総排出口の性的二形

Male VentFemale Vent

クロサンショウウオの雌雄の総排出口の比較。スケール=2mm。

(A) 繁殖池から上陸した直後のオスの成体(4月上旬)。総排出口前端に生殖結節(「t」で表されている)が認められる。典型的水生型のオスの生殖結節は、総排出口周辺部と同様に、より以上に膨らんでいる。オスの成体の生殖結節は、腹腺が未発達の5〜7月を除けば、一年を通して明瞭にみられる(Hasumi et al., 1990)。

(B) 繁殖期に池に入る直前の未排卵のメスの成体(3月中旬)。メスの成体では、生殖結節を常に欠いている(Hasumi, 1996)。

*一般に、サンショウウオ科の止水域で繁殖する種では、総排出口前端の生殖結節は繁殖期のオスにみられる(佐藤, 1943)。キタサンショウウオは止水性の種の形態的特徴を持っているようだが、オスはこの生殖結節を欠いている(Hasumi, 2001)。

佐藤井岐雄. 1943. 日本産有尾類総説. 日本出版社, 大阪.


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