作成:2016/3
関東大震災の跡と痕を訪ねて
番号 : 横須賀 YS-13
写真1 住吉神社 全景
写真2
住吉神社の社殿新築紀念碑
社殿新築紀念碑は1つ目の階段を上がった境内左側にがあるが、社殿は更に2つ目の石段を上がった先にある
写真3 社殿新築紀念碑
写真4
社殿新築紀念碑背面の最上部(右の碑文参照)
住吉神社の祭神は底筒男命(そこつつのおのみこと)、中筒男命(なかつつのおのみこと)、表筒男命(うわつつのおのみこと)とされていますが、境内の案内板には当住吉神社の主祭神は中筒之男命(中筒男命)であることが記されています。
創建は不詳ですが、古資料によると約千年前と想定されるそうです。
社殿新築紀念碑の背面
社殿新築紀念碑の背面には、その由来と社掌・氏子総代・伍長などの代表者の氏名が刻まれています。
これによると、社殿は大正12年9月の関東大震災で被災しましたが、昭和2年1月に再築を決定し、昭和2年12月着手し、昭和3年7月に完成したということが分かります。
伍長は広辞苑によると、①5人を1組とした組の長、②陸軍下士官の最下位 軍曹の下、とありますが、碑にある伍長は江戸時代の5人組に由来する隣組の班長に相当するものと思われます。伍長として、21名が挙がっており、100名(世帯)以上の氏子によって社殿が再建されたようです。
写真1の向かって右側に「住吉神社」の社号標が建っていますが、昭和3年7月28日寄進とあり、社殿の完成と同じ時期に建てられています。
参考資料
上西勇(2011)関東大震災 災禍を語り継ぐ石碑(いしぶみ),147p