作成:2016/3

関東大震災の跡と痕を訪ねて

番号 : 横須賀 YS-13

横須賀市久里浜 --- 住吉神社の社殿新築紀念碑 ---

  • 所在地:横須賀市久里浜
  • 対象物:社殿新築紀念碑
  • 建立年月日:昭和3年7月あるいは昭和3年初冬
  • 交通:京浜急行久里浜線「久里浜」から徒歩30分(行程約2km)
  • JR横須賀線「久里浜」から徒歩30分少々(行程約2.15km)
写真1 住吉神社 全景


写真1 住吉神社 全景



写真2 住吉神社 1つ目の階段を上がった境内の左側に社殿新築紀念碑がある

写真2

住吉神社の社殿新築紀念碑

社殿新築紀念碑は1つ目の階段を上がった境内左側にがあるが、社殿は更に2つ目の石段を上がった先にある


写真3 社殿新築紀念碑

写真3 社殿新築紀念碑



写真4 社殿新築紀念碑背面の最上部

写真4

社殿新築紀念碑背面の最上部(右の碑文参照)

住吉神社

住吉神社の祭神は底筒男命(そこつつのおのみこと)、中筒男命(なかつつのおのみこと)、表筒男命(うわつつのおのみこと)とされていますが、境内の案内板には当住吉神社の主祭神は中筒之男命(中筒男命)であることが記されています。

創建は不詳ですが、古資料によると約千年前と想定されるそうです。


社殿新築紀念碑

写真4 社殿新築紀念碑背面の最上部

社殿新築紀念碑の背面

社殿新築紀念碑の背面には、その由来と社掌・氏子総代・伍長などの代表者の氏名が刻まれています。

これによると、社殿は大正12年9月の関東大震災で被災しましたが、昭和2年1月に再築を決定し、昭和2年12月着手し、昭和3年7月に完成したということが分かります。


伍長は広辞苑によると、①5人を1組とした組の長、②陸軍下士官の最下位 軍曹の下、とありますが、碑にある伍長は江戸時代の5人組に由来する隣組の班長に相当するものと思われます。伍長として、21名が挙がっており、100名(世帯)以上の氏子によって社殿が再建されたようです。


写真1の向かって右側に「住吉神社」の社号標が建っていますが、昭和3年7月28日寄進とあり、社殿の完成と同じ時期に建てられています。




参考資料

上西勇(2011)関東大震災 災禍を語り継ぐ石碑(いしぶみ),147p