浜辺の歌    高血圧   hypertension

高血圧は血圧が高いという状態で、、それ自体自覚症状は少なく、直ちに生命に危を及ぼすものではありませんません。

 しかし高血圧を長期間ほっておくと、心臓、脳
,血管腎臓などに大きな障害をもたらします。そして最終的には心不全、脳卒

 中、腎不全などを起こし生命に危険を及ぼすことになります。生命保険会社の統計によると血圧が高ければ高いほど死亡率が

 高く、血圧
160100mmHgの人では死亡の危険が正常者の2倍に達するということです。但し、最近では減塩を主とした食

 餌療法と降圧剤のめざましい進歩のおかげで、かって日本の死因のトップであった脳卒中死が激減して、癌死にとってかわり

 ました。しかしそれは高血圧が減ったのではなく、ただ死ななくなっただけで高血圧患者はむしろ増えているのです。高血圧

 治療の最終目的は脳、心血管疾患の予防にあることにはかわりありません。リハビリ病院にたくさんの人が車椅子に乗って集

 まっているのを見ると、それは悲惨な光景です。蜘蛛膜下出血も最近では手術可能となりましたが、言語中枢は左大脳にある

 ので、左大脳の脳梗塞で右半身不随の人は言語障害を伴うことが多いようです。

血圧の値
は常に一定ではありません。血圧を測るたびに違う値がでるものです。しゃべりながら測たり考え事をしながら
 
 測ると高くでます。実験的に
1分毎に血圧を測りながら暗算をすると、てきめんに高くなります。これは感情の起伏、運動、

 仕事に伴う自律神経の活動による変動です。季節的なものでは寒い冬には高く暖かい夏に低くなります。1日の変動では朝目

 覚めると交感神経の作用が活発になるため、血圧は急に上がります。(
morning surge)冷たい水で顔を洗ったりすると、さ

 らに血圧は上昇します。昼間の活動時はそのまま維持され、夜とともに下がってきて、睡眠とともに更に
10mmHg位さがり

 ます。即ち睡眠中が一番血圧が低いのが普通です。 従って、血圧を測る時は寒くない部屋で、
5分ぐらい安静にしてから、

 深呼吸を
56回して気持ちをおちつけて一回だけでなく23回測ってください。ところが夜間血圧がさがらずにかえって上

 昇する例外的な人があります。普通は、健康な人では夜間血圧は昼間血圧より
1020%低下します。しかし、高血圧の人で

 逆に夜間血圧の高い人があります。原因は分かっていませんが、早朝時に脳卒中や心筋梗塞を起こすリスクが高いことが明ら

 かになっていますので、こんな人は危険が倍増します。こんな人は夜間時血圧を測
定して高ければ薬を夜間時に内服して早朝

 時血圧をコントロールしなければなりません。一日の血圧変化を調べるには
24時間血圧測定計があります。アメリカの高血

 圧合同委員会報告(JNC
-Y)によると24時間血圧測定において、覚醒時血圧は135/85mmHg、睡眠時血圧は

 120/75mmHgが正常値の上限となっています。

仮面高血圧とは病院などで血圧を計った際には正常値であるにもかかわらず、早朝や夜間、あ

るいは職場などで血圧が高くなっている症状のことを言います。この症状は高血圧の治療を受けている人

にも、受けていない人にも見られるという厄介なもの。「病院で血圧を計ったら正常だった」「健康診断

では問題なかった」と安心し、気にもしていなかったが、実は「仮面高血圧」だったという人が最近多い

のです。「仮面高血圧」とは気付かず放置し、発見が遅れてしまうと、結果的に心臓や腎臓などの障害が

進んでしまったり、脳卒中や心筋梗塞になる危険性が高まったりするので、通常の高血圧以上に用心が必

要と言えます。「仮面高血圧」の中でも特に多いのが早朝に血圧が上がる「早朝高血圧」。一般に朝は自

律神経の働きによって、だれでも血圧か゜あがります。「仮面高血圧」の場合、この現象が顕著となり必

要以上に上がってしまいます。「早朝高血圧」には、夜間から早朝にかけて寝ている間ずっと血圧が高い

「夜間持続型」と、夜間寝ている間は正常でも、明け方から急激に血圧が上がる「早朝上昇型」があります

「白衣高血圧」医師や看護婦の前で測定すると血圧が高くなってしまう人があります。「血圧が200105mmHgもありま

すよ」と医師の方がびっくりして告げても、患者さんの方が平気な顔で「病院に来たら何時もです」と答える。そして自覚症状

はあまりなくて、自宅で計るとたいてい
14080mmHg位ですという。こういうことが何回も重なると医師の方も知識と

   しては心配しながらも、所謂「白衣高血圧」と言うやつかなと半ば安心してしまいます。最近こういう例から脳梗塞へ発展して

いった悲惨な症例を
2例経験しました。

   第一例長年親しくしている60才男子、血圧を測定するたびに180200/100110mmHgの高度の高血圧を認め血圧

 は高ければ高いほど危険と、口をすっぱくして降圧剤の服用を勧めるのですが、自覚症状がないこと、小学校から中学

まで殆ど病気をしたことがなくて、皆勤賞をもらっていることなどから降圧剤の内服を中断してしまいます。又職業上

保健所にて年一回の健康診断を義務づけられていて、その度に高血圧を指摘されていました。ある朝起きてこないので

見に行くと、意識混濁、右半身不随、言語障害を起こしていました。救急車にて中央市民病院へ転送、CT、MRIなど

で左脳底部の視床部の近くで脳梗塞あり深くて手術は不能とのことであった。 彼は約
2年間診てなかった。酒量も増え、

体重も増えて肥満体になっていた。現在も意識はもどったものの言語障害と右半身不随で長くて苦しいリハビリ中である。

 第二例:42才の女性、同じく血圧は180210/100120mmHgでこちらがびっくりするほどの高度の高血圧を認めますが

本人はケロリとして自宅では正常値ですと言う。やはり降圧剤は内服しない。この人は発作時を診ていませんが、

比較的若いのに半身不随をきたして、長いレハビリを続けていられます。


   食塩 は必ず血圧をあげます。食塩を全く知らないアマゾンのヤノマノ族では、住民の血圧が低く年をとっても圧はあがら

  ず、高血圧患者は存在しないのです。統計によると食塩を多くとるところほど血圧が高いことを証明しています。何の病気でも

  よいのですが、入院して病院食を
2週間食べますと大抵の人が血圧がさがってます。これは病院食が減塩食になっているから

  です。塩けがないのはどんな料理でも不味いのですが、ここは辛抱するしかありません。コソット塩のふりかけをかけると食

  事はおいしくなりますが血圧はてきめんにあがります。入院された方は誰でも経験することです。私の経験でも平成
15年に2

  ヶ月ばかり入院しましたが、病院の飯が不味くて食べられないのです。料理はかなり手の込んだご馳走なのですが塩気がない

  のです。食
塩1日610g/dayに制限されていたのです。のりのふりかけをかけて何とかましが、普段私の血圧は140

  1508090mmHgなのですが、23週間たって血圧を計ると上が100とび台の10880mmHgと降圧不要の状態にまで下がっていま

  した。減塩食の効果抜群なることを身をもって体験しました。しかし旨い美食の魅
力には勝てないので、退院後は元の木阿弥
になり

 ました。
          

降圧剤の種類

主な特徴

Ca拮抗薬
ノルバスク、ペルジピン

血管壁の細胞に入るカルシウムの量を抑えて血管を拡張させて血圧をおさえる。

どうき頭痛、ほてり感などの副作用

ARB
ブロプレス、ミカルディス

アンギオテンシンUが働く経路を変えて降圧する

目立った副作用がない

ACE阻害薬
アデカット、ロンゲス
タナトリル

アンギオテンシンUの量を抑えて血圧を下げる

空せきが誘発される

利尿薬
フルイトラン

腎臓でナトリウムや水分の再吸収を抑制して循環血液量を減らして

血糖値や尿酸値、高脂血症を悪化させるので量を調節して使う

β遮断薬
テノーミン、ケルロング

交感神経の働きを抑えて血圧を下げる。糖や脂質の代謝に悪影響



             


注:詳しいことは別のアディポネクチンの項に書いてあります
そして飛んでいるヘリコプターをクリックするとアディポネクチン・・BGMは早春賦ヘ移動します。

                             



     ♪ BGMは” 浜辺の歌 です

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                浜辺の歌     作詞:林古渓 作曲:成田為三

1.あした浜辺を さまよえば 昔のことぞ しのばるる 風の音よ 雲のさまよ よする
波もかいの色も
2.夕べ浜辺を もとおれば むかしの人ぞ しのばるる よする波よ かえす波よ 月の色も 星の影も

        3.はやたちまち 波をふき あかものすそぞ 濡れひじし 病みし我は すでに癒えて 浜辺の真砂 まなごいまは


    鉛筆をクリックするとレビー小体型認知症・・・・・・BGMは朧月夜へ移動します  


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