
年末年始、お酒を飲む機会が増えていることと思います。
お酒を飲むことで人間関係を円滑にしたり、ストレス軽減になったりとメリットがありま
す。
令和4年4月、道路交通法が改正され、自動車を使用する事業所は安全運転管理者の選任
が必須になり、令和5年12月より、安全運転管理者によるアルコール検知器を用いた酒気
帯び確認が義務化されるようになる等、飲酒について注目されるようなりました。
厚生労働省では、健康に配慮した飲酒に関するガイドラインを取りまとめています。
趣旨は、アルコール健康障害の発生を防止するため、国民一人一人がアルコールに関連す
る問題への関心と理解を深め、自らの予防に必要な注意を払って不適切な飲酒を減らすため
に活用されることを目的としています。
ガイドラインでは、飲酒量や、飲酒の際に気を付けるべきことを示しています。
① 飲酒量を、「純アルコール量」で把握
お酒には様々なアルコール度数のものがある為、お酒の量(ml)ではなく、お酒に
含まれる純アルコール量(g)について着目することは重要です。
-計算式-
摂取量(ml)xアルコール濃度(度数/100)x0.8 (アルコール比重)
(例)ビール500ml(5%)の場合
500(ml)x0.05x0.8=20(g)
20gが純アルコール量になります。
② 生活習慣病のリスクを高める飲酒量
一日当たりの純アルコール摂取量
男性40g以上
女性20g以上と示されています。
一時的短時間での60g以上は、急性アルコール中毒を引き起こす可能性があるので
避けた方が良いでしょう。
③ 飲酒による影響
年齢、性別(女性は、男性と比較して分解できるアルコール量が少ない)、体質によ
って受ける影響が異なります。
体質による違いは、遺伝子に関係しています。東アジアでは、アルコールの分解酵素
が弱く、飲酒時に顔が赤くなったり、動機や吐き気がする「ブラッシング反応」を起こ
す方が一定数存在し、日本人は、41%程度います。
飲んだ時にご自身の体質がどうか、知っておくと良いですね。
健康に配慮した飲酒
① 自らの飲酒状態、体質を知りましょう
② あらかじめ量を決めて飲酒しましょう
③ 飲酒前又は飲酒中に食事をとりましょう
④ 飲酒の合間に水を飲みましょう
⑤ 一週間のうち飲酒をしない日を決めましょう
飲酒のメリット
① ストレス解消
② コミュニケーション促進
③ 食欲増進
④ 病気の予防
飲酒は気分を良くするだけでなく、体にもさまざまな変化を引き起こします。
その中には、良い変化も悪い変化もあります。
適量の飲酒は、とても良いですね。
(労働法令通信 No.2676 より)
雇用保険制度の拡大(予定)
① 雇用保険の適用対象
週の所定労働時間が20時間以上から10時間以上の労働者にまで拡大
(令和10年度予定)
② 自己都合離職者の給付制限の見直し
給付制限期間を2ヶ月から1ヶ月へ短縮(令和7年度予定)
③ 育児休業給付の給付率引上げ
被保険者とその配偶者の両方が14日以上育児休業を取得する場合、最大28日間給
付率を80%に引き上げ
(令和7年度予定)
社会保険労務士・後藤田慶子 |