演奏時間:約43分
「ブラームスの田園交響曲」とも呼ばれるほど、牧歌的で穏やかな曲です。第1番が完成まで21年かかったのに対して、この第2番は4ヶ月で書き上げました。この2曲はよくベートーヴェンの第5番《運命》と第6番《田園》の関係と比較されます。静かで落ち着いた場所で過ごしたことが、そのまま曲に反映されています。
これは私の勝手な解釈ですが、4つの楽章はそれぞれ夕方、夜、朝、昼を表しているといえます。
温かくておっとりした楽章。ホルンと木管の対話、チェロの歌、ヴァイオリンのスキップなど、どれをとっても優しさが一杯です。
ロ長調ですが少し愁いを帯びています。後半部に力強いクライマックスが置かれます。
木管中心で舞曲風の音楽に、駆け足のようなエピソードが2度、はさまれます。
それまでの楽章とは違う雰囲気で喜び、楽しさが表されます。初めは静かですが一瞬の休止後、まるで子供が広い草原ではしゃぎ回るような元気な音楽で、この交響曲を締めくくります。