安田しん二レコーディング日記
私、安田しん二のスタジオ、FAB ROCKS REC. HOUSEでの奮戦記です。
FAB ROCKS REC. HOUSEはNon DIGITALにこだわった、
ANALOG専門のレコーディング・スタジオです。

2002年7月1日月曜日
 明け方スタジオにやって来たよすおさんの話ですと、なんとスタジオの近所に猿の大群が現れたらしいです。そいつは大変だ!……急いで猿の声を録音しないと!……って(しょうもないボケをかましてしもたぁ)。。。。。

 今日は夜になってから、よすおさんとふたりで新曲をジャムりました。私がアコースティック・ギター、よすおさんがグレコのアコースティック・ベース・ギターを弾きます。私のプロジェクトでは珍しいハード・ロック・ナンバー!
 曲名は勿論、まだ例によって歌詞が出来てません。歌詞は早急に書いてしまうつもりですが、果たして……。仮題は「お猿の大群」(なんだって良いんです、この際)。今月中にレコーディングしたいです。これはカッコ良くなりそうです。期待度◎!

2002年7月2日火曜日
 朝起きると、スタジオの中で妙な音が……。ブブ…ブブ……ブブ…ブブ……ブンブンブン。こんな感じの音です。自称“音には敏感な男”の私、「もしかして、この音は!?」と。考えられるモノとしては以下の4つ。
  1.気のせい
  2.思い込み
  3.幻覚
  4.ある歌の歌詞を信じる(ブンブンブン蜂が飛ぶぅ〜♪)
 答えはやっぱり4でした。それも体長4.5cmのオオスズメバチ!
 スタジオに常備してる、虫取り網で捕獲体制に入り、一応捕獲。急いでよすおさんを呼び、私が虫取り網で押さえつけてるうちに退治を命じますが、よすおさんったらノロノロと動きが遅い。当然私は「早くせんかい!!!」と怒鳴るのですが、その間にスズメバチは逃走。今度は、スズメバチの逆襲!
「生意気な蜂だ!」
 勝手に人の家に入って暴れまくるその無礼が許せない私は、虫取り網で応戦。やっと再捕獲成功。今度こそは私が虫取り網で押さえつけてるうちに、よすおさんに退治してもらったのだけど、「かわいそうだから」と言って優しく叩いてました。

 さて、今度は昨日の曲、「お猿の大群」を再びジャムります。よすおさんと2人なので、12弦エレキ・ギターとベース、ドラムスとベースと組み合わせをいろいろ変えながら、フレーズと構成を練って行きました。後は家に戻ったら譜面にして、歌詞を書き、レコーディング・スタンバイがOKの状態になります。何度も書きますが、やはり歌詞が一番大変そうですね。でも、今回はサボらずにがんばるつもりです(ホントよ)。

 昨日は伊東の『福々亭』にラーメンを食べに行こうと思ったら、なんと臨時休業だったので、今日こそはと食べに行きました(詳しくは『ラーメン日記』で)帰りにピックを買う為、いつもピアノの調律をお願いしてる『ヤマモト楽器』に寄ると、なんと河合の古〜〜い足踏みオルガンが私に「わしを買ってくれぇ〜」と言ってる気がしました。人の良い私は「はい、はい、分かりましたよぉ」と買ってしまいました。これは弾いてみると、私の持ってるモノよりも数倍良い音がします。リードも複数枚あって、音色をセレクト出来るのです。「君と僕のバラード」では足踏みオルガンを使う予定でしたので、楽しみが増えました。

 スタジオに戻って、さ〜て録るのは「元気を出しなさい」のリッケンバッカー・エレクトリック12弦ギターです。先ずは音創り。私がアンプの前に座ってアンプのセッティングを決めます。アンプはヴォックスのAC−15で、先日と同じセッティングです。先日は音が上手く決まらず中止してしまいましたが、今回は何とか録らないといけないかなぁと思ってます(別にプレッシャーはないです。のんびりしたもんです)。
 アンプの音が決まったら、よすおさんに弾いてて貰います。私はアンプにマイクを立てて、コントロール・ルームへ行って音を創ります。「ン〜〜、良い感じ」。先日とは打って変わって調子が良い様です。さて、準備OK。後は私が巧く弾ければ無事完了。でも、最初のところでつまずいちまいました。すったもんだの末、何とかドツボからはい上がり、出来上がり〜!ここまで、オルガン、ドラムス、そしてこの12弦ギターしか録ってませんが、ミラクルシャドウ時代のヴァージョンよりも音、演奏ともにパワフルです!満足、満足!!

 今日の最後は「元気を出しなさい」のアコースティック・ギターです。使うギターは勿論、ギブソンのJ−160Eです。これも同じ様に先ずはよすおさんに弾いておいてもらい、それで私が音を作ります。マイクなどの立て位置を何度か直し、ある程度のところで、よすおさんから私にギターをバトン・タッチ。
 ちょうど録り終えたところで、タッキーが登場。タッキーとは入れ替わりになって、よすおさんは都内で別仕事があるため帰って行きました。よすおさん、お疲れさん。

2002年7月3日水曜日
 朝11時頃、『ヤマモト楽器』の山本さんが例の
オルガンを持って来てくれました。タッキーと3人でスタジオに上げるのですが、これがすこぶる重いのです。足踏みオルガンでここまで重いと言うのは、それだけしっかりした創りをしてると言う事です。
 早速試奏しましたが、やはり良い音してます。山本さんの話ですと、私が売約した直後に別のお客さんが来て、買いたそうにしてたとの事。やはり、楽器は縁です。存分にかわいがってあげたいと思います。

 食事前に「元気を出しなさい」のカウベルをレコーディングしました。カウベルは2種類使いました。アフロと言うメーカーのと、ラディックのクローム・カウベル(年代物)です。カウベルのパートはこの曲の気持ちの良い部分ですが、ミラクルシャドウ時代のテイクは、ミックスした時に音量を下げてしまったので、ものすご〜〜く残念でした……が今度はバッチリ決めますよ!!

 食事は伊東の『福々亭』でラーメンを食べましたが(2日連続!)、今日は涙が出るほど美味かった!!いつも美味いけど、今日は何しろ100点満点中200点って感じでした(詳しくは近日中に『ラーメン日記』にアップします)。

 それから、工業用扇風機を買ってきました。これを置いて真空管の熱を吹き飛ばします。そしたら効果テキメン!!夏場には、真空管の熱で部屋の温度が凄い暑さになります。なにしろスタジオ全部で、100本弱の真空管に電気が通ってるのであります。当然ですが、もしも電気の通ってる真空管に触れてしまったら、確実に火傷します(しない人は『万国ビックリショー』にでも出て下さい)。そのかわり、冬は暖房なしでも部屋が温かいです(ちょっとせこいかな?)。

 今度はタンバリンです。タンバリンのレコーディング自体はあっさりと済んでしまいましたので、次は先程のカウベルを1トラックにまとめてしまいました。それから、ついでにトラックのゴミ(随所に無駄なモノが録音されてしまってたりする)を整理します。これはこれで、緊張するのです。なぜなら、間違えてゴミでないモノをイレースしてしまったら……、大変だからです。ホント大変です。実は経験あります……恥ずかしながら……。

2002年7月4日木曜日
 今日は8時に起き、軽く朝飯(私が素麺の温かいやつ、煮麺を作りました)を食べ、コーヒーを飲み、ゆっくりと動きだします。

 起床からおよそ2時間経ち、先ずは「君がそんな奴だったなんて」のボンゴを録音します。私のボンゴはLP社製ですが、暫く眠ってたので、音がちょっと湿ってしまったようです。こう言う場合、台所へ行ってボンゴをガス・レンジであぶります。それから大型扇風機のそばに置いときます。その後今度は除湿器の上に置いときます。山伏もまっつぁおの荒療治ですね。
 スタジオの階段はコンクリートの床に木の壁です。ボンゴはそこの上で録ろうかと思います。さてどんな音になるでしょうか。
 試し録りを2、3回して、いよいよ本番開始。2テイクくらいで完了。あまり長くやると手が痛いので、気持ちを集中して手早く済ませました(ホッ)。音の方も、予想通りに良い感じの階段エコーが付いてます。

 ご飯を食べて帰って来て、「君がそんな奴だったなんて」のカスタネットを入れます。カスタネットと言っても、小学校の時に使った、ああいうのではなく、スティックの先にカスタネットが付いてるヤツです。が、カスタネットが見つからない!暫く探し、やっと見つけると、ちょっと練習。パンツ一丁でカスタネットを演奏します(暑いんだもん)。ところが、カスタネットを膝に当てて演奏するので、膝が真っ赤々。困りました。でもよくよく考えると、単にちゃんとズボンをはいてプレイすれば良いだけの事でした。結局カスタネットは、色々と音を変え、同じフレーズを4回ダビングしました。それを今度はまとめたので、たった1パート作るのに、5トラックもレコーディングした事になります。

 続いて「君がそんな奴だったなんて」のクラップ(手拍子)です。何しろ私とタッキーだけですので、クラップも私独りでやらなくてはいけません。セッティングを変えながら、6テイク録りました。そして最後にピンポン(まとめ)です。

 今日は、たったの3パート録るのに、14トラックもレコーディングした事になります。疲れました。ですから結局、夕方の4時には終わりにしました。一汗かいたので、温泉にでも行くことにしました。

2002年7月5日金曜日
 今日は午前中、張り切りました。昨日に続いて「君がそんな奴だったなんて」のリズム・トラックです。先ずはタンバリン。これは、3種類のタンバリンを全部で5テイク録りました。

 そして、カウベル、ウッド・ブロック、イスのマットと重ねていきます。タンバリンも他のパーカッションも全てピンポンして音を整理しました。今の段階で、凄く分厚いリズム・トラックが出来上がりました。

 さて、食事に出掛け帰って来ると、何だかやる気が無くなって来たのですが、何故か今日は踏ん張ります。「私は誰?」(旧題)のドラムスを録ることにしました。音創りは割とあっさり出来ましたが、もう夕方の5時を回ってます。休憩時間を挟んで、いよいよ本番です。出来れば1時間くらいで録り終わればラッキーなんですけど……。

 結局、20分で一応終わったものの、今度はドラムスをダブリング(正確にはトリプリング!!!)させようと考え、あと2パートほど、音色を変えてダビングしました。結果、強力な音になりました。結構凄いかも。

2002年7月17日水曜日
 今日はタッキーはお休み、よすおさんと2人です。

 伊東の『福々亭』で食事して、いつもだったら満腹になるとやる気が無くなるのですが(空腹でもやる気が無くなります。ではいったい何時だったら……)、ちょっと一休みしてから、「朝日を見に行こうよ」のベースを録る事にしました。今回はツイン・ベースを試すつもりです。ベースと言うのは2つ入ると低音同士でぶつかりやすく、非常に無理があります。でももしかして上手く出来たら面白いはず!
 最初はよすおさんが持って来たフレットレス・ベースを、曲の後半部分に試しで入れてみました。とりあえず、まだこれじゃあ良いのか悪いのか分からなかったので、もう一つのメインになる方のベースを同じ個所に試しで入れて上手く絡むかどうか、低音同士でぶつからないか演ってみます。フレットレスのフレーズと上手く絡む様にフレーズを何度も変えながら試しましたが、結局今までどおりのフレーズで良いと言う事になりました。では、と言う事でメインのベースを曲の最初から録りましょう!
 言い忘れましたが、この曲はドラムスとヴォーカル、そしてジャー・パンファンさんが弾いた二胡だけは当時(ミラクルシャドウ時代)のレコーディングのままです。それによすおさんが気持ち良くベースをかぶせ始めました。何故か、以前録った時と同じテンポなのに、よすおさんのノリが良いせいか、スムースに聞こえます。せっかく気持ち良く演ってたのに、2番の途中の部分で一度止め、少しだけよすおさんに注文を出し、最初から演り直します。今度は途中一度も止める事無く最後まで行きました。ほとんどテイク・ワン!素晴らしい!
 フレットレスの方はとりあえず残しておきますが、もしかしたらまた録り直すかもしれません。

 夕方は、ナント何年か振りにミラクルシャドウのオリジナル・メンバーのムッチが遊びに来てくれました。
 久々に3人が揃って、夜は酒を呑みました。今まで録ったモノも少し聴いて貰い、録音クオリティーが上がってる事にとても驚いてました。

2002年7月18日木曜日
 朝起きて、「君がそんな奴だったなんて」のアコースティック・ギターを録る事にしました。ムッチもいるので、私とよすおさんと3人で同じフレーズを弾き、それを1本のマイクロフォンで拾うやり方です。私はギブソンのJ−160Eの1968年製、よすおさんがJ−160Eの1966年製、ムッチがマーチンの000−18です。マイクは2度立て直し、2回ダビングしましたので、3×2=6で6本のアコースティック・ギターが入った事になります。

 そして、ついでにムッチに「私は誰」の12弦(エレキ)を弾いてもらいましたが、これは楽器に張ってある弦が細すぎて、ピッチが悪く聞こえてしまいました。後日弦を張り替えて、その時再度ムッチが来てくれる事になりました。実は、リッケンバッカーって弦を張り替えるのが凄く大変なんです。特に12弦は6弦の倍も弦があるので、更に大変です(弦の数は倍でも大変さは倍じゃききません)。下手すると数時間掛かってしまう事もありますし、不器用な人だと半日掛かるって事もあります。ムッチは私が知ってる中でも、リッケンの弦を張り替えるスピードと正確さは随一です。

 なんだか、アッと言う間に夜になってしまいました。昼食を食べたのが珍しく遅く15時頃でしたので、お腹も空きません。それにあの後、ムッチは帰って行きましたので、またよすおさんと2人きりになってしまい、なんだかスタジオは寂しい感じになってしまってます。ま、寂しがっててもしょうがないし、気を取り直し、この間書いた曲の譜面を起こしてそのまま最終ジャムをする事にしました。実は詞はもう書き上げてあります(おお珍しい!!)。題名は決めてませんでしたが(仮タイトルは「お猿の大群」でしたね、たしか……)、譜面を書きながら「よし、“負けるな人生!”にしよう!」と、B級演歌もまっつぁおのタイトルにしてしまいました。詞の内容は、自分の将来を心配する胸中を書いたものです。さあ、明日はこいつのリズム・トラックを録るぞ。

 今日はここらで一応お疲れさんにしました。テレビではジャイアンツ戦が始まり、私はここで仕事後のビールを一杯呑みました。あ〜〜美味い!しかし、なんだかビールを呑んだら急にギター・ソロを弾きたくなってしまい、「元気を出しなさい」のテープをセットしてしました。「さーぁて、ギター弾いちゃうぞぉ!」。テープ・レコーダーのロケーターの前に座り、自分でテープを回しながらギターを弾きまくります。しかし、指がい、痛い……。でも、ここでめげては“自称:炎のギタリスト”の名がすたるってんで、何かが乗り移った様に更に弾き続けました。終わったらやっぱり指が痛いのなんのって……。すごく太い弦なのに、無理やりチョーキングとかしたので、指の薄皮が剥けてしまいました。痛いよぉ〜!

2002年7月19日金曜日
 朝起きて、いきなり「元気を出しなさい」のベースを演りました。ベースはヘフナーのバイオリン・ベースを使いました。やはり弾き慣れてると言うのもあるのか、よすおさんのベースはノリが良いです。ほとんど時間を掛けずにOKテイクが録れてしまいました。途中のブリッヂの部分のフレーズはミラクルシャドウ時代とは変え、より1960年代の雰囲気が出ましたよ。

 午後はいよいよハード・ロック・ナンバー、「気になる僕の未来の行く末」のレコーディングに入ります。よすおさんと2人で楽器、マイク、周辺機器のセッティングをします。ドラム・セットにはラディックの深胴スネア・ドラム(スプラフォニック402、14”x6・1/2”)をセッティングしました。そして、スタジオの中を隈無く探し、私がその昔使ってたパールのツイン・ペダルを見つけました。これでツー・バス風のプレイが出来ます。
 先ず、最初によすおさんのベースの音を決めます。午前中に同じヘフナーのベースをレコーディングしたので、そのセッティングを元に音をいじる事にしました。
 ドラムの方はマイクを選び、経験と感でそれを立てて行きます。そして、よすおさんに一度簡単に叩いてもらい、音を大まかに創って行きます。
 だいたいの準備が出来ましたら、2人でセッションします。しかし、スタジオには2人しかいないので、先ずコントロール・ルームにあるテープ・レコーダーの録音スイッチを私が押して、それからドラム・セットのイスに腰掛けるところから始めないといけません。これが何度も演ると、以外と重労働なんです。
 せっかく2人でセッションするのであれば、この「気になる僕の未来の行く末」の前に何かジャムっぽいモノを挿入しようかと考えました。よすおさんにベースのリフを伝えてそれをよすおさんは譜面に書き留めて行きます(実は私は譜面ってけっこう苦手)。ちょっと跳ねた感じの昔風のファンキーなリフです。少しだけ、スティービー・ワンダーの『キー・オブ・ライフ』とか辺りを意識しました。
 今回のセッションは、当然ドンカマ(テンポのガイド用のクリック音)は無しです。それから、私かよすおさんのどちらかが、ちょっとでも間違えたりでもしたら最初からやり直しです。
 録り始めると、せっかく上手く行ってたのに、曲の終盤に差しかかってからドラムのペダルのねじが取れたり、ヘッド・フォンが吹っ飛んだりとかと言うアクシデントなどもあり、結構精神的にもタフなものが要求されました。何しろ、録り直す度にコントロール・ルームへ行ってテープ・レコーダーのスイッチを押したりして来るのですから……。
 暫く演ってると、ドラムの音に?マークが付き始めました。チューニングを再度やって、スネア・ドラムもスプラフォニック402から
スプラフォニック400(14”x5・1/2”)に替えました。402はライブ感は出ますが、音が遠くなってたからです。
 いろいろとすったもんだし、なんとか録り終えたのですが、今度はそのOKのテイク対し「今回のテイク、他は良いんだけど、最後の方がちょっと粗いなぁ」とかってまた録り直そうかとも思ってしまいました。しかし疲労もあって、もうとっくに気力が失せてしまってるので、「これはこれでライブっぽくて良い」とかって言って、無理やり納得してOKにしてしまいました。ま、これも“ドキュメンタリー”という事で……、でも勢いだけはありますよ。
 さて、本当は今日はここで終わりにしようかと思ったのですが、ノリを憶えてるうちに勢いに乗らないといけないと思い、ギブソン335でサイド・ギターを録る事にしました。しかし、前日のギター・ソロの録音で指先が痛く、思うように行きません。よすおさんは「無理しないで今度にしたら?」と言いますが、でもここで止めたら“自称:嵐のギタリスト”の名が泣きます。根性で続ける事にしました。やはり、ノリは先程のリズム・セクションの時からの勢いがあります。
 一応、3ピースのリズムが出来上がると、今度はよすおさんにリード・ギターを弾いて欲しくなってきました。私のと同じギターを使いましたが、ギターの方のセッティングを少し変え、もう1本のギターとのトーンのバランスをとりました。ちょっとした事ですが、これはレコーディングをする上ではとても大事なことです。オブリも、よすおさんの手癖によるオウレーと私の考案したメロを上手く交互に入れたりして、ギターのフレーズに幅を持たせる事が出来ました。
 夕飯は何処かでゆっくり食べようかと思いましたが、なんだかノッテきてしまったのでレコーディングをこのまま続け、御飯はよすおさんにハンバーガーでも買って来て貰う事にしました。よすおさんがハンバーガーを買いに行ってる間に仮ヴォーカルを録音し、ハンバーガーを食べて直ぐにまたまたギターを録る事にしました。このギターはもう1本のリード・ギターで、アンプを使わずにミキサーに直接ライン繋ぎをしました。これでエレクトロ・ハーモニックスのビッグ・マフを通すと凄くイナタイ音になります。この音が嫌いなギタリストって多いと思いますが、たまに上手く使うと、これはこれで雰囲気があるモンです。そして結果、思った通りのイメージになりました。今日はこれを仮でミックスし、ここで終ります。そして、暫く眠らせて、新しいイメージが湧くのを待ちます。でも待ち過ぎは禁物。8月の前半迄には仕上げるつもりです。


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