S110前期型ガゼールレストアレポート  その2はこちら
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S110ガゼール レストア日記

 2003年4月にウチの近所の板金屋さんから引き取っていかれた前期型S110ガゼールの復活レポートを紹介します。
 本人曰く、気長に、地道に行うそうなので、道のりは長そうとのことです。ちなみにこのレポートは、私への報告と言う形で送られてきたものなのですが、余りに細かいレポートなので、「私だけが見ているのももったいない!!」と言う事で、一応ご本人の承諾を得て掲載しています。
それでは!!

2003/06/01報告分です。

 ガゼールの方はぼちぼち修復を始めております、
サビ、へこみ、擦り傷、えくぼ等が結構ありまして
何処まで仕上げるか思案中です。

全体的に見て考えているのはボディ、内装、足回りの3つです。
◆ボディ・・・思案中ですが元色を生かす方向で修復
◆内 装・・・剥がれなどの修復とクリーニング
◆足回り・・・ショックなどへたっていると思いますが
      それは後回しでブレーキのオーバーホール
      (ローター、ピストンシール、ライン、マスターシリンダー等)

 大まかですがこんな所でしょうか、何分素人ですからどうなるか
分かりませんが見守ってやってください(^^;

gazelle001
 我が家にやってきたガゼールXE-U
 1stCarを押しのけ屋根付きに保管です
 カミさんに相談なしに持ってきたもんだから
 さぁ大変、「何このオンボロ車ダニが居そうでやぁね、私は絶対運転しないからね!」
 散々な言われようです(^^;
 反対に子供達は大はしゃぎ「シートがフカフカしてる〜」
 「見て〜すご〜い、ボタンで窓開くよ〜」
 1stCarはH.10年式ですがハイテクな物は何も付いていませんのでガゼールの方が遥かに高級車です。

・gazelle002 
 とりあえず水洗いしてみました、
 水を拭き取るとセームの滑りが悪い、おぞましい程のザラザラボディ、鉄粉除去ねんどを使うといやぁ〜!30cm四方でねんどが真茶々になる、丹念にねんどをかけていくと分かりますが擦り傷、塗装の剥げ、タッチペンでの修復、サビ、エクボ等々・・・
 復活まで時間掛かりそうです。画像では結構綺麗に見えますが近くによると線キズだらけでツヤはあまりありません。
・gazelle003
 年式の割には綺麗に感じました、バッテリさえ付ければ一発始動、アイドリングも安定していて機関良好です。
 メンテナンス用ライトもちゃんと使えます。
・gazelle004
一番サビが酷いのが左リヤフェンダー下です
・gazelle005
右リヤアーチ部分、いい感じにサビてます
・gazelle006
 こんな感じのサビがいたるところにあります
・gazelle007
 タッチペン処理もそこらじゅうにあります。
 それにしてもこの時代の方にありがちなWAXの塗り方はひどいですね。ライト、テール、モール類など所かまわず塗ったくる割には、拭き取りがあまく残ったカスがガチガチに固まっています
・gazelle008
 サビ取り開始!スクレーパーで軽く削ってみたら
 あっけなく穴が空きました
 う〜ん、自分が思っているより重症かもしれません
・gazelle009
 サンダーで金属地が出るまで削ってみました
 結構根が深いですね
・gazelle010
 サビで腐食した部分はカット、想像してたよりも
 大穴になりましたが今後の事を考えるとサビは
 ちゃんと処理しておきたいですからね
 でもこんなんでいいのかな?



・gazelle011
 下側から見ると、何処まで削ってよいのやら・・・。
 本日の作業はここまで、住宅街でサンダー音を響かせるのはかなり気が引けます。
・gazelle012
 トランク内からの画像です、この程度のサビはマシな方なのでしょうか。






・gazelle013(番外編??)
 オークションで入手したものですがこれでスペアキーを作りに行ったら「溝の切り欠きが違うから作れません」との事
 ガゼールのは古いタイプの切り欠きで現在売られているファッションキーでは作れないそうです。
まぁ、このカギ見たときから気が付いていた事なので「やっぱりね」と言った感じですね、んなもんだから、次の事もちゃんと考えてあります。


・gazelle014
 サンダーで切断
 何するか大体予想つきますね






・gazelle015
は〜い、キーホルダーの出来上がり!
 贅沢なキーホルダーです。
 おそらく観光地で買うキーホルダーより高いでしょう(^^;



2003/07/26 (土) 報告文です。
 私のPS110ですがそれなりに進んでおります、
とりあえずはこの前の続きです。送りたい画像はたんまり
あるのですが中々レポートにする時間が無いもので・・・。

この所、参考にしようとレストア系のHPを良く見るのですが
見れば見る程、自分のやっていることは大した事ないと
思えてきます。もはや修復という言葉すらおこがましく「補修」程度ですね。
そんな物をHIROさんのHPで余計な容量を食ってしまう
という事に気が引けます。当分はHIROさんへのレポート
という形でよろしいですかね。どうもWebに載せるというのは
こっぱずかしい感じがするもんで(^^;
でも勘違いしないで下さい、決して弱気になったとか、
やる気を無くしたなんてことは全くありません、
逆に泊まり勤務の時など以前は昼近くまで寝ていたのに
現在は午前中一杯はツナギに着替え作業してる程です。
・gazelle016
 これは型取りのゲージ、こやつで穴の空いていない右側のフェンダー下を5mm間隔で型取っていきます。





・gazelle017
 写した紙(左)、1mmプラ板(右)。




・gazelle018
 型をプラ板に転写して切り出していきます、
 その数30枚!結構しんどいです。




・gazelle019
 切り出したプラ板を裏返しにして穴の空いている左側へ貼り付けます。



・gazelle020
 上から見るとこんな感じです、それにしても何をしようとしているか分かります?



・gazelle021
 所々補強してボディから外し、さらに仕切りを入れていきます
 なんだか訳のわからない美術品、もしくはオブジェみたいです。



・gazelle022
 ポリパテを盛ってやります、う〜ん完全にプラモデルの世界ですなぁ。



・gazelle023
 硬化後80番のサンドペーパーでサンディング、豪快にガシガシ削ります。





・gazelle024
 ある程度削り終えたがあまり良いラインが出そうにもない、どうしよう・・・。




・gazelle025
 で、考えたのがこの方法。サランラップを貼ったボディにポリパテたっぷりの型を押し付ける、これでそれなりのラインがでるでしょう、最初からこうすれば良かったような・・・。



・gazelle026
 ありゃぁ、でも思ったほどラインが出ていない〜




・gazelle027
 それでもペーパーや彫刻刀を使い形にしていきます。




・gazelle028
 何度もボディと合わせながら削りここまできました、サーフェーサーを吹き終えた所です。




・gazelle029
 鏡面仕上げにするためコンパウンドで磨くと中々のツヤが出てくれます。
 これでメス型の出来上がり、続きは次回でまた。



・gazelle030
 マフラーカッターを外してみた所、サビが大量に出てきました。マフラー換えたほうがいいのかな?





・gazelle031
 普段はこうしてカバーをかけているので端から見ると 何の車両だかまったくわかりません、これみてS110 と分かる人はまずいないでしょう。


2003.9.23 報告分です。
 レポート第4回目を送りいたします。
この所、作業をしていて感じるのが次から次へと
サビ、キズが発見され、気が付くとほぼ全体なんですよね。
ルーフやトランクにもキズがあったりするのでスポットで塗装
するよりも全塗装した方のがいいのかな、などと悩み始めて
います、でも最初はオジン臭いとおもっていたこのダークレッドが
だんだん気に入ってしまい今更別のカラーに変更する気がないのです
よ、「ブスは3日で慣れる」というやつですかね(^^;
ただし同じ色を吹くにしてもなるべくオリジナル塗装を残したい
気もするので悩みどころです。
ではいつものようにレポートです。
・gazelle032
 FRPの材料です。FRP樹脂、硬化剤、アセトン(シンナー)、ガラスマット、ガラスクロス、脱泡ローラ、刷毛などです。




・gazelle033
 型にガラスマットを乗せFRP樹脂を浸透させていきます。
 ちなみに型には離型剤を塗ってあります。
 当たり前ですがこれをやらないと乾燥後に型から外れなくなります。



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 次はガラスクロスを貼ります。今回はマットとクロスを交互に貼り重ねて3〜4プライ(層)でいこうかなと思います。




・gazelle035
 積層後の状態、結構いい加減に貼ってますねぇ。切れ端とか勿体無くてついつい余計に貼り込んでしまうのですよ。
 ツヤが無くなってきているのでほぼ乾燥状態ですね、全てを使うわけではないので端の方は樹脂を浸透させていません。



・gazelle036
 離型した所です、いつもは型を破壊する事が多いのですが今回はうまく行きました。う〜ん、量産できるぞ・・・ってこんな物だれも欲しがらないでしょうね。



・gazelle037
 サンダーでトリミング、防塵メガネ、マスク等で防御しないと大変な事になります。なにせガラスの粉ですからね、服装もつなぎを着て首回り、手を守らないと後でチクチクして最悪です。



・gazelle038
 使うのはたったこれだけ、なんとなく無駄な努力に思えますがこれでいいんです。たぶん・・・。
 それにしても厚く積層したもんだ、まぁだからって悪い事はないんですけどね厚くなった分、硬くなって加工が面倒なだけです、おかげで踏んづけた位では割れません。


・gazelle039
 ボディに仮組み。まあ、良い方でしょう。後はパテで なんとかなりそうです。それにしてもここまで来るのに えらい手間と時間が掛かりました。溶接が出来ない私 にとってはこれが最良の方法でしょう。



・gazelle040
 右リヤフェンダー、そろそろこの辺もやらないとね。
 でもこの様な所は綺麗にラインが出せるか不安です。



・gazelle041
 なんて言っててもしょうがないので電動ドリルの先にワイヤーブラシを付けてサビを剥離、でもその程度じゃ甘かったのでサンダーでガリガリやりました。




・gazelle042
 1回目のパテ盛り。それよりも鉄チンからアルミに
 なったホイルに目が行きますね。Yオクでタイヤ付き4本セットを13000円で購入、ちょいと仮組してみました。
 山も7〜8分あり自分としては安い買い物だったかな。でもリムなど結構腐食があるので磨くのに苦労しそうです。


・gazelle043
 サンダで荒削りします、パテにも色々と用途によって種類があるらしく板金パテ、中間パテ、ポリエステルパテ、ラッカーパテなどがあるそうです。
 今回はカー用品店で売っているホルツの「厚付けパテ」を使用しました、分類では中間パテと同様らしいです。


・gazelle044
 ポリパテに比べ中間パテは固いのでペーパーは60番を使用します。
 何度かパテ盛り、削りを繰り返し徐々に形を出した所です。
 


・gazelle045 
 中間パテである程度、形を出したらポリパテを盛ります。
 滑らかで素穴も少ないので100番位のペーパーから番手を上げていき500番まで空研ぎしました。




・gazelle046
 これがラインを出した所です。写真で見るとすぐに
 仕上がっているように見えますがかなり時間が掛かって
 います、所詮は素人ですから時間も浪費するし完全な
 ラインも出ていません、これ以上は私の腕では無理です
 のでこれを最終的な下地とします。


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