以下のコンテンツは「とらのあな」のけえにひ様から提供していただいた、"Ye Booke of Monstres II" (Chaosium Inc. 1998)におけるモンスター・データを翻訳したものです。
ありがとうございました。
この怪物は我々の世界においては、あいまいな影法師――半ば影像のような姿で現れます。ドリーム・クリスタライザーの守護者は幽霊のごとく浮遊するクラゲによく似ていて、闇色をした蠢動する袋状の身体の下部から長く優美な触手を垂らして、地面の上を静かに、雲のように上下に動いています。その身体には威嚇するかのように黄色く輝く、猫に似た一対の眼以外の特徴を持ちませんが、守護者は見るも奇怪で不吉な姿をしています。
伝説でよく語られている奇妙なドリーム・クリスタライザーを守護する責務を持つこの怪物は、我々の惑星に属するものでは全くなく、どこか別の、夢の領域と覚醒の世界との間にある次元に存在しています。奇妙な口笛のような音をたてる卵形の水晶の一つが不適切に使用されたり、あるいはその所有者の元から不正に持ち去られたりした時、謎めいた宝石を取り戻し、そして罪を犯した輩達を屠るために、ヒプノスはこの守護者を送り出すのです。
守護者はクリスタライザーの発する口笛のような音に引き寄せられるので、その秘宝を一回使用する度に、この怪物を引き寄せる機会が1D10%ずつ蓄積されていく事になります。守護者の出現時には最初に、渦巻きながら染み出してくる水たまりのような影が空中に形成されます。そして瞬く間に一体かそれ以上の守護者が、ドリーム・クリスタライザーとその軽率な使用者を捜し出すために、この特殊な空間の乱れを通り抜けてこちらの次元へと漂い出てくるのです。クリスタライザーの守護者はいかなる臭いも持たないし、何の音もたてないので、彼らの襲撃はほとんどの場合不意打ちとなります。
ドリーム・クリスタライザーの守護者の攻撃は、その影のような触手に犠牲者を巻き込み、自分達の通ってきた門を抜けて夢と現実との間の領域へと彼らを引きずっていく事です。この巻き込みから逃れるためには、犠牲者は抵抗表上で怪物のPOWに対して彼のSTRでロールする必要があります。守護者に連れ去られてしまった者は後に、決して目覚める事のない深い眠りに落ちた姿で発見されます。そのような罪人は、守護者とその主であるヒプノスの棲む領域にその夢のエッセンスを永遠に囚われてしまうのです。この怪物は覚醒の世界または夢の世界のいずこかにおいて現れ、攻撃してくる可能性があります。
その構成要素の影のような密度にふさわしく、守護者は我々人間に理解出来るような形でのSTRやCONを持ちません。この怪物の耐久力はそのPOWに等しいものです。
能力値 | ロール | 平均値 |
STR | N/A | N/A |
CON | N/A | N/A |
SIZ | 3D6+3 | 13〜14 |
INT | 2D6+8 | 15 |
POW | 2D6+6 | 13 |
DEX | 2D6+8 | 15 |
移動 | 10 空中を浮遊する | |
耐久力 | 13 |
平均ダメージ・ボーナス:N/A
武器:巻き込み 35%、ダメージは特殊
装甲:なし。しかしこの怪物は、INTあるいはPOWに影響する種類の魔術的な武器及び呪文からのみダメージを受けます。
技能:静かに動く 100%
呪文:1D100ロールで守護者のINTかそれ以下の値が出た場合、その守護者は多くの呪文を知っています。この怪物は、覚醒の世界においてもドリームランドの呪文をかける事が出来るという独特の能力を持っています。守護者が呪文を知っている場合、それらはドリームランドの呪文である可能性が高いでしょう。
正気度喪失:守護者を見て失う正気度ポイントは1/1D6です。