富良野岳〜十勝岳〜美瑛岳〜美瑛富士・縦走・・・3日目

2016年7月2日(土)
美瑛富士避難小屋〜美瑛富士登山口


美瑛富士避難小屋445〜640天然庭園650〜811美瑛富士・登山口−(タクシー)−十勝岳温泉


 昨夜は満天の星を見た。今日は天気が崩れるかと心配したが、その心配はなさそうだ。

 昨夜泊まった方はオプタテや美瑛富士へ行くとのことで、下山するのは私だけだった。オプタテはいつの日かチャンスがあったら来よう。

 4時45分、小屋を出発。美瑛富士の北斜面を巻きながら下って行く(写真左)。

 30分も下ると、右手に大雪山が見えた(写真右)。

 最初はルンルンで下って行ったが、「美瑛富士小屋まで0.5Km」の標識を過ぎると、悪路になって来た。

 道は窪んでぬかるみ、岩や木の根が出張って歩きにくい。時々、木道があるが極端に少ない。富良野町に比べ美瑛町は予算が少ないのかな、と思った。

 今日は急ぐことはない。余り早く下ってしまうとタクシ−が呼べない心配があるので、ゆっくり下ろう。

 大きな岩がゴロゴロした所へ出た。ここでナキウサギの声を聴いていこう。昨日、ご夫婦から、ここでナキウサギの声が聴けるかも知れないと教えて頂いたからだ。

 しかし、鳥の声しか聴こえなかった。

 今日、初めて登山者に会った。中年のご夫婦で、オプタテシケまで行くという。かなり健脚のようだ。

 天然庭園が分からぬまま下って行くと、3人のパーティーが登って来た。
「自然公園はまだですか?」と訊くと、怪訝そうな顔をして、「ここを下ると、あと1時間位で駐車場ですよ!」と言われる。

(写真左:だいぶ天然庭園らしくなって来たのだが・・・)

 どうも標識を見落としたようだ。ここで休憩しよう。小屋で一緒だったご夫婦から、「天然庭園なら携帯が繋がる」と聞いて来たので、そこからタクシーの予約をしようと思っていたが、場所が分からなくては始まらない。

 そこから1、2分ほど歩いた時、倒れた「天然庭園」の標識があった。時に6時40分。

 先ほどパーティーに尋ねた時、「天然庭園」を「自然公園」と言ってしまったことに気付く。「自然公園はまだですか」と訊かれた彼も困ったことだろう。

 タクシー会社もこの時間ならやっているだろう。
 ここから駐車場までコースタイムで1時間10分である、少し余裕をみて8時10分に駐車場まで来てくれるように予約した。これで安心だ。

 途中にヨツバシオガマが咲いていた。アルプスでは珍しくないが、今回初めて見た。

 やっと林道へ飛び出した。しかし、そこにはタクシーどころか駐車場もない。一瞬、慌てたが、「駐車場は100m先です」との案内板があった。

 だが、もう歩く気はしない。それに約束の時間を1分過ぎているので、歩く時間はない。そこでタクシー会社へ電話をしてタクシーに100m戻ってもらい、やっと車中の人となった。

 タクシーで十勝岳温泉・登山口まで(迎車含、約7000円)行き、マイ・レンタカーで吹上温泉・白銀荘で日帰り温泉に入ってくつろいだ。

【エピローグ】

 この時期の北海道は初めてだったので、衣類は春山用と冬山用を用意したが、8月のアルプスと同じ程度の装備で充分だと思った。
 ちなみに、美瑛富士避難小屋ではシュラフカバーは使わず、3シーズンのシュラフでも暑くてチャックを開けて寝た。

 今年は花の開花が遅く、例年に比べて少ないとのことだったが、それでも私は充分満足だった。