地震・防災関連用語集
カテゴリ:地質年代と地層
洪積層は新生代第四紀の更新世の地層を指します。更新世の地層に対しては「更新統」を使用することが決められており、洪積層は沖積層とともに、適切に定義される場合のみ認められる制限用語*になりました。
日本の都市のほとんどは、平坦で低地の沖積平野と傾斜の緩やかな高台の洪積台地に形成されており、沖積平野(沖積層)と洪積台地(洪積層)は対比して使用されます。
洪積層は固結するまでには至っていない泥・砂・礫などで構成されていますが、沖積層より古い時代に堆積した地層であり、住宅地としては一般に良好な地盤とされています。関東では洪積台地として武蔵野台地、下総台地などがあり、関東ローム層がこれを被っています。南関東での関東ローム層は富士箱根火山に噴出起源をもつ火山灰が偏西風にのって堆積、風化、粘土化した特殊な土であり、洪積層の代表的な堆積物です。
*制限用語 2009年の国際層序委員会において第四紀・系の年代区分が採択されたことにより、日本でもこの採択に従った新しい定義を採用することになりました。制限用語など、洪積層と関連する事項としては、
などがあります。