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新居昭乃/CD/エデン
 日本最高のファンタジスタとでも呼ぶべき新居昭乃の、2004年9月発売の最新作。

 あまり宣伝されているのを見たことがなかったので、失礼ながら結構マイナーな人だと思っていたら、東京国際フォーラム2日間を初日完売するほどの人だったらしい(要するに私は見にいけなかったということだ)。

 日本のメジャーシーンも捨てたものではないね。

 もともと幻想的な曲には定評があるのだが、独特なもの悲しさが強まっているところが心に残る。そしてそれは、現代の、我々の世界をしっかりと見つめている世界観によるものなのだろう。

 うまく説明できないが、松本大洋や浦沢直樹の作品を読んだときと似た感触があるのだ。

 「エデン」という逆説的なタイトル。光にあふれたようなジャケットは、開いてみると、すべてのページが線対称のデザインになっている。鏡に映った世界。さっと聴いただけでは気がつかないような、深いメッセージが色々隠されているようである。