花と温泉の旅
1日目:田沢湖周遊−乳頭温泉・鶴の湯(泊)
2日目:乳頭山〜休暇村(泊)
3日目:秋田駒ケ岳 @八合目〜男女岳〜男岳
     秋田駒ケ岳 A馬場の小路〜横岳〜焼森〜八合目

2日目:2019年7月4日(木)
乳頭山 (にゅうとうさん) (1,478m)


焼森からシャクナゲコースを下っている途中から見えた乳頭山
秋田県側から見ると乳房を伏せた形に見えるので「乳頭山」、岩手県側は「烏帽子岳」と呼んでいる。


鶴の湯630ー650黒湯駐車場700〜750一本松温泉跡〜956分岐〜1014乳頭山1025〜1036分岐〜1105田代平山荘(昼食)1140〜1340孫六温泉1353〜1400黒湯P

 朝方、雷の音で目が覚めた。
 5時になるのを待って起き出し、外へ出てみると雨は本降りで、雷も鳴っている。
「まいったなぁ〜」とボヤキながら空を見上げていると、Aさんが来て、「もう風呂に入って出かける準備が出来ている」という。よく見ればもう雨具のズボンを穿いているではないか!

「とりあえず予定通り6時半に出られるように準備をしましょう」ということで、支度をする。朝食は昨日コンビニで買ってきたパンとコーヒーで済ます。お弁当は昨夜のうちに受け取っている。

 出かける直前になって雨が小降りになって来た。これなら行けそうだ。雨具を着こんで登山靴を履いていると、見知らぬオジさんが、まるで珍しいモノでも見たように、
「雨が降っているのにどこへ行くんですか?」と声を掛けて来た。
「乳頭山です」というと、
「こんな日に山登りですか?」と驚いたように言う。山を知らない観光客だろう。

 黒湯の駐車場まで車で20分。小雨が降る中での出発である。7時ジャスト発。
 まずは駐車場の脇にある看板(写真左)の裏から下って行く。

 すぐに細い登山道へ入り、下り切った所が孫六温泉との分岐になっている。ここから右手の沢沿いの道を登って行く。
 沢の対岸には温泉の源泉があるようで、湯煙が上がっていた。

 駐車場から15分ほど歩き、橋を渡って対岸へ。そして急登を登って行く。

 20分ほど登ると別の沢へ出た。大きな岩がゴロゴロしている。大雨の後はちょっとヤバイかも知れない。

 10分ほど沢を歩き、対岸の急登を1、2分登ると、一本松温泉跡へ出た。露天風呂があり、誰かが「帰りに入ろうか!」と言ったが、帰りは別のコースを下るので入ることは出来ない。

 ここからは、更に急登になった。丸太の階段には水が溜まり、靴も雨具のズボンも泥だらけだ!

 花も少し見られるようになって来た。それに右手の樹木の間から、秋田駒ケ岳が見え隠れしている。早く秋田駒が見たい。


(タニウツギ)

(アカモノ)

(ハクサンチドリ)

 ついに雨が止み、待望の秋田駒ケ岳がバッチリ見えるようになって来た(写真右)。バンザ〜イ!と歓声を上げる。

 ここからは花も多くなり、写真を撮りながら登って行った。


(ヨツバシオガマ)

(タカネアオヤギソウ)

(オノエラン)

 正面に山頂が見えて来た。正面の乳頭山と背後の秋田駒を見ながら登って行く。なんと贅沢な展望だろうか。

 ここはハクサンチドリとオノエランが多い。「ハクサンチドリ・ロード」とでも名付けたい。

 山頂は見えるが、まだまだ遠い。

 田代平との分岐へ着いた。頂上まであと0.3Kmとあった。


(ムシトリスミレ)

(ニッコウキスゲ)

(田代平との分岐)

 岩礫の中を登って行く。途中から山頂の絶壁が見えた。まさに、”これぞ乳頭山”という迫力である。


(山頂直下の岩礫を登って行く)

(山頂の雄姿)

 乳頭山の山頂へ10時14分着。雨も上がり、視界も利くようになって来た。遠くに岩手山や森吉山らしい山も見えた。今日は展望を諦めていたので、これだけ見えれば言うことはない。


(乳頭山からの秋田駒)

 さあ、避難小屋へ行って昼食にしよう。


(ホソバイワベンケイ)

(イワカガミ)

(田代平山荘が見えて来た)

 田代平山荘で昼食にした。鶴の湯で作ってもらったオニギリをむさぼる。

 小屋を出て5分ほど下った時、4、5人のパーテーが登って来た。
「上は展望がいいですよ〜!」
 と声をかけてやった。

 しかし、それから数分でガスが出た。山頂からは何も見えなかったかも知れない。少し責任を感じる。

 孫六温泉(写真左)の登山口にあった水場でドロンコになった靴や雨具などを洗ってから、黒湯の駐車場へ向かって行った。

 今日の宿は休暇村乳頭温泉郷である。乳頭温泉郷で一番設備が整っているという。ホテルのような建物で、部屋にテレビもあった。