喫茶店「さくらみち」

2001年10月上半期

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10月に入りました


朝、インターネットに繋げて、映画サイトに行くと、
「ターン」の紹介が載っていました。
今秋、いよいよ公開ですね。

監督は、「愛を乞う人」の平山さん。
この作品は、試写会で見せていただきました。
母娘のトラウマのお話で、私にはいまいち共感しにくかったのですが、
映像としてはしっかりしたもので、
この監督の次回作を待ち望んでいた私には思いがけず、ビックリしました。

北村薫さんの原作は、印象に残っています。
さぁ−、私の中にあるイメージと、どれくらい合うかな?
見たいような、見たくないような…。(^^ゞ
でも、二分余の予告編はダウンロードして、見てしまいました。
(ADSL時代ですね。時間が長くなってうれしいけど、
私のは、まだ、アナログダイヤル式で、10分近く待たされました)

北村薫さんの三部作の中での、主人公の芯の強さは、
第一作の「スキップ」の主人公と甲乙つけがたく、
どちらも好きです。
「リセット」は、そういう面での魅力は、薄いですね。

三作の中では、「ターン」が一番映画化しやすいですが、
音が無さ過ぎるでしょう?
映像化するなら、「リセット」の方が向いていると思いますが、
どうでしょう?

何はともあれ、北村さんのこの三作をまだ読まれて無い方は、
この機会に読んでみては如何でしょう。
世評は、作を下るごとに落ちている様で、私も同感ですが、
「ターン」までは、読んでいただきたいと思います。

2001.10.2

この夏辺り、鉄観音のペットボトルが出だし、
今朝もコンビニでもう一つのメーカー品を見ました。
香りは余り無いのですが(風邪気味?)、
さっぱりとした味で美味しいです。


仕事を終え、帰り道に見上げたお月さんがすごくきれい!
見とれてしまいます。

もう何年前になるのだろう…。
北九州にあるスペースワールドへ行った時のことを思い出します。
閉園8時まで目一杯遊び、疲れ果て寝入った家族を乗せ、
独り車を運転し、一路我が家を目指す私につきあってくれたのが、
車の真ん前にずーっと居つづけてくれた、
今夜のようなお月さんでした。
深夜二時過ぎまでつきあってくれ、
家に入るとき、
「ありがとう、おやすみ」って自然に言ってました。

先日、読みかけたままになっている、
R・カーソンの「われらをめぐる海」の巻頭近くに、
月が地球から分かれて、その後に海が出来た件が書いてあります。
そんな事も思い出し、しばらくバイクを止め、
お月さんとひとときを過ごしました。

 

帰宅して、就寝するまでの僅かな時間、
「暗号解読」に向かう。
同著者による先の数学の本と同様、
歴史上の天才達のお話になっていて、
時折、否、しばしば、話の細部が理解出来なくなりますが、(^o^)
分かるところを繋げながらも、引っ張られるように読み進みます。
おもしろい!
楽しくはありませんが、知的に興奮してしまいます。
もっと、頭脳を鍛えとけばよかった…。(-_-;)

2001.10.1


風邪で早く寝ないといけないのに、書かずにはいられない…


古今亭志ん朝さんが、一昨日亡くなられました。
今朝の新聞でその訃報に関するコラムを読みながら、
頁をめくると、
阪谷芳直さんの名が、「惜別」欄にあって、
驚きました。
9月6日に亡くなられていました。

学生時代に、いろんな人の生き方を読み漁っている内に、
竹内好さんを通して、中江丑吉さんのことを知り、
その中江さんについて、最も多く書かれていた、
阪谷さんの本を買い求め、
何度も読み返した日々を思い出しました。

兆民の子である丑吉さんが、北京で市井の人として暮らしている所へ、
学生の阪本さんが尋ねて、いろいろ見聞きした事を書いているのです。
中国古代の歴史を研究しながらも、
当時の戦争の行方を予見する見識を持ち、
静かに暮らす丑吉さんの生き方に、とても強烈な印象を受けました。

阪本さんの尽力で、中江丑吉さんのことが世に知られ、
一時、その文章は教科書にも載りましたが、
いつまでも語り継がれて欲しい人です。

マスメディアやインターネットの盛んなこの時勢に、立ち止まり、
こころ静かに、考える事・生きることへ思いを馳せるべく、
中江丑吉さんについて書かれた阪本さんの本を、
図書館で求めて、読んでいただけたら、幸いです。

アイザック・スターンさん、
古今亭志ん朝さん、
阪谷芳直さん、
と、若い頃から親しんできた名前が次々に、
訃報に載るのを見ているうちに、
さしたる事は出来ないけれど、
こんな自分でも、ここにこうして書きとめて、
誰かに彼等のことを、
覚えていて欲しい、思い出して欲しいと切望します。

2001.10.3


ERを見ているうちに風邪が引っ込んだかな?


風邪で、気合が入らないので、
ホームページ作成ソフトを習いながら、
いや、いじりながら時を過ごしていました。
失敗ばかりしていても、だんだんに欲が出て、
思い切って一部新規にしてみました。(^o^)

記念に、
以前から煮詰めてあった
「ミュージック・オブ・ハート」の紹介を
upしました。
なお、この紹介は、
新・映画館の方だけになります。
私の未熟の致す所でどうぞ許容くださいませ。m(__)m

失敗したら、元に戻せばいいか…。(^^ゞ
戻せれるかも、わかんなくなってきた…。(-_-;)

2001.10.6


桂福団治さんの講演を聞いてきました


今日、日曜日の朝、
深まる秋の吉備路を総社に向かい、
愛車(ラウム)を走らせる。

県の手話サークル連絡協議会創立20周年記念大会の会場、
総社市民会館で会った会長U君、相変わらずビシッと決めてました。

でも、当日の私のお目当ては、
桂福団治さんの講演です。

手話無しで始めながら、
途中で通訳を帰し、自ら手話を交えて話すかと思えば、
又、手話無しで話し終えるという凝った構成からも、
氏の講演に対する深い配慮が窺えて恐れ入りました。

喉を痛めて声が出なくなった時期に、
耳が聞こえなくなったという錯覚をしたそうです。

そうして、手話に向かうものの、
古典落語をあれこれ工夫して、手話向きに変えて、
師匠に破門されるのではないかと不安にさいなまされます。

そんな氏を支え、後押ししたのは、観客達でした。
幾人かのろう者との出会いも紹介され、
そんな中に次のような方が居られたそうです。

氏とお会いしてお話しを楽しんだ母娘がいて、
日曜日の夜、遅くまで喫茶店で過ごしました。
コーヒー代が三人分で750円。
しかし、彼女等は10000円を支払って、お釣りは断ったのです。
雨の中タクシーで帰る氏の前を、自転車に乗った母娘が過ぎりました。

人が何を一番大事にしているのかは、
その人が、お金を、時間を一番かけているものに表れるとしたら、
彼女等が現したものの深さを痛感させられるお話でした。
人と心を通わせる幸せを、あらためて思い知らされました。

最後に、桂福団治さんは、
手話落語が特殊なものでなく、
普通の落語と同じように皆に楽しんでもらえるようになりたいと、
締め括られました。
ご自分の夢でもありながら、
主催者や、当会場へお出でになっていた方々への素敵なエールです。                                                                                      2001.10.7


雨が降る秋の夜に読書


雨の夜。

「101歳、人生っていいもんだ。」を読了する。
ジョージ・ドーソンおじいさんのお話が、終った…。

これを読んでいる間、すっかり寛げました。
先のニール・サイモンの話も良かったけれど、
こちらは、大らかで、明るく、読んでて楽しい。
話の内容は、そう楽しいものばかりではないのですが、
雰囲気が暗くならない。
こんな風に人の話を聞けたら、いいなぁ〜って、
思うほどに、語り口が、素敵です。
その裏にある彼の人生観をしっかりと受け取らねば!

人生の先達の話を聞いていると、
知らぬ間に今の時代の風潮に染まっている自分に気づかされて、
ハッとさせられる。
やはり、テレビ・新聞などのマスコミや、インターネットに、
強く影響されているんだと、認めざるを得ません。

これと平行して、
「暗号解読」を読んでいるのですが、
こちらも、巻末に近づいてきました。

現在のお話のあたりになってくると、
先の米国同時多発テロ事件を念頭において読んでしまいます。
インターネットにおけるプライバシーの件なのですが、
ついこの間までは、メールやクレジットカードなどが頭にあって、
暗号化賛成派だったのに、
今では、あのテロ犯人らが頭にあって、
暗号化反対派になっている…。
第三の道も提示されているけれど、難しい問題です。

本を閉じて、暫し、ボーっとしてしまう。
それでいて、充足感もある。

2001.10.9
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字幕入りビデオ、再会


以前、わが街の県視聴覚障害者福祉センターをご紹介しましたね。
二週間ほど前に、そこから新しい字幕入りビデオカセットテープ目録が届きました。

開いてみると、お目当てのものが、ある・アル・有る!
早速、借りに行きました。
すると、テープを整頓して、一新されています。
私と同様ご無沙汰の方は、どうぞお出でくださいませ。

「君の手がささやいている第三章」は、
テレビで最後の授業参観のシーンしか見られなかったので、
是非見たかったもの。
それから、「カンゾー先生」。
この二つは、インターネットで確認して、催促してました。

それから、「青の時代」。
上川隆也の名前にひかれて、手にしました。
見たら、少年相手の弁護士役で、思わず、「オイオイ…」。
さらに、ついこの間まで「ちゅらさん」に出ていた顔もあって、
ビックリ!
あなた、知ってました?

菅野美穂も含め、皆さん、この間、NHKでお会いした方々ばかりで、
私独り、同窓会の気分。(^o^)

字幕ビデオは、ありがたい。
耳鳴りがひどい時は、うれしさも増します。
でも、見出したら癖になって、他のことが出来なくなります。
以前、こんな事してたら何も出来ないって、禁足命令を自分に出しました。
程よく、付き合えたらいいんだけど…な。

「君の手がささやいている第三章」を息子と一緒に見てたら、
手話だけのシーンがところどころにあって、
息子がその都度、「何言っとん?」と振り返ります。
手話を知らない人には、暗号ですね。
あ〜あ、「暗号解読」に、どっぷり嵌り込んじゃった…。

2001.10.10
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秋の夜、「君の手がささやいている」を見る


あの事件から、もう一ヶ月が経ちました。
現場の瓦礫はまだ片付かず、
米軍によるタリバーンへの制裁攻撃が始まっています。
その一方で、大リーグのプレーオフが始まりました。
否応なしに、時代に付き合わされている気がしないでもありません。

ちょっと立ち止まって、身の回りを見ます。
出勤途上、秋祭りの旗を、あちらこちらの交差点で見かける。
縦に長く、神社の名前などが書かれてあるものです。
あの旗を見て、
永六輔さんに、ハタチ(二十歳)の謂れを教えてもらった事を、
思い出す。
でもね、永さん、二十箇所で留めてる旗なんて、全然無いよ。(笑)
先々週、子供達は女房の実家近くのお祭りに行ってきました。
そして、今は、家の氏神様のお祭りを待っています。

それらのお祭りが終れば、
街中や街の周りの山々が色づいて、目につきます。
この前、吉備路を走ったとき、
田圃の稲の穂が垂れて、この半年の実りを見せ、
五重塔の辺りのコスモスがとてもきれいでした。
見ている人・気づいている人には、秋のシンフォニーのようですね。
あなたの周りでは、どんなシンフォニーが奏でられているのでしょう?

「君の手がささやいている第三章」を見終えました。

今回感じたのは、「耳が聞こえにくいだけ、
自分の人生、喜怒哀楽の振幅が大きかったんだな」という事。

そして、もし聞こえてたらと考えるより、
聞こえないからこそ今の自分があるんだって、思えます。
そう思えるのは、聴覚障害者の中でも、比較的恵まれている方です。
聴力の度合いよりも、聴力が安定している事の方が大きいですね。
そうして、自分の障害を受け入れ、これで行くんだって腹が据わっているのも、大事です。

若くて、世に出たばかりの時が、一番大変というか、辛かったように感じられます。
でも、この辛さを乗り切るノウハウはありません。
周りから吸収できる事を貪欲に取り入れ、
自分で出来る事を一所懸命やって、
自信をつけていくだけ。
もし、それでもうまくいかない時には、
自分が楽になれる考え方・感じ方を手さぐりします。
自分が本当に変われたら、周りもきっと変わっています。

菅野さん、この2・3年で随分印象が変わりました。
「ちゅらさん」でやっていた役のタイプは、
聴覚障害者には苦手なタイプでしょう。
シャイで、あちらの方を見ながら、
いきなり、ボソって言う人、結構いたりします。

取り留めなくなってしまい、時間も遅くなったので、
今日はこの辺りで、失礼します。

2001.10.11
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秋の真ん中かな?


この2、3日、せっせとHPの模様替えに励んでおりました。
HP作成ソフトを代えたので、だいぶん(3,4ヶ月)手間取りましたが、
ひとまず、一旦きりをつけて、
upする事にしました。

前よりは少し見栄えがします?(笑)

自分の中のイメージからは、まだまだ遠く、
道遥かにして、吐息付くのみ。

文章のテキストをいろいろ考え、書き直す方が、
楽しく、好きで、尚且つ、楽です。


秋のシンフォニーって書いたけれど、
ほんとうにいろんなものがある。
仕事の昼休みに、会社の近くで、
庭の木に柿の実がなっているのを、見かけました。
早いところで、軒先に干している家もありました。

早いといえば、
書店に来年の手帳が並んでいたり、
正月映画「ハリーポッター」の看板が掲げてありました。
こちらは、季節の移り変わりというより、
売れ行きが伸びますようにという願いが如実に出ています。


今日は、家事の合間に、県図へ行き、
市難聴者協会の「耳の日の行事」実行委員会へ出席しました。
これだけでも忙しいのに、夕方には子どもたちに引き摺られて、
小学校の校庭で、キャッチボールなどもしました。
秋の陽の釣瓶落しを実感。
どうして、これが休日?

心休まるのは、世に言う休日の前の晩。
一昨日の夜、ローレンス・ブロックの新作、
「泥棒はライ麦畑で追いかける」の世界を堪能していました。
文学好きの人が、ニヤッとする題名です。

これは、ニューヨークが主な舞台の連作小説。
読みながら、あの事件が、これからのニューヨークを舞台とした小説などに、
どのように影を落とすのかという事を思いました。
そう、あの事件以前は、もう帰らぬ時代という印象です。


昨日は、市図の長い休館が終って最初の休みの日。
子どもに、頼まれたCDを捜し、予約や借出をしました。
ビートルズの「レットイッツビー」
カーペンターズの「トップオブザワールド」
ジョンデンバーの「カントリーロード」等など。
子どもの成長に連れ、よみがえる我が青春時代という気分でした。

さぁ、明日から、仕事です。
切り替えが大変だけど、頑張ろう!

2001.1014
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