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ear

 Subject: 中学英単語 175ear
    Date: Mon, 18 Feb 2008 07:10:00 +0900 (JST)
    From: Chick Tack mag2 0000139181


■■■  English Words for Junior High School Students    20080218
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 ●          中 学 英 単 語
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■■■ ● ●175 ear      毎週月曜日発行       Chick Tack
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175.ear



<発音>――――――――――――――――――――――――――――――――
★[I∂ イア](英)
 [I∂r イアー](米)

  year の発音は[jI∂(r)]です。こちらは舌の中間部を上に盛り上げ、
  上あごに近づけ、そのすき間から音を出すようにします。きしむような音に
  なります。

  ear は、tear, hear, dear, near の ear の部分と発音は同じです。さらに、
  -ere や -eer にも同じ仲間がいて、here, deer, beer も同じ音になります。
  従って、hear と here, dear と deer は同音になります。beer はビールの
  ことです。ビィアーと発音しましょう。


<品詞と意味>―――――――――――――――――――――――――――――
★[名詞]         {複数形:ears[I∂(r)z イアーズ]}

☆(1)耳

 The rabbit has a long ear and a short ear.《中1》
  「そのウサギは、長い耳と短い耳を持っている」

  音を聞くときの器官ですが、主に顔や頭から出ている部分を指すことが多い
  ようです。もちろん、内耳(ないじ)とか中耳(ちゅうじ)という言い方も
  しますので、内部も ear に含まれます。

 Her ears were red.「彼女の両耳は、赤かった」《中2》
                  (*’-’*)エヘヘ

  耳は2つあるので、ears と複数形になり、後ろのbe動詞も was ではなく、
  were になっていることを確認してください。


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 The sound of music is pleasant to the ear.《中1》
  「音楽の音は耳に心地よい」
  (“The AMERICAN HERITAGE Children's Dictionary”HOUGHTON MIFFLIN)
    http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/dicchild.html#heri

  be pleasant to... で「…に心地よい」「…に気持ちよい」という意味にな
  ります。中学校では教えないことが多いと思います。

  この ear は、物としての耳ではなく、その働き・機能に重点を置いたもの
  です。


<語源>───────────────────―――――──―――――─

 ear は、中英語期には ere という形だったと記す辞書もあります。古英語期
    _
 には、eare であったということは間違いないようです。古サクソン語も古英
 語期の形と同じです。

 元をたどれば、インド・ヨーロッパ祖語までさかのぼれるようですが、途中で
 枝分かれして、ギリシャ語では ou^s(本当は傘は u の真上)、ラテン語では
 auris。こちらの系統から、後に英語の aural「耳の」「聴覚の」という形容
 詞ができあがります。

 ear の形容詞形が aural なんて、似てないなー、と思っていましたが、遠い
 親戚から養子を迎えたようなものなのですね。

 ちなみに、aural と同じ発音の oral は「口の」「口頭の」という意味です。
 紛らわしいので、2つとも言わなければいけないときは、aural の発音を変え
 るときがあります。[オーラル]→[アウラル]。


      ┛ ┛  ┛ ┛  ┛ ┛  ┛ ┛  ┛ ┛


 「耳」という漢字は、象形文字です。耳の形から作られた字です。
 耳は柔らかいので、「柔らかい」という意味も含む字だそうです。


 司馬遷(しばせん)の『史記』には次のような話が記されています。許由(き
 ょゆう)という立派な人物は、帝尭(ていぎょう:尭という王様)に天下を譲
 ろうという申し出を受けました。

 許由は「汚れたことを聞いた」と言って、頴川(えいせん:河南省にある川)
 で耳を洗い清めて、山にこもり隠れ住んだということです。

 ここから「耳をすすぐ」や「耳を洗う」というのは「身を清めること」や「出
 世することを求めずに、ひっそりと暮らすこと」を言います。


 「忠言耳に逆(さか)らう」(多少表現が違うバージョンあり)は、さらに有
 名な言葉ですが、これは自分で調べてみましょう。


      ┛ ┛  ┛ ┛  ┛ ┛  ┛ ┛  ┛ ┛

 この欄は、以下の文献を参考にして執筆しました。

  ・The Concise Oxford Dictionary of English Etymology
    http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#codee
  ・Oxford ADVANCED LEARNER'S Dictionary 7th edition
    http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html#oald
  ・The American Heritage Dictionary of Indo-European Roots 2nd Ed.
    http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#ier
  ・英語語義イメージ辞典
    http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#images
  ・ジーニアス英和辞典第4版
    http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#gej


<試験に出ない慣用表現>――――――――――――――――――――――――

● (be) all ears・・・一言漏らさずに一生懸命聴いている様子を表す

 You said you had something to tell me.  I'm all ears!
  「あなたは私に何か言うことがあると言ってたよね。どうぞ、言ってみて」
  (“SCHOLASTIC Dictionary of Idioms”by MARVIN TERBAN 一部改変)
   http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/referw01.html#sdi

  I'm all ears! とは、「全身が2つの耳」となっている状態。他の器官のこ
  となど意識にないのです。ですから、一生懸命に聴く状態が整っているとい
  うことを表します。

  「聴いているから、どうぞ話し手ください」と相手を促す会話での略式表現。

  『英語のまぐまぐ!』などに時々紹介されている(問題となっていて、答え
  は示されてないが)のを見かけます。


<英語感覚養成英文>――――――――――――――――――――――――――

 He put his hands over his ears.
 (“Oxford ADVANCED LEARNER'S Dictionary 7th edition”)
  http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html#oald

   この英文は、どんな内容を表しているでしょう。日本語訳を考えてみて下さ
  い。説明は、次回のこのメルマガで。


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次回は early です。
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◆あとがき◆

 文部科学省から、小・中学校の指導要領の改定案が発表されました。現在中学
 生の方の在校中に、この改訂が適用されるわけではないのですが、中学校で習
 得すべき英単語数の目安が、900語から1200語になるそうです。

  
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        (c) Matsumiya Institute of Thinking 2008
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