地震・防災関連用語集

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熔岩(ようがん)

岩石を構成する物質が溶融状態にあるもの、または溶融状態にあったものが固結して生じた岩石を熔岩といいます。普通、火山の活動により、地下のマグマが地表または地下浅所に噴出して急冷固結した火山岩を指し、大部分が非晶質か細粒結晶質です。

特徴的な構造を示す熔岩に枕状熔岩があります。枕状熔岩は、玄武岩などの粘性の低い熔岩が水中または沼地や湿地を流れたときに生じる熔岩で楕円体またはそれに近い丸みを帯びた特異な形状の団塊が折り重なったものです。表面は急冷されてガラス質になっており、内部に放射状の割れ目(節理)が発達しています。一般に、各団塊は独立して分離しており、間隙は変質した火山ガラスや他の堆積物で埋められています。多くの団塊は生成固結時に塑性変形した跡を残し、重力によって下方の隙間に垂れ下がるような形を示すことから、堆積時の上下方向を判定することが可能です。枕状熔岩は、ハワイなどの海洋火山島の海岸近く、また、中央海嶺の中軸谷、海山の斜面などに見られます。

インドのデカン高原や北アメリカのコロンビア川台地はほぼ水平な玄武岩質の熔岩が数多く重なり合ってつくられている大規模の台地であり、これを台地玄武岩と呼びます。また、海洋ではオントンジャワ海台やケルゲレン海台など広大な地域が玄武岩熔岩で被われています。これらの地域は過去の爆発的な火山活動によって生み出されたもので火成岩石区と呼ばれています。火成岩石区の急速な成長と熔岩の噴出総量はプレートテクトニクス理論におけるマントル対流だけでは説明できないことから、深い根を持ち細長い形態をした高温のプルームという上昇流によるとする仮説によって説明されています。火成岩石区の形成場所が陸上と海洋では、地球環境に与える影響は異なるでしょうが、いずれにせよ大量の火山性粒子や二酸化炭素、イオウ、ハロゲン等のガスが放出されるので、地球環境を大きく変化させたと考えられます。例えば、白亜紀-古第三紀境界はデカン高原を形成した台地熔岩をはじめとする一連の火山活動が勃発した時期に相当しており、生物の大量絶滅との関連が指摘されています。