ティナ物語 本文へジャンプ
 

チビちゃん
 チビちゃんはお隣のワンちゃんの名前です。MIXの男の子でした。体はラディの3倍くらいの大きなワンちゃんでしたが、とても優しく穏やかな性格でティナも平気でチビちゃんの側に行って遊んでました。
 ティナが亡くなる前の年の夏、チビちゃんは体調を崩して見る間に痩せていきました。一時持ち直したと思ったのですがそれもつかの間11月3日に亡くなりました。
 それから数日経った頃お隣の奥さんとあった時に「最近ティナがドアの前で鳴くのよね。入れないよって言っても私の顔を見て鳴くのよ。どうしたのかしらね」と言いました。それを聞いた時すぐに思い当たりました。ティナはチビちゃんの最後の姿を見ていません。突然いなくなったチビちゃんを探していたのです。それまでお隣のドアの前で鳴く事は一度もありませんでした。ドアが空いている時隙を見てお隣に上がり込んだ事は何回かあったのですが、ドアの前で鳴く事は無かったのです。お隣の奥さんに「チビちゃんどこに行ったの?って聞いているんじゃない?」と言ったら「ティナの事だからそうかも知れないわねぇ」と。それから僅か3ヶ月後にティナがチビちゃんの元に行くとは思いもよりませんでした。

事故
 私がはじめて車で事故をおこした時の事です。相手がいた事故で私の方に落ち度がありました。すっかり落ち込んで寝室のベットに座り込んでいるとティナが入ってきました。ティナは余り人に触られたり、抱っこされたりが好きではありませんでした。膝の上に乗る事もありましたが眠くなった時、自分の気の向いた時だけです。
 そのティナが膝の上に乗り私の顔を覗き込んでにゃ~と鳴きました。それはまるで、大丈夫?と言われているようでした。ティナを抱きしめても全然嫌がるそぶりも見せません。本当に私はティナに慰められました。

喧嘩
 ティナは外出自由だった事もあり、他の猫との喧嘩もありました。ただ、弱かったのです。いつも怪我をして帰ってきました。体は丈夫だったので病気で病院に行く事はありませんでしたが、怪我では何度か行きました。一番酷かったのは前足がグローブのように腫れて帰って来たときです。そのときは一晩帰ってきませんでした。帰ってこなかった翌日心配した娘達が保健所に電話して、と言うので保健所へ電話するとかかりの方が該当する猫がいないかと調べてくださったのですが(この地域では事故で怪我したり死んだりした犬や猫は特徴をノートに書きとめておくそうです)ありませんでした。
 その日の夕方二日ぶりに帰ってきたティナの前足片方は、見事に腫れていました。すぐ病院に連れていくと先生から「威嚇するつもりで前足を上げたときに噛まれたんでしょうね」と言われました。「とろいんですかねぇ」と言うと先生は「やさしい性格だと思って上げて下さい」と言ってくださいました。結局麻酔をして処置をし夕方帰宅。その後5回ほど通院しました。