのゆっくりとした動作がいいのだ。しかし、カルミデスは、ヨガや太極拳の存在を知る由(よし)もない。

10日(月;体育の日)は、急激な腹痛が起こり、病院休みにもかかわらず、駆け込んだ。


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