(A) 湿地の一部で、大きく成長したミズバショウが優占する(2005年5月15日撮影)。2人の人間がいるが、懸川さん(左側)と岸さん(右側)で、サンショウウオの個体と卵嚢を探しているところである。
(B) 湿地の中にある倒木で(水温=10.2℃、水のpH=7.0)、倒木の下に出来た空間にハクバサンショウウオの卵嚢が7対あった。胚発生のステージは、原腸胚期から神経胚期のものであった(倒木の下側を横にした状態で撮影)。
調査時に、上記以外のハクバサンショウウオの卵嚢3対が湿地内の小枝に付着しており、胚発生のステージは胞胚期から原腸胚期のものであった。これらの卵嚢対で24卵と27卵、25卵と32卵、26卵と31卵をカウントしたが、その理由は普通より卵数が多いように見えたからである。更に、湿地に隣接した流れにある倒木の下からは卵嚢1対が見つかり、湿地から約50m離れた陸上にある倒木の下からは幼体1匹が見つかった(分散?)。湿地の縁近くにある陸上の2つの倒木それぞれに、ハコネサンショウウオのオス1匹とタゴガエルのオス1匹が潜んでいた。
同行した調査者(所属ごとにアルファベット順、敬称略): 懸川雅市(東京都立小松川高等学校)、岸冨士夫、齊川祐子(しろうま自然の会)。